知事御一行が税金で韓国訪問することについては先日紹介したが、その成果というものが県から発表された。
<以下全文>
ソウル市内における知事トップセールスの成果
(要氏j
平成24年9月6日からソウル市内に行われた知事のトップセールスの成果は次のとおりである。
(訪問の概要)
1 目的
(1) 富士山静岡空港に就航しているアシアナ航空及び大韓航空との連携強化による交流人口の拡大
(2) ソウル市内旅行代理店を対象とした旅行商談会開催によるインバウンド促進
2 行程
9月6日(木) 静岡 → ソウル
9月7日(金) 航空会社訪問、商談会開催等
9月8日(土) ソウル→ 静岡
3 団構成
川勝平太静岡県知事、文化・観光部長、静岡県理事(地域外交担当)ほか
4 成果
(1) 訪問した先々において両国の政治的に難しい時期に、静岡県は地方自治体間や民間交流、経済交流こそが相互の信頼関係の礎となると考え、あえて訪問したことを相手方から高く評価していただき、歓迎の意をいただいたこと。
(2) 韓国観光公社では、本県の豊かな観光資源についての理解を一層促進したとともに、本県のトップセールスについて同社社長のブログ等でのPRなどの広報協力を取り付けるなど、韓国へのアウトバウンド需要拡大にむけて更なる協力と連携を確認した。
(3) 航空会社からは、本県の高いャeンシャルを改めて認識してもらい、路線の充実の必要性についても意見が一致した。
(4) 観光商談会においては、静岡県側からは、10団体13人、ソウル側からは44社67人の参加をいただき、活発に商談が行われたこと。
以上が、県発表の全文であるが、かつて前知事の石川が行革にご熱心だったころに、評価指標はアウトプットからアウトカムにと盛んに述べていたのだが、それも今や昔、静岡県庁も石川以前の古い体質に逆戻りしたようだ。
県のホームページには石川時代の「数値目標を、「何をしたか(アウトプット指標)」から、その結果「どのように変わったか(アウトカム指標)」にすることで、施策の成果が分かりやすくなるようにしました。」(人づくり2010年プラン)の記述が残っているが、このアウトカム指標でこの韓国旅行を評価すればどうなるだろう。
目的である「富士山静岡空港に就航しているアシアナ航空及び大韓航空との連携強化による交流人口の拡大」「ソウル市内旅行代理店を対象とした旅行商談会開催によるインバウンド促進」に向けて「どのように変わったか(アウトカム指標)」を4つの成果で評価できるだろうか。
できない。
むしろ、「何をしたか(アウトプット指標)」でしかない。
たとえば、「路線の充実の必要性についても意見が一致した」なら現実にどれだけの路線がいつ増えるのか、「活発に商談が行われた」ならばその商談によってどれだけの成約があってどれだけ静岡県に貢献したのか、それこそが成果というものあろう。
そもそも、種を蒔いただけのものを子どもだって「成果」とは呼ばない。
大の大人が十数人も連れだってこれが地域外交ですとは、子どもの修学旅行の方がまだましだ。
<以下全文>
ソウル市内における知事トップセールスの成果
(要氏j
平成24年9月6日からソウル市内に行われた知事のトップセールスの成果は次のとおりである。
(訪問の概要)
1 目的
(1) 富士山静岡空港に就航しているアシアナ航空及び大韓航空との連携強化による交流人口の拡大
(2) ソウル市内旅行代理店を対象とした旅行商談会開催によるインバウンド促進
2 行程
9月6日(木) 静岡 → ソウル
9月7日(金) 航空会社訪問、商談会開催等
9月8日(土) ソウル→ 静岡
3 団構成
川勝平太静岡県知事、文化・観光部長、静岡県理事(地域外交担当)ほか
4 成果
(1) 訪問した先々において両国の政治的に難しい時期に、静岡県は地方自治体間や民間交流、経済交流こそが相互の信頼関係の礎となると考え、あえて訪問したことを相手方から高く評価していただき、歓迎の意をいただいたこと。
(2) 韓国観光公社では、本県の豊かな観光資源についての理解を一層促進したとともに、本県のトップセールスについて同社社長のブログ等でのPRなどの広報協力を取り付けるなど、韓国へのアウトバウンド需要拡大にむけて更なる協力と連携を確認した。
(3) 航空会社からは、本県の高いャeンシャルを改めて認識してもらい、路線の充実の必要性についても意見が一致した。
(4) 観光商談会においては、静岡県側からは、10団体13人、ソウル側からは44社67人の参加をいただき、活発に商談が行われたこと。
以上が、県発表の全文であるが、かつて前知事の石川が行革にご熱心だったころに、評価指標はアウトプットからアウトカムにと盛んに述べていたのだが、それも今や昔、静岡県庁も石川以前の古い体質に逆戻りしたようだ。
県のホームページには石川時代の「数値目標を、「何をしたか(アウトプット指標)」から、その結果「どのように変わったか(アウトカム指標)」にすることで、施策の成果が分かりやすくなるようにしました。」(人づくり2010年プラン)の記述が残っているが、このアウトカム指標でこの韓国旅行を評価すればどうなるだろう。
目的である「富士山静岡空港に就航しているアシアナ航空及び大韓航空との連携強化による交流人口の拡大」「ソウル市内旅行代理店を対象とした旅行商談会開催によるインバウンド促進」に向けて「どのように変わったか(アウトカム指標)」を4つの成果で評価できるだろうか。
できない。
むしろ、「何をしたか(アウトプット指標)」でしかない。
たとえば、「路線の充実の必要性についても意見が一致した」なら現実にどれだけの路線がいつ増えるのか、「活発に商談が行われた」ならばその商談によってどれだけの成約があってどれだけ静岡県に貢献したのか、それこそが成果というものあろう。
そもそも、種を蒔いただけのものを子どもだって「成果」とは呼ばない。
大の大人が十数人も連れだってこれが地域外交ですとは、子どもの修学旅行の方がまだましだ。