フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

横浜スタジアムにBerryz工房現る

2006-08-23 23:00:36 | ハロプロ(ベリ)

 本日のプロ野球中継「横浜×巨人」にBerryz工房が出演! 新聞のラテ欄にもちゃんと「ベリーズ工房」と書いてありました。まあ、世界バレーの宣伝であろう事がミエミエではありますが(^^;)

 ベリメンは19時台に計二回登場。一回目は軽く「桃子プロ」が松下アナとトークしただけで、見せ場と言えば「桃子のマイク持つ手の小指が相変わらず立っていた!」くらいかなと。
 梨沙子がやや横に広がり「○○ぼん化」していたとか、後列左端の麦わら帽子の美少女は誰?(狼にスレ立ってたなあ)とかマニアックな見せ場もありましたが…

 二回目の登場は割と長く、試合前に球場前で行われた、日の丸に応援メッセージを書こうという企画の模様を流したり(ヲタも晒されてましたが)、一回目に喋っていない子にもマイクが回ってきたりもしました。
 それにしても、佐紀ちゃんはさすがキャプテンだけあって、ソツなくトーク出来てましたが、梨沙子の時は緊張でまたあぱぱ状態にならないかとドキドキしましたよ(^^;)
 雅に前髪があって別人モードだったり、友理奈がカッケーで奈理友君だったり、千奈美が真っ黒で「どこに行ってたんだ?」状態だったり、みんなに見せ場があったので良かった(ちょっと雅がイマイチでしたが)。

 それにしても、麦わら帽子の美少女イイ!何度目かの茉麻確変キテル。←最近、ちょっと茉麻が気になる自分。そういえば、中野で一枚買いだったトレピンも結果は茉麻だったし。

  今日のBGM  横浜Boy Style / CoCo (横浜ベイスターズ応援ソングだった曲)

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アイドル力もTVには無力?

2006-08-22 22:58:16 | ハロプロ2006
旅行中にタイマー録画したハロプロ関連の番組を今日やっとチェックしました。
音楽戦士のベリ、世界バレーなどです。

戦士は、予想どおり歌のみ(泣) せめて30秒くらいトークやってほしかったけど、ベリメン誰もがとても可愛く映っていて、その点は満足。
中でも、友理奈が髪を上げていて昔の渡辺満里奈に似てたように感じた(^_^;)
友理奈だけに限らず、目移りするほどにみんな可愛く、テレビ映えするベリのアイドル力は凄い!
しかし、みんな可愛い筈が何故か桃子プロの動きばかり追ってしまう(^_^;) 桃子のアイドル力も凄い!

そして、バリボの方はというと、最後の方に少し出てました。
日の丸にみんなで応援メッセージを書くという企画は良いとして、さりげなくベリ、それも桃子が映ったのも良いとしよう。で、何故コメントがデフデバだけなんだ!
娘。とベリは全員での挨拶すらなく、居ないような扱い。これだからテレビはダメだなと…
テレビは流行の先端でもないし、ヲタ内の人気傾向も読めてない(元々読む気は無し?)。ツカエネ。

この分だと、世界バレーの勝ち組は、ハロプロ勢共倒れで、WaTヲタなヨカン(苦笑)。

今回のBGM TVチャンネルNo.5 / ザ・プライベーツ
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夏の旅エッセイ 4 ~夕張の谷~

2006-08-21 22:43:07 | 町と旅

 北海道の夏は短い。海水浴の出来る期間も僅かなのだそうだ。夏が短いので、春も短い。5月を過ぎて桜が咲き始めてから、短い春から初夏にかけて花が咲き乱れる。そんな北海道の初夏を8年前に旅した。

 日高の牧場、オホーツクの原生花園、美瑛の丘などを回ってきた私は、その時の旅の最終宿泊地として夕張を選んだ。
 夕刻の夕張行きの鈍行ディーゼルカーの車内は、始発駅の新夕張から乗り込んできた仕事帰りのおばさん達で賑わっていた。新夕張を出ると、小さな谷に寄り添うように走り始めたディーゼルカーは、集落毎に設けられた小駅で、次々とおばさん達を降ろしていった。
 やがて谷は少し広がり、ちょっとした平地を形成し、当然のようにそこに小さな町が広がった。清水沢というその駅で、多くの乗客は降りた。

