20151204今日の一手
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/63/71b7213796b3948886659e5ddd28d7fe.png)
10月10日の名南将棋大会からOさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/eb/ea67a93055fb890a666e2e36e9e0b616.png)
☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は46角1枚。
後手の攻め駒は86飛と持ち駒角で2枚。
総合すれば玉が堅いというか、35歩の拠点(位)が大きいので、やや先手が指しやすいのです。
大局観として
玉が堅いのはいいのですが、攻め駒が1枚しかありません。角を手放したので46角が攻めの主役です。66銀や77桂を攻めに参加させて、46角をできれば55角から後手玉を狙えるようにして、48飛の利きが通るようになる、というのが理想です。問題図の配置からそれがわかりやすいですね。先手はそういう理想の状態を思ってここまで指し進めたのです。8筋を突破されてもまだ時間がかかります。ここで上手く指せれば先手が優勢になりやすい局面といえるでしょう。
× 実戦は55銀でした。悪くなさそうな手ですが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/04/417d2c343ff4bb1016d2cf92d029da13.png)
しかし36歩が痛打。36同銀55銀で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/aa/9bf62478ecf97612da1755919a0b3758.png)
銀を1枚損してしまいます。
55同角36飛に46銀と粘ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/63/e6d296ebfb18004fc40abef0d873931a.png)
ここで74角が勇み足。47歩で空振りです。44銀に
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/d7/55fb42dcf9bf664babc07c292684af94.png)
44同角同歩37銀打46飛同銀88銀
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/22/0b65ddb7de462f6f0ab3a9dd89fb1b30.png)
ここでは駒損の分だけ先手が悪いのですが、82飛から87飛成という粘りならまだ指せました。74の角をいじめるのが楽しみです。
△ 89歩の我慢は
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/8a/a5b9cf35c253ffcf89372d31e5b8d5b3.png)
これで悪くはありません。あるいは78金でも同じような意味です。でももう少し積極的な手も成立しそうです。
○ 65銀が自然な手です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/78/58a39ba5925a0145fc3f56beb7d52f5f.png)
これには36歩同銀46飛
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/fd/75854593a31b949d02149aff9004da4f.png)
これで王手飛車が見えますが、46同飛55角47歩
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/c7/3558d2129a4ecb26975a3ba14bb786c3.png)
46角でも77角成でも怖くはありません。少し工作した後がいいでしょうが、82飛や41飛の打ち込みが後手の負担です。
36歩同銀の後、46飛ではなく65銀同桂54角のほうが嫌です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/33/53bfdf5739fe57cd3acb664ae5fb5441.png)
37銀65角に34歩が反撃で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/d5/0a54fa7b97d5d9f30f0ba193ce86fc1d.png)
42銀55角44銀77角76飛78歩
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/e1/1e2013e757d4c5d3622afbb75b2d34d6.png)
これで45歩を見てどうか。桂損ですが先手も十分指せます。
○ 65銀の前に82歩の工作を指してみたいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/22/5095096587ccda8f76d38f05070ec2da.png)
桂馬を取らせるわけにはいかず、82同飛に74歩同歩も入れて65銀です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/12/badc5154212b150ae2a860720631fbe8.png)
88歩成64銀同歩同角で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/22/0e8118181cf1a45c6415a25edc2fe424.png)
87飛成91角成73角
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/af/5848e6f1760fd72ace6d7617c3946c06.png)
73同馬同桂34香
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/bb/e1067ad071a3c900f5e8272639c0d2c9.png)
これは先手が4枚の攻め駒で攻めることになりそうです。
後手は87飛成ではなくすぐに73角でしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/cd/0afcef1f0b52df9dd28fe27c5702ca1a.png)
でも73同角成同桂34歩
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/2f/1502959bc4fe459fff699f9bbe2e0d0d.png)
44銀45歩55銀に56歩でもいいですし、65桂というさばきもありそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/6e/b72eb7fec96bf3d781eafd13f47066ab.png)
65同桂73角に64角と防戦されますが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/d6/65f65ad8e14f91e4a2e2c0e197054c6c.png)
82角成同角88飛(気持ちいい)81歩63飛
