続・切腹ごっこ

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2005-12-15 | ★男の切腹+グロ
昨日、12月14日ほど「切腹」という単語が記事に舞う日が他にあるだろうか。
ん~~‥思いつかない。

忠臣蔵のクライマックスはやはり吉良邸討ち入りで、ドラマや映画もこの時期に照準が合わされる。
12月14日は誰も切腹してないし、浅野内匠頭や四十六士が切腹したのはこの季節ではないのだが、忠臣蔵の話が出るこの日に、内匠頭達の「切腹」という文章が記事に載るのだ。

即日切腹、一同切腹、全員切腹‥ ハハハ
面白かったのは最近の官庁や企業の不祥事に対して、「切腹して詫びろ!」
という持って行き方が目立ったこと。


「会うときは語り尽くすと思えども 別れとなれば残る言の葉」

大石内蔵助の息子、主税の辞世らしいが分かりやすくて雰囲気があると思う。
言の葉が残る相手とは誰のことなんだろう‥と想像してしまう。

忠臣蔵 [DVD]
長谷川一夫,市川雷蔵,勝新太郎,山本富士子,京マチ子
角川映画
赤穂城断絶 [DVD]
萬屋錦之介,深作欣二,西郷輝彦,丹波哲郎,松方弘樹
東映ビデオ

バトロワ

2005-12-14 | ★男の切腹+グロ
中古書店に立ち寄った。

前から探していた「スーパービックリマン」の単行本を発見。
大聖フェニックスが腹を貫かれるというシーンがあると思っていたが、
1,2,3,5巻にはそんなシーンはなかった。
もしかしたら別の人が描いたマンガだったのかもしれない。

バトルロワイアル」の漫画の単行本3巻を読む。
脳ミソがブチ撒かれるシーンがあった。
自分では切腹絵を描いていながら気持ち悪くなってしまった‥。
この気持ち悪さは、キャラクターのせいなのか。不条理なストーリーのせいなのか。
男子生徒の内臓がブチ撒かれるシーンを探すために4巻以降も見なければ。

小畑健の「あやつり左近」を読む。
この人が切腹絵を描くと綺麗で色っぽいものになるだろうな~

バトル・ロワイアル 15 (ヤングチャンピオンコミックス)
田口 雅之
秋田書店
人形草紙 あやつり左近 1 (集英社文庫―コミック版)
写楽 麿
集英社

元禄赤穂事件

2005-12-14 | ★男の切腹+グロ
今日は赤穂浪士四十七士が吉良邸に討ち入りした日なわけで‥。

浅野内匠頭、田村邸庭先での切腹の場面は、映画でもドラマでも一定の時間を裂かれる。
数年前の大河ドラマ「元禄繚乱」の東山紀之、去年のテレ朝「忠臣蔵」の沢村一機等々‥、
白色で統一された舞台と衣装、舞い散る桜と供に、少なからず印象に残っている。
10年程前の映画「四十七人の刺客」では短刀を突き立てた装束が真っ赤に染まる演出もあった。

それに比べて本懐を遂げた後浪士達がそれぞれの大名屋敷で切腹する場面があるものは少ない。
だいぶ前の映画「赤穂城断絶」では、萬屋錦之介演じる大石内蔵助が切腹し、
白い布の上に血飛沫が飛ぶ場面があった。
しかしそれ以外では内蔵助が辞世を読むところでスタッフロールが流れ出したり、
内蔵助の清清しい笑顔で終わったりすることがある。

僕が見たいのは、16歳の大石主税や、18歳の矢頭右衛門七、24歳の野金右衛門らの
切腹シーンだ。
これらの役を演じるのは10代~20代の爽やかな俳優だからである。
今までに岡田准一、今井翼、要 潤、等々が演じた。
こんなキャストで潔い切腹シーンが見たい!!

