フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

ハロプロ握手の問題点

2010-06-12 22:19:54 | ハロプロ2010
 先週行われたスマイレージの握手会での動画が、先日YouTubeにアップされて話題になりました。何故話題になったかと言えば、ハロプロ名物高速握手会が大勢の人に知られる事となったためです。年齢性別問わず、握手をしようとするお客さんの肩や腰を掴み押し流す。別に何かをしでかした訳でもなく、問答無用で流されます。早い時には、握手を開始する前から押し流されたりする事もあります。

 その動画は結局、事務所による申告で削除されました。まあ、イベント中の許可なき撮影行為は違反事項ですから、この動画は違反行為により撮影されたのたとも言えますが。なんだかなあ。

 何故誰かれ構わず握手する客を押し流すのか? 以前に誰かが問題を起こしたから警備が厳しくなったのかもしれませんが、だからといってスタッフがこのような態度で警備にあたっていては、初めてイベントに来たような人は「もう来ません」となっても不思議ではありません。
 大勢いる客を捌くためには仕方がないと関係者に言われそうですが、参加人数を絞って参加者数を把握しやすくする。そのために新曲イベントは抽選にしているのではないのでしょうか?
 ハロプロの握手会よりも参加客が大人数のところは他にもあるし、そもそもスタッフが「握手列整理」という名目で暴力を振るうのはハロプロだけです。暴力? はい。何もしていない客の肩や腰を掴んで押し流すという行為は暴力であると、私は断言します。

 現在のアイドルの握手のやり方は、「ハロプロとハロプロ以外」と言っても過言ではないほど、その内容に差があります。スタッフが押し流すなんてやっている女性アイドルの握手会は、ハロプロだけなのではないでしょうが?

 ハロプロの場合、イベントに参加するには抽選で当たらなくてはいけないなど、参加への敷居は高いものでありながら、CDなどをたくさん買って当選した人が、ステージ上でひどい扱いをスタッフに受けて、しかも握手は一瞬。こんなやり方で事務所は本当に良いと思っているのでしょうか?イベントを速やかに終わらせるためには仕方がないと思っているのでしょうか?
 他のアイドルは握手会にかなりの時間を割いたりしています。何時間も握手を行なう事は珍しくない。それでも、早く終わらせるべく高速で握手列を流したりせず、参加者をちゃんと「お客さん」として扱っている。
 そこまでしてファンのニーズに応える必要はない。そんなにアイドルとの握手をじっくり楽しみたかったら、ハロプロでなく他所に流れて構わない。それが本音なのでしょうか?

 参加したらそのアイドルと、それを取り巻く状況に対してイメージが悪くなってしまう恐れがある握手会なんて、やらないほうが良いのにと思います。それでも開催され続けているのは、抽選に当たりたい人がたくさんCDを買ったりしているからなのかもしれませんが。
 でも、そういう商法が成り立つのも、買ってくれるファンがたくさん存在してこそ成立するものではないかと思うのです。

 木曜日、タワーレコード渋谷店で行われた、アイドリング!!!のトークショー&握手会に行ってきました。係員は勿論いますが、余程の事がない限りは押し流されたりはしません。一応、歩きながらスムーズに握手を行なうようにという指示はあるものの、各メンバーへの握手時間はファンの良心に任されている感じでした。
 中にはメンバーの方から話を振ってきたり、手を握ったまますぐに離さないメンバー(新人)も何人かいたり、基本的に急かされる事はありません。
 それだけこちらの行動に任されれば、案外平和に終わるもので、自分の番までしばらく握手会の様子を眺めていましたが、平穏無事に握手は行われていました。これは、先日観てきた「ももいろクローバー」でも同様でした。

 ハロプロは色んなお客さんがいるから、そういう握手会のやり方は難しいのでしょうけれど、お客さんが楽しかったと思いながら帰る事が出来るイベントに変えていく必要はあるのではないでしょうか?これは早めに手を打たなくてはいけない課題だと思います。
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誇り高きブブゼラの響き

2010-06-12 18:34:50 | サッカー
 サッカーのワールドカップが始まりました。ワールドカップ(以下、W杯と略)は地球最大のスポーツの祭典。テレビで中継を観る人の数はオリンピックより多いそうです。オリンピックは陸上競技や水泳などが人気競技だけれど、こういう競技は一部の先進国にしか人気はない。サッカーはほとんどの国が親しんでいるスポーツで、国際サッカー連盟(FIFA)に加盟している国・地域は、国連に加盟している国の数より多いのです。

 アフリカ大陸ではW杯もオリンピックも開かれた事はありません。しかし、遂に新たな歴史がアフリカ大陸に刻まれました。昨日、W杯南アフリカ大会が開幕。開会式に続いて行われた南アフリカ対メキシコは、84490人の大観衆が観戦しました。
 チームカラーの黄色に染まるスタンドからは、「ブブゼラ」と呼ばれる細長いラッパが響き渡ります。そのブブゼラの高音はスタジアムを異様な雰囲気に包み、テクニシャン揃いのメキシコのリズムを狂わせました。
 メキシコが狂ったリズムを回復させたのは、12年前のフランス大会にも出場している37歳のベテラン、アウテモク・ブランコの途中出場からでした。

 「ブブゼラは我々の武器である」南アフリカの人達が持つ陽気な武器の音色は、ピッチ上の相手選手だけでなく、色んなものに向けた音色にも聴こえるのです。

 南アフリカという国のイメージは残念ながらネガティブなものです。開幕戦が行われたヨハネスブルグは犯罪の多い都市として知られ、そして南アフリカにはアパルトヘイト(人種隔離政策)というものがかつて存在していました。
 白人と非白人とを完全に分けて生活させる。公共施設も、街の店も全て分離され、異なる人種同士が恋愛をする事すら法律で禁じ、更には居住地域も分けられていました。国の人口の八割は非白人でありながら、非白人専用の居住地域は国土の13%の面積。

 そんなアパルトヘイトを廃止すべく立ち上がった人の一人が、アパルトヘイト廃止後に南アフリカ初の黒人大統領になるネルソン・マンデラ氏。人種差別の撤廃を訴え、世界に向けて南アフリカのアパルトヘイトを問題提議してきたマンデラ氏は、南アフリカでW杯が開催される事が決定した時には涙を流し喜んだ人です。アパルトヘイトがなくなり、近代国家への道を歩き始めた南アフリカに、また新たな歴史が刻みこまれたのが、W杯開催決定の日でした。

 91歳になるマンデラ氏は開幕戦には姿を見せませんでした。孫が前日事故で亡くなるという不幸があったのです。
 人生を差別撤廃運動に捧げたマンデラ氏に、南アフリカで行われるW杯を是非見てほしい。そう願う人々は多い筈。様々な人種が肩を並べるスタジアムの光景は、アパルトヘイトというものが過去のものになった事の象徴と言えそうな風景に見えるのでした。

 ~サッカーW杯が始まりました。四年前、このブログで連載をした時と同様に、サッカーとW杯というものを文化や音楽側から書くエッセイの短期連載を始めたいと思います。~
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