こんにちは、松山支部ほりかわです
もう7月も半ばですが、6月5日の第17回働く女性のえひめ中央集会で素敵な出会いがあったので報告します。
集会の講演に来てくださった県立広島大学の都留民子さん
社会保障の研究者で、フランス事情にも詳しい方です。
今回は「東日本大震災(3.11)を経験した私たちの課題~1人の社会保障研究者の思い~」と題してお話していただきました。
大震災を機に、小泉政権の「構造改革」以降、疲弊した地方・社会保障制度が一気に崩壊していく様は正に悪夢を見ているようです。今も不自由な不安な生活を余儀なくされているかと思うと胸が締め付けられる思いです。
個人のできることには限界がある―そんな中で自分たちに何ができるだろうか?
行動に移すヒントがたくさんありました。以下メモより抜粋します。
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―なぜこんなにインパクトがあるのか?
被害の大きさだけではなく、日本であればいつどこで起こるかわからない出来事でもある。
福島の事故についても(全国には54基も原発があり活断層の上にあるものもある)同様。
「いま被災者たちを見捨てたら、自分にも同様のことが起こる」
「いま起こっていることを忘れたら、また同じこと、自分たちも同じ立場にすぐなる」
―日本のGDPは中国に負けていても全然大丈夫。心配しなくていい。
人口も領土も、絶対中国の方が大きい。
日本の人口は地球上の0.9%、張り合えると思っている方がおかしい。
―いかに分配するかが大事。
・ヨーロッパはGDPの4割が社会保障だから税金の6割が戻る
(日本はGDPの2割だけど戻ってきてる実感ありますか???)
・フランスでは、最低保障年金があり、生活保護の1.5倍の受給額がある。
・生活保護をもらうのは、大体が若い失業者。
・大学の学費は無償。必要なのは登録料2万円程度のみ。
・労働者は週35時間労働、残業しても39時間/週。
・時給は1200円くらいで、パートタイムとフルタイムの差は日本ほどない。
・1/4の人が住宅手当をもらっている(ローンがあっても)。
・バカンスは年間5週間。(日本では有給の消化率が半分)
―日本のシステムは、いかに企業にお金が流れているかを知らないといけない。
”被災者に雇用と就業を確保”の案について、家もない人に働いて自分の生活を支えろというのはおかしい。
「今まで福利厚生は賃金を増やすことのみで、社会的な制度として充実してこなかったところに問題がある」
「今の日本は失業=住む場所も失うような状態。失業しても困らない、こわくない状態をつくることが大事」
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「こういう考え方が必要なんだな」と納得し、
買っちゃいました、著作本
「失業しても幸せでいられる国 フランスが教えてくれること」
しっかりもらっちゃいました、サイン
都留民子さんは、7月31日の日本母親大会in広島の憲法25条を考える分科会にも助言者として参加されるそうです。
日本母親大会に参加する楽しみが増えました