ドラマの内容的には全く必要ないけど。

元禄繚乱 (前編) (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
日本放送出版協会
四十七人の刺客 [DVD]
市川崑,池宮彰一郎,池上金男,竹山洋
東宝ビデオ

ブログタイトル「切腹」

2005-12-13 | ★男の切腹+グロ
切腹)というキーワードで検索すると、タイトルに切腹と付くブログがいくつかある。
別に内容がそれについて書いてばかりいるわけじゃないんだが・・。

本文内の切腹という語句に検索が引っかかることも多い。
ここ数日は大河「義経」の最期(あれは腹切ってないから自刃なんだけど)についてとか、
「新選組!」で山南敬助を演じた堺雅人のことが多かった。
あのシーンは最近のドラマにしては気合い入ってたと思う。
(あくまでも最近のドラマにしては、ね)

あと、それ以外には「~ですから!、切腹!」もチラホラ・・・オイオイ。

まちがっても切腹フェチについて書いてるものなんか見つかりません。


NHK大河ドラマ 新選組 ! スペシャル DVD-BOX
三谷幸喜
アミューズソフトエンタテインメント
新選組刃義抄 アサギ 1 (ヤングガンガンコミックス)
蜷川 ヤエコ
スクウェア・エニックス

アストロ球団?

2005-12-13 | ★男の切腹+グロ
テレビ朝日放送の「アストロ球団」というドラマのサイトをたまたま見てて、
切腹シーンを発見!

”動画”を再生すると、
「一命を奉じて、お詫びする‥」
と言ってタンクトップを着た長髪オールバックの青年が、
短刀で腹を切るシーンが。
5秒あるかないかの短さだけど、ちゃんと血が出てる。

このドラマ、マンガが原作のコメディなのか(??)
とにかく吐血シーンが多い。
それだけでも見てみようかなという気になった。

あれ、もう終了してる・・?

アストロ球団 (第1巻)
遠崎 史朗,中島 徳博
太田出版
一試合完全燃焼!―アストロ球団キャラクター写真集
azusa
美術出版社

義経(終)

2005-12-12 | ★レビュー(映像)

期待してたわけじゃないけど‥、やっぱり義経の最期は切腹じゃなかった。
この時代だと、切腹という自殺方法はポピュラーじゃなかったのかも。
大鎧を身に着けてる状態だと尚更腹は切りにくいしね。

 「義経記」には、”義経が左の乳下(多分左脇腹)に刀を深く突き立て、
疵口を三方に破って腹わたを繰り出す”という記述があるらしい。
ま、そこまでやらないにしても、首を掻き切った瞬間に閃光で顔の表情まで見えなくなってしまうのはいかがなものか・・。
滝沢君の頚動脈から血が飛沫き、口の端から一筋吐血して、虚空を見つめるように目を見開いたまま前のめりに倒れるぐらいのものは見たかった。

 絶対ありえないか・・。

遮那王義経 源平の合戦 1 (講談社コミックス 月刊少年マガジン)
沢田 ひろふみ
講談社
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義経 (前編) (NHK大河ドラマ・ストーリー)
宮尾 登美子,金子 成人
日本放送出版協会
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白いワイシャツの襟

2005-12-11 | ★ワイシャツ
今日、バイト先で見かけた男子中学生(多分)が可愛かった^^

ちょっと長めのクセのある黒髪、長い睫毛が印象的な二重瞼で垂れ目気味の目、
ふっくらした輪郭の頬、紅潮した白い肌。
なんとなくハーフっぽかった。

っていうか惹かれたのは何よりもグレーのパーカーの内側から覗く白いワイシャツの襟。
学生服の、ワイシャツと黒いズボンを着た上に私服のパーカーを着てるらしい。
ワイシャツフェチの自分としては、蛍光灯の下で青白く見えるワイシャツの襟や胸の辺りを弄りたい衝動に駆られたけどガマンガマン・・・

あの子また来ないかな~♪

【綿35%/3枚セット】形態安定長袖ホワイトカッターシャツ(ワイシャツ)
ショップエスト
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801式☆中学生日記 ~となりのひなちゃん~ (Next comics)
南方 純,古川 耕,小島 アジコ
宙出版
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「腹切り御免っ!」

