あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 白石島シーカヤック(その4)_国際交流ツーリング?

2008年11月06日 | 旅するシーカヤック
2008年11月3日(月) 今朝は曇り空だが、幸い風は落ちている。 おいしい朝食を食べ、食後のコーヒーを飲みつつ、インターネットで風向きを確認し、海図を眺めながらコースを検討。
近くでは強い南西寄りの風も吹いているようだし、今日は帰りの船の時間もあるので、近場の無人島でゆっくりお昼ご飯を食べて戻ってくるルートでほぼ合意。
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今日はソルスティスGTを借りて出艇。
始めて乗る幅の広いこのシーカヤックは、ボリュームたっぷりでまるでタンデム艇に乗っているかのような安定感が感じられる。 昨日のような強風と三角波の中では、精神的にかなり楽だろう。
いつもの相棒、アークティックウインドで漕ぎ進み、島に近付いていみると、なんだか人の姿が見える。
どうやら3人ほど、この島に遊びに来ているようだ。

近付くと、向こうから手を振って迎えてくれた。 こちらも手を振って応える。
よく見ると、外国人の方のようだ。 それも、カヌーで渡って来ている様子。 これは楽しそうだ!
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島に上陸し、シーカヤックを引き揚げ、彼らの傍へ。 挨拶を交わし、しばし会話を楽しむ。
『どこから来た?』 『出身は?』 『いつもはどこらへんで漕いでるの?』 などなど、ニュージーランド出身だと言う気さくな彼らと情報交換。
小さな島の浜には英語が飛び交い、まるで海外の島に漕ぎに行った雰囲気。 これは楽しいなあ!

連休を静かな島で気の置けない仲間とのんびり過ごす彼ら。 シーカヤックを漕いで島に渡り、焚き火を眺め、酒を飲み、本を読み、昼寝を楽しむ。 国は違っても、旅志向のシーカヤッカーは、結局楽しみ方は同じなんだなあ。
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一旦彼らと別れ、GOさん達の案内で島を散策。

浜に戻り、少し早いがお昼ご飯の準備にかかる。
今日は、民宿原田で仕込んでもらった『特製雑炊セット』

おいしい出汁に野菜がたっぷり、烏賊などの海鮮具材と餅に五穀米。 これはたまらん!
あつあつ、ホカホカの雑炊をたっぷりと頂き、胃も心も満腹に。 『ごちそうさまでした』

食事を終えて片付けていると、彼らも食事の支度を始めた。 出発準備を終え、挨拶に行く。

『また会いたいね』 『ぜひまた一緒に漕ごう』
『こんどはこの浜で酒を飲みながらゆっくり話したいね』 『今度は広島にも漕ぎに来なよ』
『連絡先を教えてくれないか?』 『OK、ここにメールしてくれ。 楽しみにしてるよ』

同じ空気感/価値観を持っているように感じられる、旅志向、のんびりまったりツーリング志向のカヤッカー同士、なんだか相通じるものがある。
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民宿前の浜に戻り、シーカヤックと荷物を片付け、道具を潮抜きし、シャワーを浴びて着替える。
『おーい、ミカン狩りに行こう』と原田さんに誘われ、みんなでミカン畑へ。

色付いたおいしそうな蜜柑をもぎ、食べていると、2台の自転車が通りかかった。 よく見ると外国人。
前日から白石島に入港した、大型ヨットで世界を回っていると言うフランス人夫妻である。
挨拶を交わし、ミカン狩りへの参加を勧めると、畑に登って来た。

もぎたてのミカンを食べつつ、ヨットでの旅の話を伺う。
瀬戸内に入る前には、沖縄の石垣島や鹿児島の屋久島などでもゆっくりと過ごして来たと言う。 沖縄では、私が昨年のゴールデンウイークにシーカヤックツーリングで訪れた『伊是名島、伊平屋島』にも行ったと言う事で盛り上がった。

話を聞いてみると、日本に入ってから、ほとんど日本語は喋れない彼らはなかなか地元の人々とのコミュニケーションができず、フラストレーションが溜まっていると言う。 そんなわけで、小さな瀬戸内の島で出会った私たちとの会話も、彼らにとっては楽しい一時であるようだ。

瀬戸内の後はどこへ?と聞いてみると、特に決めていないと言う。 クリスマスは神戸で過ごすなんてプランもあるようだ。
時間に縛られず、気の向くままに50フィートの大型ヨットで世界を巡る優雅な旅を楽しむ彼ら。

シーカヤックで『あるくみるきく_旅するシーカヤック』を楽しむくらいが関の山の私には、まったく想像すらできない別世界の生活。 うらやましい限りである。
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帰りの船の時間が近付いたので、彼らに別れを告げる。 『良い旅を!』

鞆の浦散策&福山ナイトライフで始まった、秋の3連休_白石島シーカヤックツーリング。
しっかり漕いで、おいしく食べて、たっぷり飲んだ。 また、新たな出合いがあり、国際的なコミュニケーションもたっぷりと堪能した。

本当に密度の濃い3日間。 GOさん、レディース隊長さん、原田さん夫妻、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。 また一緒に漕ぎましょう!

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