 夕張はかつて炭鉱で大いに栄えた町で、全盛期には今の八倍ほどになる十万を超す人々がこの地で暮らしていたという。炭鉱が廃坑となった今、清水沢の町に在りし日の面影を求めるとしたら、細くはあるが整然とされた道と、駅前にいくつか並ぶ商店だろうか。
 清水沢も、どの駅も、ホームの横には空き地が広がる。かつて、石炭貨物用の線路があった名残だという。

 清水沢を出ると再び谷が近づき、そして終点が近づくとともに右手に平地が広がる。かつての炭鉱住宅のあった区画。
 終点の夕張駅は小さなホームがひとつあるだけの無人駅だったが、駅舎は新しく造り直されたのか綺麗で、駅の横にはスキー場ホテルもあって、うら淋しいイメージはなかった。しかし、駅前には何かある訳ではなく、まるで「用事がない者はすぐ帰れ」と駅が言っているかのように思えた。

 駅から町は離れているようなので、夕張の実態がいまいち掴みきれないまま、折り返しの列車で一駅戻った。鹿ノ谷というその小さな無人駅で降りたのは、私と学校帰りの女子高生一人だけだった。
 鹿ノ谷駅前は一段と何もなく、泊まるなら先ほど通って来た清水沢の方が良いのかもしれないと思いながら、先ほど降り立った女子高生に聞いてみた。その子は、駅舎に備え付けのホウキとチリトリで、駅舎の掃除を始めていた。
 その女の子の話では、泊まるなら夕張で一番の町は夕張駅との事であった。記念に一枚写真を撮らせて貰い、私は歩いて1キロちょっと先の夕張駅へと戻った。

 電話帳で目星を付けた旅館に向かって歩いていくと、やがて谷のやや広がった場所に造られた夕張の町が現れた。建物は古びて、ややくたびれた感じのする小さな町は、坂道に小さな商店街を形成していた。私が電話した旅館もその坂道にあった。

 夜、旅館のおかみさんに教えてもらった居酒屋に入る。坂道の途中にその店はあり、中は明るかった。カウンターに並べられた煮物はどれも美味しそうだった。しみじみと酒を飲んで外に出ると、夜の夕張は寒かった。その寒さは6月とは思えないほどの、谷の底冷えだった。

 翌朝、旅館のおかみさんと少し話をした。気の良いおばあちゃんなおかみさんは、土産にメロンの漬け物を持っていくか?と言ってきた。そういえば夕張はメロンの名産地であった。メロンは炭鉱が廃坑されてからの新産業として、町が力を入れてきて現在の成功があるのだという。

  今回のBGM  Starting Over / SPEED 

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リボンの騎士 8/20昼公演レポート 「曲の出来の良さ」

2006-08-20 23:51:22 | ライブ!2006
今日はA席の一番前の列で観てきました。客入りはS席最後尾から三列くらいに空席が多かった程度で、まずまずの入り。
開演前に無事、日替わりパス高橋愛および日替わり2L写真セット高橋愛を購入。売り切れてなくて良かった(^_^;)

今日のフランツ役は松浦亜弥さん!となると、この前観た安倍なつみフランツとの違いを観るのも本編とはまた違った楽しみ。
で、亜弥ンツの出来ですが、かなり良かった!歌い方がミュージカル向きになってた分、なちンツより良かった。
なちンツは演技が良かったですが、亜弥ンツは立居振る舞いがカッコ良く、王子の雰囲気出てました。

今日も三人娘。は絶好調で、藤本“魔女ヘケート”美貴の迫力、吉澤大臣のカッコ良さ、バッチリです。
そして、愛サファイアの存在感が更にいい感じに。こういう変化が感じられるから、舞台は生がいいですね。
端役では、ガキさんがこの前より少し良くなってた感じしました。改めて、やはり舞台は生がいいですね。

今回のミュージカルは、音楽がとても良いです。生演奏もさる事ながら、曲が良い!耳に残ります。狼のリボンスレにも、つい日常で口づさんでしまうとか、耳から離れないとか書かれてあるのを見かけました。
初回限定台本付きサントラCD、次回に会場で買ってくる予定です。
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四国旅日記 三日目 ~瀬戸内の穏やかな海~