2005-12-11 | ★女の切腹+グロ
切腹萌えブログを発見!
女性切腹シーンを含む映画、漫画、書籍なんかの情報と感想が掲載されてる。
日記という感じではない。
本拠地のホームページには管理人さん著の短文も公開されている。

自分は男性切腹が好みだが、共感できるところは多かった。
今日の午前中は、この不毛な日記を中断しようかとも思ったが、
この「腹切り御免っ!」を見て中断するのはちょっと延期しようと思った。
こんなブログが存在してもいいじゃんってことで。

切腹 日本人の責任の取り方 (光文社新書)
山本 博文
光文社
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日本人はなぜ切腹するのか
千葉 徳爾
東京堂出版
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フィギア

2005-12-10 | ★男の切腹+グロ
数週間前から制作しているフィギア。
架空の軍服姿の青年(20代前半)が、両手で握った脇差を腹に突き立てているもの。

サフ吹きが完了し、乾燥も終わったのでプラモ用アクリル塗料(白)を塗ってみた。
2回塗っても下地のグレーが透けて見える。
サフはやっぱり白色のものにしとけばよかったかも・・。


コトブキヤ原型部屋実践的フィギュア塗装講座―プロの現場の製作テクニック (DENGEKI HOBBY BOOKS)
マザーF
アスキー・メディアワークス
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GSI クレオス ホワイトサーフェイサー
ジーエスアイ クレオス
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ブログ作成

2005-12-10 | ★その他
計3つめ(4つめか)、またブログを作ってしまった。

今回は今までとは少々違う目的で作る。
今までのブログでは書けなかったことを書く。
自分は「3日坊主」とはいかないまでも、3週間坊主ぐらいだから、
今回も長続きしないかもしれない。
なるべくストレスを感じずに書きたいことを書きたい。

多少、やばい内容にはなるだろう。

ん~ ま、最初はこんなもんでいいでしょ。

はじめてのブログ入門―Windows Vista/XP & Mac OSX対応 (BASIC MASTER SERIES)
高橋 慈子,柳田 留美
秀和システム
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読ませるブログ (ベスト新書)
樋口 裕一
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足あと板

2005-12-10 | ◎足あと板
記事に関係なく何かコメント書きたい!っていう方は、ココに書き込んで下さい。
ひと言だけでも遠慮なくどうぞ~

さすが!と言わせる mixi徹底攻略術
高橋 暁子
シーアンドアール研究所
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歴史の足跡をたどる日本遺構の旅―なるほど知図BOOK (まっぷる選書 5)
なるほど知図帳日本編集部
昭文社
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Gallery'05~

2005-12-08 | ■健全絵Gallery

Gallary`05~

2005年からブログに載せたイラストの中からエログロ要素のないものをまとめてみた。
感想やアドバイスなど頂けると嬉しいです。


new


old

■’09.12.14 「天気晴朗なれど…」に添付
「女教師」を久しぶりに描いてみた。
この時期、流血絵を描く気力が大きく減退している。


■’09.12.6 「ウェスタン村」に添付
ラテン系のお姉さん(もと画像はおっぱいモロ出し)の画像を下地に。
テンガロンハットをやっとまともに描けたかな。


■’09.12.3 「ウェスタンブーツ」に添付
某女性タレントの写真を下地にして描いた。
ウェスタンブーツ、いつかちゃんと描きたい。



■’09.11.29 「ブレザー男子」に添付
ごまさばのもなかさんに送ったイラスト。
「僕らの明日へ」の黒川涼。


■’09.11.26 「ランチさん」に添付
スカートスタイルのウェスタンファッション。
DBのランチさん(金髪で恐い方)みたいになった。


■’09.11.23 「ギャングの私刑」に添付
ウェスタンスタイルのトランクス(もどき)。
ギャングの私刑ってヒドい。


■’09.11.21 「牧場娘」に添付
↓下のイラストのガンウーマンの妹。
タイトなジーンズが好きだ。


■’09.11.16 「カウガールコス」に添付
寒い時期になると女絵を描きたくなるらしい。
ウェスタンファッションの掟破りなデザインになってしまった。


■’08.8.16 「ストリートビューに添付
TOPページのプロフィール画像。ボタンダウンシャツの高校生。
首が逞しくて第1ボタンが止められない萌え。
(シャーペン・鉛筆・SAI)


