「労働者勝利が確定」という見出しで、愛媛の話題が載っていたので、抜粋します。
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「NTT西の配転無効」「最高裁上告棄却 労働者勝利が確定」
NTT11万人リストラ「50歳退職・賃下げ再雇用」に応じないことを理由に遠隔地へ異業種は移転したのは違法と重見幸春(60)、高野長蔵(61)、矢野佳久(60)の3氏が訴えていた裁判で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は18日までに、NTT西日本の上告を棄却、上告不受理を決定しました。これにより、2006年の2度目の配転は配転命令権を乱用した違法な命令であるとして、3人にそれぞれ200万円の慰謝料の支払いを命じた高松高裁の判決が確定しました。
3氏は同日、松山市の教育会館で弁護団(東俊一団長)とともに記者会見し、「大きな勝利です。NTTの11万人リストラと闘っている労働者を大きく励ますものと確信します」と話しました。
決定を受け、通信産業労組は、NTT西日本に謝罪を求める要求書を提出。原告団長の重見さんは、ことし1月1日に松山への復帰を勝ち取りましたが、高野、矢野の両氏は昨年3月に配転先で定年を迎えました。
3氏は、50歳退職・賃下げ再雇用のNTTリストラに従わなかったため、報復・見せしめとして02年、当時勤務していた愛媛から大阪と名古屋に異業種、遠隔地配転を命じられ、06年に名古屋から大阪などに再配転させられました。(1面)
「NTT西不当配転で勝利確定」「労働者を地元に戻せ 原告団が思い語る」
NTT西日本による不当な遠隔地配転とたたかって勝利判決を確定させた3人の労働者が18日、記者会見で思いを語りました。
重見幸春さん(60)
50歳退職、賃金3割カットというNTTリストラの理不尽さは許せないとの思いから提訴しました。NTTリストラに従わない労働者を定年まで差別し続けるというNTTの”真意”を高松高裁が理解し、最高裁が支持したことは本当にうれしい。NTTはただちに、現在も不当配転され続けている労働者を地元に戻すべきです。
高野長蔵さん(61)
配転されたため1時間以上かけて通勤している労働者が病気になっても、NTTは地元に戻そうとしていません。岩手から東京に配転された人は、妻ががん治療をしているにもかかわらず、帰そうとしません。この判決が、50歳退職・賃下げ再雇用制度をやめさせるきっかけになり、配転され続けている労働者を励ますことになればうれしい。
矢野佳久さん(60)
配転前の職場では、NTTリストラに応じるべきかどうか、悩んでいた先輩や同僚がたくさんいました。しかし、結局会社に従わざるをえず、私一人が大阪に配転されました。NTTはいまも50歳になった労働者のリストラを強行しています。最高裁判決を真摯に受け止め、報復・見せしめの遠隔地配転を一日も早くやめるべきです。(4面)
(2011.2.19 しんぶん赤旗)
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いま日本航空(JAL)の整理解雇も話題になっていますが、
誰もが知っている大企業でこんな働かされ方をせざるをえないのかと愕然とします。
小組(サークル)のなかのおしゃべりで、「大企業で今まで高給とってるんだから(早期退職でも)いいじゃない」と
仕事をしている会員さん(特にパート勤務の方)から皮肉たっぷりの意見ももらいました
(愛媛の平均所得は全国平均より低く、私の見聞する限りではどうやら雇用環境も決してよいとは言えません)。
が、私は”大企業でさえ安心安定した暮らしがほしょうされないのでは、中小企業ではなおさらなのでは?”
”全労働者の雇用改善を考えるなら影響力からいっても大企業から”と思うのです。
菅政権では景気をよくする政策も労働者(特に非正規の労働者)を守る法律も、なんだか期待できそうにもないので、
日本を代表する企業から”働く人が安心して働ける環境”の見本をみせてもらえたらと切に願います。