2006-08-19 23:42:30 | 遠征&旅行日記
8月19日 (曇りのち晴れ)

昨晩、高知の飲み屋で四万十川のアメゴ塩焼きというのを食べました。
アメゴは以前に、高知県の大歩危(おおぼけ)で食べた事があります。この時のアメゴは吉野川産でした。

今日は高知から一気に高松へと進みました。高松へと向かう列車の車内から吉野川と大歩危の深い谷が見えました。二日間天気が悪かった今回の旅が、この吉野川の渓谷を過ぎたあたりから好天へと変わりました。

午後は高松界隈の旅。源平合戦の地、屋島に行ったら、山頂へと上がるケーブルかーが去年廃止されたという貼り紙が!また予定崩れる…
それでも屋島では、讃岐うどんを堪能。昔ながらの食堂で、素朴な味わいなうどんのお値段250円。

高松は青空が広がり、かなり暑かったため、氷結を購入。高松某所の売店のお姉さん、顔と声がコンコンによく似てました(^_^;)

さて、今回の四国の旅ではまだ愛媛県に行ってません。台風の影響で予定が変わってしまったからですが、せっかくだからと、県境の町川之江に行きました。海岸沿いに城がある城下町ですが、人通りの少ない静かな町でした。

川之江に寄り道して、時間良く夕日の瀬戸大橋を渡る事になりました。
瀬戸内海は穏やかな波が夕日に照らされています。
屋島に行くときも、川之江に行くときも、車窓から見えた瀬戸内海。いずれも穏やかな青い海。
二日間、台風で荒れ狂う波の海ばかり見てきた私は、瀬戸内海の穏やかさに安らぎをおぼえました。

三日間、予定通りにいかない事ばかりながら、そんな道中を旅日記として綴ってきた今回の旅。
明日はリボン観劇なので、夜遅い新幹線に乗り新横浜に降り立った時、iPod miniから流れてきたのは「愛する人の名を日記に/Berryz工房」でした。

今日のBGM ブルーレター / 加藤いづみ(愛媛県出身)
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四国旅日記 二日目~台風トレイン06~

2006-08-18 21:01:22 | 遠征&旅行日記
8月18日 (雨)

昨晩は高知県安芸(あき)市という町に泊まりました。プロ野球阪神タイガースが春にキャンプをする町なので、店という店に阪神カレンダーがありました。
太平洋に面した安芸市。私は一軒の飲み屋に入り、サバ焼きみりん風味、冷やししゃぶしゃぶ、カツオたたきを食べました。カツオたたきは高知流儀で、にんにく付きでした。
この飲み屋は町の片隅の店でしたので、私のテーブルの前には店の人の子供用と思われる三輪車などがありました(^_^;)

今朝は安芸から「土佐くろしお鉄道」で高知に向かいました。この鉄道は、駅員など職員に女性が多いようで、安芸駅の改札も、高知行き列車にも、女性職員の方が活躍されてました。

と、ここまでは台風による雨はなかったのですが、高知で特急に乗り換えたら雨が強くなって来ました。
高知県の小京都と言われる中村で二時間散策する予定が、中村は物凄い風雨。
昼食を食べなきゃと思いましたが、駅舎から二十メートル先の駅前食堂に行くのも不可能な程の強い雨。
なんとか小降りな時を狙って食堂には入れましたが、中村駅では列車ダイヤが乱れているという情報が…

今晩は、愛媛県宇和島に行く予定でしたが、高知県側と宇和島とを結ぶJR予土線がストップ。結局、予定を変更して高知市内に泊まる事にしました。

高知に向かう鈍行から特急に乗り換えた佐川駅という駅で、ベンチに座って日が暮れ始めた空を眺めていたら、雲が恐ろしいほどの速さで流れていきました。その速さ、数十秒で視界から消えるほどでした。

台風の余波の雨に泣かされ、予定も変わりましたが、これもまた旅の醍醐味。列車が走れば、行き先は無限大です。

今日のBGM さらさらの川 / 前田有紀 (高知県出身)
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四国旅日記 一日目 ~風鈴列車と室戸岬~

