井山裕太名人に河野臨九段が挑戦する第39期名人戦7番勝負第6局が29日、長野県諏訪市の油屋旅館で始まった。
ここまで井山名人が3勝2敗と、防衛まであと1勝と迫っている。
決着か、最終局へ持ち越しか。9月に始まった頂上決戦は、佳境を迎えた。
今日は、黒番の井山名人が67手目を封じて打ちかけとなった。
井山名人の師匠である石井邦生九段がNHKの衛星放送にゲスト出演。
第5局までの名人の碁を振り返り、「ずいぶん筋の悪い手を打ってましたね」「私が定石を教えなかったもんですから、定石を知らないんじゃないですか」などと、師匠ならではの評価を連発。
ただ、「尻上がりに調子を上げているとは思う」「今日の碁も名人がやや優位に立ったのではないか」と話し、まな弟子の戦いぶりにまんざらでもなさそうな表情を見せた。
囲碁ファンとしては、7局目まで見たいと思う。明日、河野九段がどんな勝負手を放つか楽しみにしたい。