土曜日深夜にBSプレミアムで「ゆび祭り」のダイジェスト版が放送されました。そうです先日日本武道館にて行われたアイドルの祭典。ハロプロからはBuono!が出場したあのコンサートです。
ゲストアイドルは全て一曲ずつに編集されていたので物足りなさもありましたが、一度に色んなアイドルが観られる楽しさは感じました。
この放送を観たハロヲタの多くは「Buono!すげえ。ハロプロの格の違いを見せつけた」とお思いの事でしょう。私も「今まで出てきたグループで一番歌が上手い。段違いに上手い」と思いましたが、ちょっといくつか気になりましたよ。
流れ的に色んなタイプのアイドルを観ていく流れになるので、ももクロみたく派手に楽しくステージを作るアイドルもいれば、女子流みたく可愛らしさが満開になっていたステージもありました。そういう中でBuono!が見せられるステージとは何か?普段のテレビでは見られないももちのカッコ良さ。それがメインテーマになっていたようで、そこを釣り餌にして、雅&愛理が威風堂々と歌い上げる。そんなステージでした。
ももいろクローバーZ 「行くぜっ!怪盗少女」 ゆび祭り 2012/6/25
東京女子流 「おんなじキモチ」 ゆび祭り~アイドル臨時総会~ 2012/6/25
Buono!「初恋サイダー」 ゆび祭り~アイドル臨時総会~ 2012/6/25
「どうだ!Buono!凄いだろう?ハロプロ凄いだろう?」という声が全国から聞こえてきそうです。実際に武道館に観に行った人達にもBuono!は好評だったようで、やはり「歌がしっかりしている」という意見をいくつもネット上で見かけました。
でも、ここはアイドルの祭典。上手いだけでなく、アイドルとして何をアピールするのかも大切。会場にはハロヲタではない人が大勢いるのですから、そういう人達にも満足して帰ってもらわないといけない。
ステージが上手かったから凄かったからお客さんはみんな満足ではないのか?と思われそうですが、凄かったから楽しいは一致しない。「ハロプロの実力」は十分にアピール出来たとは思いますが、「凄かったからファンになります」とイコールになるとは限らないのがアイドルの難しさ。私は「あと一息、何かが足りない」という正体不明な疑問と格闘してみました。
そして、出てきた答えの一つは「隙かない」という安定度が思い入れの余地を奪っているのでは?と思い始めました。アイドルとは多少のハラハラ感は必要で、そのハラハラ感が支えているような気持ちに繋がり、思い入れへ繋がっていくのではと感じ始めてきました。
Buono!は特にハロプロの中で安定感のあるグループ。だからこそ、このステージに上げたのでしょうけれど、その堂々っぷりに不安も感じていたのです。
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Perfumeをパフォーマンス力や完成度が高いから好きと言っているファンは多いですが、実はPerfume本人自体は自分たちの事をやたらとネガティブに蔑みます。これは言葉にこそ出しませんが生歌でない負い目が根底にあるからと思っています。その負の部分を背負っている感がパフォーマンスにもビシビシ伝わってくる時があるのです。要するに隙や負の部分が人間的魅力に繋がってより好きになっていくところがあります。
ももクロも歌やダンスではハロには敵わない、じゃあ私たちは「全力」で行こうという。下手だけど一生懸命やろうという。そういう隙と負があるんです。負い目があるからより「全力感」が増幅される。
有名な話では初期の松田聖子さんはワザと少し下手に歌っていたようですからね。その方が引き付けられると思ったからでしょう。
そういえばモーニング娘。自体も負の部分を持ったグループでしたよね。
やはり他のアイドルと比較してBuono!(℃-ute)は完成度は高い、高いけど隙がなさすぎてツマラナくも感じてしまう人もいる。
勿論完成度が高いことでファンが付く事も大いにあると思います。現に僕は完成度が高い方が好みです。
ただ実力差を見せ付けて余裕をかましてしまうと返って人間的魅力が薄くなってしまうと思うんです(カワイクなくなってしまう)。
嶺脇さんがツマラナク感じているのはこういうことなのではと思います。色々な対外戦はそういうところも浮き彫りになったのではないでしょうか。