2006-08-17 19:57:03 | 遠征&旅行日記
昨晩、寝台特急に乗って今朝四国へとやってきました。
今日の香川県、徳島県の天気予報は曇り時々雨。

先日、このブログに旅エッセイとして書きました徳島県宍喰、高知県甲浦を今日は通りました。
エッセイに「宝くじ号」と紹介した車両に、この日もまた出会えました。前に来た時にはなかった「ふうりん」というマークを前に付けていたので、「?」と思いながら乗り込みました。
車内に入ると、マークのとおりに天井に風鈴がぶら下がっていました。更に窓には、スダレがかかっていて、スダレには地元の人が詠んだ俳句が付けてありました。

甲浦では、バスの時間まで余裕があったので海岸に行きました。今日は台風の影響で高波だったので、サーファーが何人かいて、以前来た時のような寂しさはありませんでした。歩きながら、何度か通り雨に遭遇した今日の甲浦でした。

甲浦からはバスに乗って、室戸方面へ。
バスが走り始めた瞬間に雨は強くなり、波は物凄いうねりです。室戸岬は台風がよく通り抜ける場所というイメージがありましたので、その高波の迫力には息を飲みました。
しかし、室戸岬の先端まで来たら、雨は止み、空は明るくなってきているではないですか。
拍子抜けしつつも、バスを降りて散策するかなと思い始めた矢先、再び空模様は怪しく…
今日の空模様は二転三転、分単位で天気が変わるので困りましたが、それもまた旅の醍醐味ですね。

明日は高知県から愛媛県に行ってきます。

今日のBGM ダイスキ! / 広末涼子(高知県出身)
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さわやかなフィナーレ

2006-08-16 12:22:13 | ハロプロ2006
今日の夜から四国に向かって旅に行ってきます。四月の九州の旅の時のように、旅日記を書いてみようと思っております。

さて、リボンの騎士も千秋楽まであと11日となりました。最終公演はマコ卒業公演でもある訳で、そろそろ当日の祭の話が出始めました。青いサイリウムでマコを送ろう!という話などが出てるみたいです。
現在、リボンの騎士は「サイリウム禁止」、「立ち上がるの禁止」、更にヲタが自主的に行っている「ヲタ芸やコールは禁止」などと、注意事項がある訳ですが、最後はマコ卒業だけに無礼講になるんですかね?
「サイリウム」も「客席総立ち」も「マココール」も、フィナーレでは実行されるのではと考えます。
会場側も、事情が事情だけに、最終公演のフィナーレの時だけは大目に見てあげてほしいです。
なんでも聞くところによると、娘。ミュージカルが毎回違う会場になるのは、何かしらの事情(マナー悪い客が居たなど)が原因という噂があります。
今回のミュージカルは、そんな事がなくラストを迎えつつ、次回以降もコマ劇場が使えるように、問題なく最終公演を終えてほしいです。そのためにも、最終公演は(ヲタも会場側も)お互いが気持ち良く終了してほしいものです。

今回のBGM あー良かった / 花*花
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誕生日Tシャツ

2006-08-15 12:46:56 | ハロプロ(ベリ)
前回の記事がそうでしたが、夏の旅エッセイ書いていますが、いかがでしょうか?
これからも、ハロネタ以外の記事も時折入れて書いていきたいと思います。

旅と言えば、皆さんはどこか行かれますかor行っていますか?
本日、静岡に行かれている方、あるいは静岡近辺在住な方、今日のBerryz工房静岡公演から、夏焼雅誕生日Tシャツが発売されます。
ベリの誕生日Tシャツシリーズは、春ツアーの桃子に始まり、梨沙子 千奈美 茉麻 友理奈 そして雅と来て、残すは佐紀ちゃんだけになりました。
本人の書いた文字や絵がデザインされているこのTシャツ、今までのを見ると梨沙子以外は「可愛い系」デザインでしたが、雅のデザインカッコイイ!
黒ベースというのがまたイイ!雅だから、可愛い系よりカッコイイ系が来るなと予想はしてましたが、さすがです。

