藤井システムの別の形を見てみます。
43銀ではなくて52金左の形、多分こちらのほうが初期型です。対天守閣美濃の形でもありますから。居飛車の急戦にも対応しやすいでしょう。57銀95歩77角64歩88玉74歩66歩
居飛車もどうせ66歩を突かせられるのだからと先に66歩を突いて後手の攻めに備えます。73桂25歩33角67金45歩78金
この辺りまでは先手の駒組手順は同じです。後手は美濃囲いをあきらめて63銀というのが藤井システムに特有な手でして、先手は98香
そろそろ穴熊を見せるのでしょう。85桂86角65歩
33角の利きは強烈ですが、飛で攻められているわけではありませんから、まだ攻めつぶされる形ではありません。 (69金を36歩に代えて、65歩に78玉と戻す将棋もありました。) 55歩同角24歩同歩同飛
75歩54歩同銀75角
43金28飛62飛
でも後手の飛が攻めに参加しました。43金の形が今一つなので、昨日紹介した41金43銀型に進化したのでしょう。56金33角55歩
74歩53角成同金54歩
先手は駒損になりましたが、後手の玉頭に食いついています。54同金55歩66歩
強く反撃されて、54金を取る余裕はなく、66同銀39角68飛
96歩同歩65歩77銀
55金同金同角53銀
こういう進行例で評価値は+31、形勢不明の終盤です。
AIで検討してみると、違和感のあった後手の43金のところは63金が良いと言います。
確かに自然な感じがしますね。56金33角28飛72飛
これも後手の飛が使えるようになります。55歩同銀65金64歩55金同角
この図で評価値は-423で後手有利です。居玉の薄さが気になりませんし、後手の攻撃力が高いです。
もっと戻って、先手のどこがまずかったのか。
24歩同歩同飛の効果が薄かったのです。56銀と角を追って、33角65銀46歩54歩
54同歩42角成同角46歩
この図で評価値は+114、先手ペースのような、後手振り飛車としては健闘しているといえるような。
対穴熊藤井システムは、振り飛車が指せないこともないようです。
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