■イラストサイト「ごまさば」のもなかさんへ送ったイラスト
サイト3周年(以上)記念&単行本発売記念。
オークラ出版、アクアコミックス「性春!ファイトラブ」
(シャーペン・フォトショ)

   
■’08.2.9 「勢いで描いたに添付
描いてて気持ち良かった。「バトルロワイヤル」みたいなイメージ。
イケメン男子校版バトロワなんてあったらいいのに。
(鉛筆・シャーペン・SAI)

      
■’07.10.24 「ジョブ・ジョン」に添付
機動戦士ガンダムのサブキャラ、ジョブ・ジョン。
自分好みの軍服を創作しようとしたが、いまいちうまくいかなかった。
(シャーペン・フォトショ)

   
■’07.7.15 「六代目プロフ画」に添付
赤くて透明な下敷きで扇ぐ男子高校生。
とにかく暑そうな雰囲気が出せれば、と。
(シャーペン・フォトショ)


■’07.5.1 「元服。そして切腹」 に添付
死装束姿で切腹に臨む十三歳の少年。
月代をセクシーに描くのが難しい。
(シャーペン)


■’07.4.29 「新緑と背中」 に添付
久しぶりに死装束姿の武士を描いた。
五代目イラストプロフィール画。
(シャーペン・フォトショ)


■’07.4.13 「ディーン・スターク」 に添付
PS2のRPG「
WILD ARMS the Vth Vanguard」の主人公。
キャラクターデザインの人
佐々木和美さん(藤本秀明さん)の絵は大好き。
(シャーペン・フォトショ)


■’07.3.28 「女子絵」 に添付
女子絵を数年ぶりに描いてみた。
ランブルローズのスペンサー先生。
(シャーペン・フォトショ)


■’07.3.22 「坊主頭、学ラン、切腹」 に添付
切腹にびびる自然な表情を描きたかった。
設定はご想像にお任せします。
(シャーペン・フォトショ)



■’07.2.21 「自刃少年」 に添付
四代目イラストプロフィール画。
全部アニメ塗りで学ラン少年を描いてみた。
(シャーペン・フォトショ)


■’06.12.25 「プロフィール画」 に添付
色白の横顔を描いてみたかったから‥。
「祝!白虎隊 再ドラマ化記念」イラストの2枚目。
(シャーペン・フォトショ)


■’06.10.28 「今度生まれるときも‥に添付
尊敬するイラストサイト様のイラストに触発されて描いた。
「祝!白虎隊 再ドラマ化記念」イラストの1枚目。
(シャーペン・フォトショ)


■’06.7.22 トップ画像に使用
ヤンチャな高校生っていう感じ。
(鉛筆、フォトショ)


■‘06.3.8  「前を寛げて、」に添付
茶筅髷の若い侍が腹を切ろうと着物の前を寛げている。
(シャーペン)


■‘05.12.29  「gooブログアドバンス」に添付
桜が舞い散る中、桜色のワイシャツを着た金髪の少年が切腹する直前。
(おえかきツール)



■‘05.12.26  「短パンの少年」に添付
スパンクボーイズ♪」というイラストサイトの復活を祝って描いた。
(おえかきツール)


衆道者(もの)奇談 稚児の腹切り

2005-12-07 | ◆小説・kiku様
色稚児

山間の風は秋の気配さえ感じさせていた。雲が流れて満ちた月が顔を出した。
すでに麓までも敵は押し寄せ、もうこの砦に残る者も少なかった。砦とは名ばかり、攻められればすぐにも落ちるほどのもの、周囲の繁みには敵の物見が潜んでいるかもしれなかった。
戦の続く戦国の世、源吾は金で雇われる渡り武士だった。勝ち方で手柄を立てれば褒美が望めても、負け方に雇われれば命の保証もなかった。
負けと決まれば命まで賭ける義理もない、俺一人が消えたとてもう気に止める者もあるまい。周囲を見渡しながら、彼はどう落ちるかと考えながら見張りに立っていた。
砦内から忍んで近付く影がある。小柄な身体は暗闇では女とも見える。名前は知らぬが色稚児のような。落ちる機会を逃したのか。

