「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

堀田力

2007-06-08 00:10:41 | 日記
昨年度をもって社会保険庁最高顧問に加え静岡県コンプライアンス委員会からも身を引いた堀田力氏。
現状が示すのは、そのどちらも輝かしい経歴の汚点として残ってしまったということだ。
昨年8月に、本人あて、結果責任の自覚と静岡県コンプライアンス委員会からの辞職を勧告したことは掲示板(2006.8.3及び2006.8.9)で紹介したが、彼は検事としては優秀だったが、役所・役人の改革者としては不適格だったのだ。
役所のしたたかなアリバイ作りに利用されたという意味では、著名なだけに、安易な役職の引き受けは、一般の人よりもかえって罪は重いものと自覚すべきである。
社会保険庁の労組が年金問題に絡んで「利用者の立場に立った対応に不十分さがあった」として相談時間の延長や休日説明会に積極的に協力すると表明したことに対し、「いまさら何をという思いだ。対応があまりにも遅い。」などと今日の朝日新聞上で述べていたが、そうなった責任について、まず語らなければならないはずだ。
先日のテレビでも、社会保険庁に数値目標を設定したことを成果とする一方で、その達成のための分母減らし(本人了解なしの免除等)には「びっくりした」、今回の5千万件の件も「全く知らなかった」、「二度びっくりした」などと弁明の上、「情けないし申し訳ない」とも述べていたが、これでは自らに期待された役割をどのように認識していたのか疑問の残る発言だ。

自らが何を期待され、どこまでどのようにやって、一体そのどこに問題があったのかを分析し語らなければ社会的役割は完結しないことに気づくべきである。
そ能力がないのなら仕方ないが、そうではあるまい。
単なる汚点から輝かしい汚点に変えられるかは本人次第だ。

(無題)

2007-06-07 23:50:37 | 日記
不明の年金記録が5000万件のほかに1430万件新たに明るみに出たかと思えば、今度は社保庁のコンピュータ記録と過去の手書き記録を3000件抽出照合したら数件の記録に内容の食い違いが見つかったという。
次から次へと不祥事の実態が明らかになっていく様は数年前の本県の裏金問題をみるようだ。
彼ら職員はどういう意識で年金記録の入力をし、不明記録の放置をしたのだろう。
そのことが年金受給者の今日の切実な問題に及ぶという想像力はなかったのだろうか。
それでもよいと本当に思っていたのだろうか。
そもそも、誰のためにその仕事をしていたのだろうか。

大きな組織の中に居ると、ふと誰かが、どこかが、やるだろうという信頼というよりも甘えが生じるものだ。
組織と組織の狭間に置き捨てられる社会的役割は多い。
だから、自分のところで何とかしなければという意識が重要になる。
それは直接やるということに限らず、問題を放置しないという思いがあれば良い。
一人一人がなすべき使命を自覚しなければ、組織は単なる機械でしかない。

厚生労働省は厚生省と労働省が合わさって再スタートしたが、大蔵省が財務省へと、伝統よりも国民に分りやすい名前にしたのとは対照的だ。
名は体を表すというが、国民を向いているのか自らの組織を重んじているのかが一目だ。
県は今年、健康福祉部を厚生部に改めたが、これも国を見ているか県民を見ているかが象徴されている。
従来から国の出先のようだと揶揄されていたものが実態に合った名前になったということなのだが、おかげで、現場には、厚生部の出先ということで、年金の相談の来庁者まであり、丁寧に国の機関と県の機関は違うことを説明し本来の社保庁の出先を紹介したが、現場の不都合も考えず国に倣えの行政はいい迷惑だ。
来年度は出先の再編があるかもしれないというが、もし○○厚生事務所なんてことになったら、厚生事務所の何々ですがを電話でいうと更生なのか何なのか説明しなければ分りにくい。
現場無視、県民不在の組織いじりはいいかげんやめてもらいたいものだ。
県のホームページも混乱している。
http://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-420/kansen/doctor.html
表題は健康福祉部のままで、右上のリンクは厚生部。
左の業務案内を見ていくと現行の法令とは異なる内容のままというものまである。
法令違反はしていないというのかもしれないが、誰のための組織かを考えてほしい。

県のお粗末

2007-06-05 20:57:27 | 日記
一昨日のブログで紹介した静岡県による麻しん(はしか)のQ&Aが昨日、県のホームページに掲載された。
問題があると指摘したにもかかわらず、既に決裁が終わったので修正不可とされたものである。組織改正で2室にまたがる調整という小回りの利かないシステムになった弊害が出た事例と言っても良い。
そこで、この場を使って、県に指摘した主要な問題点二つを紹介する。
一つ目は卵アレルギーについてである。
【県のQ&A】では、
「麻しんワクチンの製造にはニワトリ胚細胞を使っているため、卵アレルギーをはじめアレルギー体質の方は事前に医師と十分相談してください」
と記述され、あたかもインフルエンザの予防接種と同じように卵アレルギーとの関係があるかのようである。
一方、【国のQ&A】では、
「麻しんワクチンは、ニワトリの胚細胞を用いて製造されており、卵そのものを使っていないため卵アレルギーによるアレルギー反応の心配はほとんどないとされています」
と、あえて卵アレルギーとの関係を否定している。
まさにこれは、誤解によって接種の機会を喪失しないための配慮といえるだろう。

