フリージア工房 国道723号店

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エリートではなかった者が輝く舞台

2010-06-13 08:58:29 | サッカー
 韓国のサッカー界はエリート養成システムとも言うべきやり方か導入されています。小学校から中学校、中学校から高校、高校から大学と、進学していく度に選手がふるいにかけられ、残った人がサッカーを続けていけるシステム。
 パク・チソン(朴智星)はそんな流れから脱落した一人でした。高校の恩師の助言などで日本でプレイする道を選び、Jリーグの京都パープルサンガ(現、京都サンガF.C.)に入団します。Jリーグが発足した1993年にはノ・ジュンユンしかいなかった韓国人選手も、21世紀を迎える頃にはかなり増えていました。

 パク・チソンが入団した頃の京都はJ2に落ちたりして低迷していたものの、日本の高校での指導歴もあるドイツ人監督ゲルト・エンゲルスの下、チームは着実に成長し、J1で上位、天皇杯で優勝と素晴らしい結果を手に入れていくのでした。
 パク・チソンは3トップの一人として、黒部光昭、松井大輔との絶妙なコンビネーションと鋭い突破力で注目の人となり、オランダの名門チームPSVアイントホーフェンに移籍します。

 オランダでも活躍したパク・チソンは、イングランドのプレミアリーグの名門にして世界に知られる強豪マンチェスター・ユナイテッドに移籍します。様々な国籍の選手がプレイするマンチェスター・ユナイテッドですが、アジアの選手が入団するのは初めて。C・ロナウド、ウェイン・ルーニー、リオ・ファーディナンドなどの世界的なスター選手と一緒にパク・チソンはプレイし、活躍をするのでした。

 昨日のギリシャ戦、パク・チソンは韓国代表としてキャプテンマークを付け、鋭いドリブルで相手を交わしながら二点目のゴールを決め、韓国の勝利に貢献しました。
 エリートコースから外れた男が、異国で才能を開花させ、代表チームのエース的存在になった。日本のメディアのインタビューには日本語で受け答えするなど、その順応性の高さが才能を開かせる事を後押ししたのかもしれません。
 それは、エリートではないからこその雑草の強さなのではないでしょうか。
コメント
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