「これからいかがなりましょう。」
若者が小声で話しかけた。
「信長は根切りにせよと厳命しているそうな。捕らえられた者は老幼男女構わず殺されるとか。闘える者は討ち死に、なぶり殺しが嫌なら後は自害しかあるまい。すでに山裾は囲まれ、逃れる術は無いと聞く。」
源吾は顔も見ないで答えてやる。
「ここにいる者は皆死ぬのでございますな。」
「死ぬのは怖いか。」
「あなた様は死ぬのが怖くないのですか。」
「我等は戦(いくさ)が仕事、金で雇われてここにおる。死ぬのが怖いから相手を殺す。死なぬように立ち回る。怖くなければもう生きてはおるまい。怖い時には女を抱く。」
源吾の言い様は、つきはなすように冷たかった。
「ここに女はおりませぬ。私でよくばお放ちなさいますか。」
明日にも死ぬると聞きながら、肝の据わった物言いが若者を不敵に頼もしく感じさせた。
「そなたらの手を借りると法楽浄土を見るという、願ってもないことじゃが。」
品定めするように若者を見る。彼は色稚児の華やかさを感じさせた。若者が媚を含んだ笑(えみ)を送る。明日をも知れぬ昂ぶりに手を借りるのは覚えもあること、源吾はしばらく女を抱いていなかった。
「頼もうか。」
嬉しそうに頷いて、彼は身体を寄せてきた。

敵に背を向け、矢防ぎの盾に寄りかかって源吾は立った。半身は敵の目にさらされているが、味方からは見張りに立っているように見える。小柄な身体が膝元にうずくまり、源吾の袴の紐を解きふんどしを外した。股間が心地よい夜気に晒される。
「汚れていよう、すまぬ。稚児殿の手は初めてじゃ。」
陣中の事ゆえ幾日も湯を使ってはいなかった。垢と汚れで自分でも異臭を放っているのがわかる。
「お気遣いなさいますな。すべてお任せなされて。」
うずくまる体は植え込みに隠れているが、近くに来れば何をしているかは明らかになる。今襲われればひとたまりもあるまいが、しごかれながら逝くのもよかろうと、敵に背を向け股間を預けて空を見上げた。雲間を月が流れていく。数日後(あと)にはもう俺も生きていぬかもしれぬ。柄にもなく、死ぬる予感が頭をかすめた。
柔らかい手で探られ包まれて、男根(おとこね)はすぐに膨らみ始めた。さすがに上手いものだ。指先の動きを感じながらまだ余裕があった。指が内腿を這い尻を這い蟻渡りを探る。やがて立っているのが辛いほどに両脚が震えだす。よほどに慣れた指使いだった。熱いものがこみ上げて、一気に体温が上昇したように思った。
「いかにも極楽じゃな。このような・・・。」
「遠くからお慕い申しておりました。」
若者がつぶやくように言うと雁首に口を付けた。
「そのような・・。汚れておる、それほどにしてもろうては・・・。」
雁首を舌がなぞる。根元まで吸われてもう我慢が出来なかった。耳の奥で早鐘が鳴り、体中の血が逆巻いた。口中に果てては申し訳ない。離そうとしたが腰を抱えられ吸われて離れぬ。頭を抱き締め、全身を震わせて源吾は果てた。情を交わした女の数も少なく無いが、生涯でこれほどの快感は初めてだった。丁寧にふんどしを付け直し、袴を穿かせ結んでから彼は立ち上がった。口元は濡れていたが吐いた気配は無かった。
「ご無礼申しました。私もあなた様のお精を頂き嬉しゅうございました。」
「お飲み下されたのか、ありがとうござった。いかにも極楽。これほどの思いは初めてであった。」
愛しさを覚えて抱き寄せてやると、彼は女のようにしなだれかかった。