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/9f/f436e2f4e6ecdf92c3d471a9c3e04c99.png)
駒を取り返して先手有利です。
△ 65桂もあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/15/863b4cd06f6030a972a5cc187c63080f.png)
88歩成なら64角同歩53桂成
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/31/054922a181f746d6b0f95688d2020117.png)
43成桂を見て先手が指しやすいです。
ですから65桂には52金くらいで、82歩を利かせます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/8e/c969cdafc23d51485aa9e3bf8e397557.png)
82同飛74歩同歩に55銀
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/d4/2995c6627374d634b0afccbad7d935dc.png)
この時に65銀とかわされるのですが、66銀がいいでしょう。(44銀もやりたい手ですが)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/12/72e33e94f05ab1575d53ca8c3ec420a7.png)
73角65銀に36歩が反撃。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/29/2e79f1aa3cfbffa8a2c50560e33dc9e3.png)
36同銀44桂45銀まで決めておいて、46角同飛55角
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/1f/a26d49f59aca611b3b4d1e5dabd4eb1f.png)
37銀や47歩では99角成でつまらないので、37角ですが、36歩が痛い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/4a/9a34934ab3ec2849c1ad1b6f2754f98c.png)
ここで落ち着いて36同飛同桂同銀37角成同桂
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/03/8258d9d07797344c7406e1b080d88100.png)
飛銀交換ですが、34歩が厳しいので先手もまあまあです。
問題図で先手が55銀のほうに目が向いたのは残念でした。36歩からの反撃があるのです。
65銀同銀同桂としたほうが、先手の攻め駒が一気に2枚増えることになるので一番有力です。
その前に82歩や74歩を入れたほうがわかりやすいと思います。86飛の横利きがない方が反撃が弱いですから。
65桂から55銀もないことはないですが、桂馬を取られるのでひねった手順です。問題図では先手が指しやすそうですから、自然な手のほうがいいでしょう。
形勢が有利なときは自然な手が好手になりやすいです。形勢の変動が少なく、少しずつ有利が拡大します。
不自然な手は形勢を変動させます。有利なときには一気に勝ちになるかもしれませんが、不利になる可能性も増えます。
形勢が悪い時には不自然な手を織り込むべきです。あいまいですが、3番目くらいの候補を指してみる感じです。相手の意表を突くかもしれません、とがめきれなければ形勢が互角になってきます。気が付かない好手なのかもしれません。
何が自然で何が不自然か、といわれると(まだ)言葉では表しにくいのですが、不自然な手とは少し考えないと見えない手、としておきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/63/71b7213796b3948886659e5ddd28d7fe.png)
10月10日の名南将棋大会からOさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/eb/ea67a93055fb890a666e2e36e9e0b616.png)
☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は46角1枚。
後手の攻め駒は86飛と持ち駒角で2枚。
総合すれば玉が堅いというか、35歩の拠点(位)が大きいので、やや先手が指しやすいのです。
大局観として
玉が堅いのはいいのですが、攻め駒が1枚しかありません。角を手放したので46角が攻めの主役です。66銀や77桂を攻めに参加させて、46角をできれば55角から後手玉を狙えるようにして、48飛の利きが通るようになる、というのが理想です。問題図の配置からそれがわかりやすいですね。先手はそういう理想の状態を思ってここまで指し進めたのです。8筋を突破されてもまだ時間がかかります。ここで上手く指せれば先手が優勢になりやすい局面といえるでしょう。
× 実戦は55銀でした。悪くなさそうな手ですが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/04/417d2c343ff4bb1016d2cf92d029da13.png)
しかし36歩が痛打。36同銀55銀で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/aa/9bf62478ecf97612da1755919a0b3758.png)
銀を1枚損してしまいます。
55同角36飛に46銀と粘ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/63/e6d296ebfb18004fc40abef0d873931a.png)
ここで74角が勇み足。47歩で空振りです。44銀に
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/d7/55fb42dcf9bf664babc07c292684af94.png)
44同角同歩37銀打46飛同銀88銀
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ここでは駒損の分だけ先手が悪いのですが、82飛から87飛成という粘りならまだ指せました。74の角をいじめるのが楽しみです。
△ 89歩の我慢は
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/8a/a5b9cf35c253ffcf89372d31e5b8d5b3.png)
これで悪くはありません。あるいは78金でも同じような意味です。でももう少し積極的な手も成立しそうです。
○ 65銀が自然な手です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/78/58a39ba5925a0145fc3f56beb7d52f5f.png)
これには36歩同銀46飛
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/fd/75854593a31b949d02149aff9004da4f.png)
これで王手飛車が見えますが、46同飛55角47歩