おまけ Berryz工房誕生日Tシャツの生地色リスト
嗣永桃子→ピンク
菅谷梨沙子→紫
徳永千奈美→グレー
須藤茉麻→薄い黄色
熊井友理奈→オレンジ
夏焼雅→黒

さて、清水佐紀キャプテンは何色ですかね?緑がまだいないから緑?なんとなく水色な気もしますが。
雅Tシャツのデザイン、ご覧になりたい方、ハロプロ公式サイトのツアーグッズのページを見て下さい。(携帯からの書き込みなんで、リンク貼れません。ごめんなさい)

今回のBGM 大好きなシャツ / 渡辺満里奈
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夏の旅エッセイ 3 ~宍喰の星空~

2006-08-14 22:54:21 | 町と旅

 旅エッセイ2で書いた海南の旅の翌年、四国を旅した。
 その年の四国は、深刻な水不足に悩まされていて、松山市内の中華レストランに入ったら「水はお一人様 一杯まで」と書かれた貼り紙があったり、大きな川がほとんど干上がっていたり、大変な夏だった。

 そんな暑い夏の昼下がり、南国風味な太陽が照りつける徳島駅のホーム。私は徳島県の南方に向かって走る牟岐(むぎ)線の列車に乗り込んだ。牟岐線の沿線には、さして大きな町はなく、ウミガメが産卵に訪れる海岸のある日和佐という町をはじめ、静かな海沿いの町を結ぶローカル線だ。
 私はぼんやりと窓の外の海岸を眺めながら、列車の終点の海部(かいふ)という駅で列車を乗り換えた。乗り換えた列車のボディには「宝くじ号」とプリントされている。宝くじの売上による助成金で造られた車両らしい。
 この列車は、第三セクター鉄道「阿佐海岸鉄道」の鈍行列車。海部を出ると、宍喰(ししくい)、徳島県の県境を越えて高知県に入り、甲浦(かんのうら)と停まって終点となった。ホームでは、車掌と女子高生が談笑している。
 のどかな駅前は商店などもほとんどなく、静かで小さな住宅地に突然駅が出来ましたといった風情だった。甲浦駅はまだ出来て数年くらいの駅だった。
 駅から海岸が近いようなので訪れてみたが、海水浴シーズンの終わった海岸は人の気配がなく寂しげだった。西日はすでに遠くなり、東向きの海岸は夜の気配が始まりそうなグレー色の空。

 折り返しの列車で隣の宍喰に降りた。こちらは駅近くに飲み屋や学校や商店もあり、小さいながらも人の気配のするところだった。
 私は駅前から一軒の公営宿舎に予約の電話を入れた。

 道路を挟んで海岸の前に建つその宿は、白い鉄筋の建物で、昔臨海学校で泊まった宿舎を連想させた。公営だからかどうか、フロントは丁寧過ぎない対応で私を部屋に案内した。畳の部屋には海と反対側ではあったがバルコニーも付いている。
 一階にある温泉にとりあえず入ると、意外に家族連れで混んでいた。宿泊しなくても安価で温泉に入れるようで、こちらの客の方が圧倒的に多い。
 風呂上がりに、従業員の女の子に案内されて夕食となった。この子は丁寧で愛想が良かった。海の幸が並べられたテーブルに、私は「かぼす酒」を追加した。徳島名産かぼすで造った果実酒は、ほんのりと甘かった。

 夕食後、私は海岸を散歩したくなった。せっかく海が目の前にある宿に泊まったのだから、これは当然な考えだった。
 しかし、道路を渡って砂浜に出ると、辺り一面真っ暗で何が何だかよく見えない。波の打ち寄せる方向に目を凝らすと、なんとなく波が見えた。
 真っ暗でとても歩く気がせず、砂浜に降り立った場所で佇んでいると、聞こえてくるのは、波の音と、遠くで花火を楽しんでいる家族連れの嬌声だけだった。声の方向を見ると、その方向だけ時折赤や青や黄色に光っっている。
 ただ、ぼんやりと真っ暗な波打ち際の方を眺めているのにも飽き始めた頃、ふと空を見上げると数えきれないくらいの星が空に輝いていた。星空に海岸が包まれているような遠近感に襲われ、ただただ息を飲んだ。暗闇の砂浜が決して真っ暗ではないと気付いた瞬間、私はこの地を訪れて良かったと思っていた。家族連れの声は、だんだんと遠くなっていく。

  今回のBGM  夏空のDreamer / CoCo 
 

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