衆道者(もの)奇談 稚児の腹切り 二

2005-12-06 | ◆小説・kiku様
死ぬる覚悟

あの人が一人見張りに立ったのを確かめて近付いた。これまでも心にかかってはいたが、流れ稚児の身では声もかけられなかった。
膝元にひざまずいて、袴を脱がせふんどしを外した。むせるような異臭がした。萎えていた竿とふぐり袋を手で包み、指を内股に這わせ尻に這わした。引き締まった臀部を撫でて菊座を揉むと、すぐに竿は屹立し鼻先まで届いた。内襞(ひだ)が指先を締め付ける。この人は男と契ったことがあると指先が確信した。雁首を口に含み舌で恥垢を拭う。口いっぱいに男の味と匂いが広がり、全身の血が沸騰して頭が眩んだ。もう何も考えられなかった。突き立てた指が菊座を攻めながら、夢中で口を使った。頭を下腹に抱き締められた。引き締まった肉が震えて口の中で男根が膨れあがった。その時、男の命を注がれる予感がした。自分も昇り詰めようとしているのがわかった。巨大な潮が押し寄せてくる。男が全身を痙攣させて精を放った。押し寄せる巨大な波に飲み込まれて、自分も精を放っていた。このようなことはないことだった。

二人は放った余韻に浸りながら月を見上げていた。
「そなたに礼をせねばならぬ。」
源吾が銭を出そうと懐に手を入れる。
「明日にも死のうかという時に、気持ちを銭で購(あがな)われるお心算か。お止しなさいませ。」
笑いながら若者が止めた。
「覚悟はついたつもりでも、死ぬのは怖うございます。」
源吾は手を握ってやった。股間に手を伸ばすと濡れていた。
「そなたも果てたか。」
色稚児は、果てさせて果てぬものと聞いていた。抱き上げて草むらに寝かせた。恥かしそうにするのを目でなだめて、源吾はひざまずいて裾をはねた。夜目にも白い肌が浮き上がる。下布がべっとりと濡れていた。
「共に果ててくれたのか。嬉しい事じゃ。」
股間は精水と若者の汗の匂いがしていた。懐から手ぬぐいを出し拭ってやる。濃い繁みの中心に萎えた男の印がある。誘われるように口に含んだ。
「そのような・・・、そのようなもったいない。」
舌で拭うと果てたばかりの男根が少し硬度を増した。身をよじって逃げようとするのを抑えられ、若者は観念したように力を抜いた。
「先ほどの礼じゃ。そなたのように巧みではないが、わしとて男同士の交わりを知らぬではない。」
なされるままに目をつぶって、若者の口から喘ぎが漏れた。口の中の肉塊が源吾に懐かしい感触を思い出させた。人肌が恋しかったのかもしれぬ。死ぬる予感と放った余韻がそうさせたのかもしれなかった。

月を見上げて、二人は並んで腰を下ろした。
「恥ずかしい姿をお目にかけ申しました。」
下を向いたまま、消え入りそうな声で礼を言う。
「そなたのような色者は、すでに落ちたと思うていたが。」
「数日、急な病に臥せっていて逃げ遅れました。惜しい命でもございませぬ。」
「わしもこのように因果な稼業、これまで随分人も殺した。すだれにされても文句は言えぬが、あまりに惨い死に方はしとうない。」
「私とて、根切りとなれば覚悟もいたしましょうが、嬲(なぶ)り殺しは嫌でございます。」
「助けてやりたいが逃れる道はすでに閉ざされておる。明日明後日(あさって)にも敵がなだれ込み、わしもそなたもなで斬りになろう。先ほどまでは惜しい命でもなかったが、何故かわしも死ぬのが怖くなった。」
各々が無惨にも殺される姿を思い描いて、二人は目を合わさなかった。しばらくの沈黙の後で源吾がポツリと言った。
「いっそ、二人だけで死ぬるか。」
若者が顔を上げて源吾を見る。
「どうせ助からぬ命なら・・・。」
逞しい胸に華奢ともみえる身体がしがみつく。月はもう山の端に落ちようとしていた。