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/c7/3558d2129a4ecb26975a3ba14bb786c3.png)
46角でも77角成でも怖くはありません。少し工作した後がいいでしょうが、82飛や41飛の打ち込みが後手の負担です。
36歩同銀の後、46飛ではなく65銀同桂54角のほうが嫌です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/33/53bfdf5739fe57cd3acb664ae5fb5441.png)
37銀65角に34歩が反撃で
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42銀55角44銀77角76飛78歩
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これで45歩を見てどうか。桂損ですが先手も十分指せます。
○ 65銀の前に82歩の工作を指してみたいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/22/5095096587ccda8f76d38f05070ec2da.png)
桂馬を取らせるわけにはいかず、82同飛に74歩同歩も入れて65銀です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/12/badc5154212b150ae2a860720631fbe8.png)
88歩成64銀同歩同角で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/22/0e8118181cf1a45c6415a25edc2fe424.png)
87飛成91角成73角
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/af/5848e6f1760fd72ace6d7617c3946c06.png)
73同馬同桂34香
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/bb/e1067ad071a3c900f5e8272639c0d2c9.png)
これは先手が4枚の攻め駒で攻めることになりそうです。
後手は87飛成ではなくすぐに73角でしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/cd/0afcef1f0b52df9dd28fe27c5702ca1a.png)
でも73同角成同桂34歩
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/2f/1502959bc4fe459fff699f9bbe2e0d0d.png)
44銀45歩55銀に56歩でもいいですし、65桂というさばきもありそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/6e/b72eb7fec96bf3d781eafd13f47066ab.png)
65同桂73角に64角と防戦されますが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/d6/65f65ad8e14f91e4a2e2c0e197054c6c.png)
82角成同角88飛(気持ちいい)81歩63飛
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/9f/f436e2f4e6ecdf92c3d471a9c3e04c99.png)
駒を取り返して先手有利です。
△ 65桂もあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/15/863b4cd06f6030a972a5cc187c63080f.png)
88歩成なら64角同歩53桂成
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/31/054922a181f746d6b0f95688d2020117.png)
43成桂を見て先手が指しやすいです。
ですから65桂には52金くらいで、82歩を利かせます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/8e/c969cdafc23d51485aa9e3bf8e397557.png)
82同飛74歩同歩に55銀
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/d4/2995c6627374d634b0afccbad7d935dc.png)
この時に65銀とかわされるのですが、66銀がいいでしょう。(44銀もやりたい手ですが)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/12/72e33e94f05ab1575d53ca8c3ec420a7.png)
73角65銀に36歩が反撃。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/29/2e79f1aa3cfbffa8a2c50560e33dc9e3.png)
36同銀44桂45銀まで決めておいて、46角同飛55角
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/1f/a26d49f59aca611b3b4d1e5dabd4eb1f.png)
37銀や47歩では99角成でつまらないので、37角ですが、36歩が痛い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/4a/9a34934ab3ec2849c1ad1b6f2754f98c.png)
ここで落ち着いて36同飛同桂同銀37角成同桂
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/03/8258d9d07797344c7406e1b080d88100.png)
飛銀交換ですが、34歩が厳しいので先手もまあまあです。
問題図で先手が55銀のほうに目が向いたのは残念でした。36歩からの反撃があるのです。
65銀同銀同桂としたほうが、先手の攻め駒が一気に2枚増えることになるので一番有力です。
その前に82歩や74歩を入れたほうがわかりやすいと思います。86飛の横利きがない方が反撃が弱いですから。
65桂から55銀もないことはないですが、桂馬を取られるのでひねった手順です。問題図では先手が指しやすそうですから、自然な手のほうがいいでしょう。
形勢が有利なときは自然な手が好手になりやすいです。形勢の変動が少なく、少しずつ有利が拡大します。
不自然な手は形勢を変動させます。有利なときには一気に勝ちになるかもしれませんが、不利になる可能性も増えます。
形勢が悪い時には不自然な手を織り込むべきです。あいまいですが、3番目くらいの候補を指してみる感じです。相手の意表を突くかもしれません、とがめきれなければ形勢が互角になってきます。気が付かない好手なのかもしれません。
何が自然で何が不自然か、といわれると(まだ)言葉では表しにくいのですが、不自然な手とは少し考えないと見えない手、としておきます。
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