ある年の年頭、私は他の社員達と共に社長の挨拶を聞いていた。会社の業績が悪化しつつあるのは私が担当していた業務柄知っていたが、社長の口から直接それが発せられるとさすがに心は堪えた。
会社は大幅な規模縮小を行い、従業員を現在の2割にするという。退職金などのリアルな話題が話されたあと、社長は真顔でこう言った。
「辞めるも地獄。残るも地獄」
不景気で転職は一筋縄ではいかない。かと言って、会社に残っても業績を上げていく事は一筋縄ではない。
私は時々吉川友ちゃんがモーニング娘。に入っていたらどうなっていたかを妄想する。五年前に開催されたオーディションで最終候補者の中で一番人気だったキッカが八期メンバーとして加入していたら?その後の小春とのMilky Wayもあったのだろうか?モーニング娘。でセンター的ポジションを手に入れる事は出来たのだろうか?妄想は尽きない。
キッカがモーニング娘。を不合格になってエッグに加入してまもなく、エッグはハロプロコンサートにおけるバックダンサーから単独でお金を取れるアイドルへと立場を変貌させた。いわゆる新人公演のスタート。研修生である彼女達で公演を行うのはまだしも、グッズとして生写真を売る事に対しては私は批判的な事を書いてきたけれど、それは同時に人気のバロメーターを計るものであり、それがあったからこそ真野ちゃんはソロデビューをし、スマイレージが結成され、そしてアップアップガールズ(仮)も結成され、いろりんはAKBN 0に移籍したのだ。芸能界は人気商売。人気のある子はデビュー出来る。頑張るだけではデビュー出来ない。頑張るのは当たり前な世界。
キッカがいつまでもデビュー出来ないまま真野ちゃんのバックで踊り、握手会で超低姿勢握手をしていた頃、何人ものエッグメンバーが芸能界から去っていった。キッカは一度加入したら基本的には立場が保証されるモーニング娘。ではなく、人気次第で淘汰される研修生として何年も頑張ってきた。彼女の胸中には「モーニング娘。であったかもしれない私」が幻影のように付きまとっていたかもしれないと想像すると心が苦しい。仲間が一人また一人と去っていく場所でどんな想いでレッスンを重ねてきたのであろう?
今キッカはソロアイドルとして活動をしている。念願であったであろうソロでのCDも出せた。TVにも出られるようになった。道重さゆみちゃん以外のモーニング娘。メンバーがレギュラー番組(ハロプロTIME)以外のTV番組にはあまり出ない事に比べたらなんと恵まれている事か。
しかし、ソロアイドルはすべての責任を自らが背負う。自身のミスはそのまま自分に返ってくる。シビアな立場だ。
気が遠くなるような数の販促イベントを行なってもモーニング娘。の売上には届かない。自らの輝きが薄れて人気が下がり売上を落としたら、やがてCDは出せなくなる。可愛さや実力があっても。
ソロアイドルという一見恵まれた場所に到達した「かつての大型新人」は、今まさに正念場を迎えている。ここまで来るのに「芸能界には入らない」という選択肢も含めて様々なルートを歩いてきたキッカは、それでもソロアイドルとして輝く事が出来るだろうか?
そう、彼女はソロアイドル。モーニング娘。でもない。スマイレージでもない。アップアップガールズ
吉川友 - こんな私でよかったら PV (short ver.)
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娘。入りか、真野ちゃん路線しか
ないのでは・・・。
きっかは喋れる子なので、娘。入りして
メディア担当になって欲しいです。
顔も可愛いし歌も上手い。
ヒルナンデスで歌わせてもらう事は出来ないのでしょうか?「韓流」の方は歌わせてもらえるようなのですが・・・
あと不思議に思うのですがハロオタは何でハロプロでないとあまり興味を示さなくなるんでしょうかね?