衆道者(もの)奇談 稚児の腹切り 三

2005-12-05 | ◆小説・kiku様

 切腹宿願

山のあちこちに小さな宿坊修行場が点在している。いずれは四方から攻め登られて焼かれようが、二人だけの時を過ごせれば充りた。空が白み始める頃、二人は打ち捨てられた宿坊に入った。
「疲れたであろう。しばらく休もう。」
源吾が太刀を抱いて板の間隅に座り込むと目を瞑る。側に添うて若者が腰に手を回した。

どれほど眠ったものか、源吾が目覚めるともう日は高く、すでに若者はいなかった。昨夜の事を思い出す。『二人だけで死ぬるか』などと、女ならまだしも、初めての色稚児にどうしてあんな事を言ったものか。直前まで落ちる術を考えていながら、どうかしていると自分でも思う。しかしあの時、なぜか俺はあの若者が愛しくて、ああ言わずにはいられなかった。『遠くからお慕い申しておりました』と彼は言った。あの稚児は何者であったのか。どうしただろう、逃げたのか。
若者が入って来る。昨夜の稚児とわかるまでしばらくかかった。身なりも昨夜のそれとは違っていた。
「お目覚めでございますか。よう眠っておられましたので、戻って食べるものなどを少しばかり。」
昼間に見る彼は屈託もなく笑って普通の若者に見える。夜の顔を思い出そうとしたが今は素面、あの妖艶さは窺えなかった。年齢はと思う。昨夜は幼くも見えたが十六、七にもなっていようか。
「そなた、歳は?」
「もう十六になりました、稚児というにはもはや・・・。」
声までが違うように思えた。世慣れた様(さま)は、生きてきた世凌ぎをしのばせ、それ以上は訊けぬ雰囲気を感じさせた。習い性になっているのか、さすがに気が行き届いて世話をする。知らずに会えば夜の顔など思いも寄らぬ。言葉や物腰も、どこにもいる律儀な若者としか見えなかった。それでやっと気がついた。昼の顔では目立たぬがこの若者は見かけた顔、源吾はすれ違うばかりで気も止めなかった。

「裏に井戸が。汗をお流しなされては。」
周囲を木立に囲まれて木々の間から裾野が広がっている。まだ日差しは強かったが、木陰を流れる風は、もう夏も終わろうとする爽やかさを感じさせた。近くで戦があるとは思えぬのどかさだった。
汗と埃にまみれたものを脱ぎ捨て、源吾が水をかぶると側から若者が垢をこそぎ落とした。身体に残る傷痕を、一つ一つ確かめるように指でなぞり由来を訊く。笑って答えずに源吾は身体を預けて立っていた。厚い胸、引き締まった腹と尻、太い脚、すべての筋肉が鍛えられ張り締まって、恥部を隠そうともせず立つ姿は頼もしく見えた。
「様子はどうであった。」
「ふもとの砦がまた落ちたとか。皆酷い殺されようだそうでございます。明日にも四方から攻め寄せられるとの噂でございました。」
「もうひとたまりもあるまい。死人の山であろうな。」
他人事のように源吾はつぶやいた。
尻の谷間を洗われて男根が反応を示した。顔を見合わせて二人が目で笑う。
「昨夜は世話をかけた。そなたも脱ぐがいい、背を流してやろう。」
若者はしばらく躊躇い、何度も促されて裸になり背を向けて立った。細い腕と脚、なで肩で尻も小さい。荒事に向いていないのは一目でわかる。女かと思えるほどの白い肌、夜目には妖艶とも見えた身体が、明るい日の下では頼りなげに見えた。
「背を流してもらうなど・・・、初めてでございます。」
前を向かせると、恥ずかしそうに前を手で隠していた。
「恥ずかしがることもなかろう。互いに舐め合うた仲ではないか。」
笑いながら水を頭からかぶすと、彼も嬉しそうに笑った。初めて見る笑い顔は、明るく好もしかった。立たせて水をかけてやる。
「面白いものだ、この細い身体で道具はわしよりも立派なものを下げておる。」
見比べながら源吾が面白そうに笑った。若者のそれは、濃い繁みから堂々と垂れていた。ひ弱さと男の証しが不思議な均衡を感じさせた。源吾は隅々までも拭ってやった。若者の汗の匂いが鼻腔をくすぐる。彼は抗いもせず、黙って源吾から目を離さなかった。
「この身体が間もなく虚しゅうなるとはな。無惨な・・・。」
「死なねばならぬなら、腹切りとうございます。」
独語のように若者が言った。
「健気(けなげ)なことを・・・。苦しいであろうが。」
「せめて最期は男子(おのこ)として恥ずかしゅうなく果てたいもの。私には無理でございましょうか。」
顔に真剣な想いがこもっていた。
「私は幼い頃より、男らしくは生きられませなんだ。せめて最期はと・・・。」

源吾は不思議なものを見るように若者を見た。
「男子として恥ずかしゅうなく果てたいとか・・・。」
以前に自分も同じ言葉を言ったことがある。同じことを考え、果たせなかった。この時彼はこの若者に自分との運命を感じた。
「この腹を切ろうというのか・・・。」
若者の腹に指を這わす。筋肉を感じさせず脂肉もない薄い腹だった。指で押すとはらわたの弾力さえも感じられた。中央の窪みはきれいな形をしていた。すぐ下には濃い草むらと男の印がある。昨夜のことを思い出して手が伸びる。印を握って顔を上げた。
若者は源吾から目を離さずに立っていた。
「切れるか。」
「はい。」
それだけ言って若者は頷いた。源吾は彼の手を取って自分のものを握らせた。無言で細い身体を抱き寄せる。

そうだ同じだ、あの時あの人は同じように抱いてくれた。同じに訊かれて同じ答えをした。この若者はあの時の俺だ。俺を抱いた胸は逞しく、指の中で男根は膨れ上がり固くなった。汗の匂いと、はち切れるように盛り上がった肉の感触を思い出した。
「源吾、死を怖れてはならぬ。腹切り男子として果てよ。」
あの人は俺の前で腹を切った。震える肉と流れ出す血が美しかった。最期に俺と目を合わせて首を落とされた。血が噴き上げ、目の前にあの人の首が転がった。俺はその時恐怖に襲われた。周囲の人たちが次々と腹に刃を突き立てた。女さえもが見事に腹を切った。呻く声と血の匂い。死に遅れてはならぬ。見下ろす腹にあてた刃が震えた。男として果てねばならぬという思いと、死ぬる恐怖とが闘っていた。胸の中に抑えていた記憶が蘇った。

心地よい風が流れて、せせらぎの音が聞こえていた。遠くでのどかに山鳥が鳴いた。源吾のものを握って、腕の中に若者がいた。
「いかに苦痛激しくとも死ぬるは一度、ひと時のこと。腹切りて死ねば男として最期を飾れようが。」
「共に死んで下さいますのか。」
源吾は答えなかった。若者は源吾の肉棒を握り導き、刃のごとくゆっくりと自分の腹に這わした。源吾も彼のそれを握って下腹にあてる。互いに目を見て離さなかった。握り締める男根が硬度を増して腹を突く。交差させ互いに己の腹に這わした。差し違えているように覚えて、源吾は握る指に力を込めた。
源吾はその時この若者を愛しいと思った。悶え苦しむであろうが、せめて望みのままに死なせてやりたい。この若者と共に自分も腹切り果てたいと思った。魂が呼び合うとはこのようなものかとおぼろげに感じていた。
握り合い見詰め合って立ち尽くしていた。指の中で男根が膨れ上がり、互いの腹に命水が弾け散った。遠くで地鳴りのような戦(いくさ)の音が聞こえてきた。山に木霊する砲声も二人の耳にはもう入らなかった。貪り合うように口を吸いもつれ合った。