実際、インフルエンザワクチンは、ウイルスの増殖に孵化鶏卵を用いるため、ワクチン内に微量ではあるが卵蛋白が含まれていることから、厚生労働省の「インフルエンザ予防接種ガイドライン」で「卵アレルギーが明確な人(食べるとひどい蕁麻疹や発疹が出たり、口腔内がしびれる者)に対しては接種を避ける」と明記されているが、一方の麻しんワクチンについては、現行の麻しん及びおたふくかぜワクチンは「卵アレルギー児でも安全に接種できている」との見解が予防接種ガイドライン等検討委員会で示されている。さらには、米国の例として重度の卵アレルギーを有する小児でも事前の皮膚テストなしに接種できるほどであることも紹介されている。
加えて、「わかりやすい予防接種 改定第3版」(診断と治療社)においても、107ページで卵アレルギーとの関係なしと明記され、次ページには誤解がないようにと「麻疹ワクチン、麻疹風疹混合ワクチン、おたふくかぜワクチンは鶏胚から採取された初代迫{細胞が使われます。これは鶏卵とはほとんど別物といってよいくらいかけ離れたものです。」と記述されているのである。
県のQ&Aを見て接種を必要以上に自制して何かあったらどうするのだろう。
大いに疑問な県のQ&Aだ。
(ただし、国のQ&Aにもあるが、卵にかかわらず重度のアレルギー(アナフィラキシー反応既往)のある人は要相談、すなわち皮膚テストを行わなければ接種すべきではないので注意されたい。)

もう1点は妊娠している人・しそうな人への注意が県のQ&Aには一切ないことだ。
【国のQ&A】では、
「妊娠中に麻しんに罹ると流産や早産を起こす可能性があります…(中略)…などの注意が必要です。」
と、一般的注意がある上に、先天性風しん症候群との関連から、MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)の接種上の注意として、
「ただし、MRワクチンは、風しんのワクチンも含まれていることから、妊娠している方は接種を避けることはもちろんのこと、妊娠されていない方は、接種後2か月程度の避妊が必要です。おなかの赤ちゃんへの影響を出来るだけ避けるためです。また、麻しんの単独ワクチンの接種に当たっても、妊娠している方は接種を避けるなど同様の注意が必要です。」
と、実に親切だ。

要するに、決して県の見解だけに頼ってはいけないのである。
役所だからという理由だけで信用するという時代は終わっている。
自ら情報を集め判断するのが賢明だ。

【なお、県のQ&Aの筆頭責任部署は厚生部管理局企画監(企画・広報)054-221-2302である】

データ捏造も問題なし

2007-06-04 23:23:04 | 日記
「ねんりんピック静岡2006」参加者は歯が丈夫。
数日前に一部マスコミで報道された調査結果である。
実施主体は県歯科医師会ということだが、県も大きく関与している調査だ。
しかし、この調査結果は学術的には全く意味がない。
比較対象である厚生労働省の調査は層化無作為抽出による標本抽出。
一方の県歯科医師会の調査は大会参加者のうちの希望者が対象。
かかる標本が母集団である参加者全体を代表するものとは到底いえない代物だ。
昨年行われたこの調査に先立ち、県は某会議の席上、この調査の実施の説明をした。
県から来たお偉いさんいわく、運動している人は歯も健康であると言いうデータがほしい、と。
最初に結論ありきか?
さらに続けて、希望者のみでは、歯に自信のない人は見られたくないので希望しないので統計的に意味がない、データ捏造になる、などと主張するまともな会議出席の歯科医師の意見に対しては、学会に出すようなものでないから良い、などと堂々とのたまう。
あまりにあきれて、しっかりと議事録にやり取りの詳細を載せて供覧に付し県庁にも送付したが、学会は騙せないが県民は騙していいと思ってること以上に、これを堂々と言うことを不思議と思わない組織風土が問題だ。
裏金問題処理で定着した、法令に触れずコンプライアンス上問題なければよいという悪しき風土は容易に覆ることはないだろう。
今は地道に誤りを糺していくしかない。

(無題)

2007-06-03 22:49:02 | 日記
残業続きでこちらをサボってしまいました。
4月、5月の2か月で既に昨年度よりも35時間程度の残業増加となっており、今月も既に6日程度の予定を申告済みのため書き込みが欠ける日が増えそうです。

さて、先週の金曜日のこと。
県庁から、麻しんのQ&Aを作ったからと、県民からの問い合わせの参考にとメールが。
しかもこれを県のホームページにも後日掲載するという。
良いことだが、内容を見るとこれじゃダメだろというレベル。
早速、県担当に電話で厚生労働省のQAと違う点などを指摘しダメだし。
しかし「既に上司の決裁(監修)を経たので変えられない」「これでやらせてほしい」とのこと。
責任を負うのが私の上司でも無い上、組織改正と法改正と麻しんの流行となどトリプルパンチで出先以上に担当が多忙なことは分っているのでそこまで言われたら引くしかない。
ただし、県民が誤解をし不利益を被りかねない2点についてはメールで注意しておいたが、やっぱり県庁には柔軟性がない。
一旦決めたら面子がある。走り出したら止められないのだ。
これが出先なら上司の面子よりも県民本意でと説けばすぐに見直してくれる。
県民と直接接する職場と役人だけを相手にしている職場の風土の違いなのだろうが、正直先行き不安だ。

今月から住民税が増える。先行して所得税を下げているのでプラマイゼロだという詭弁がまかり通っているが、現実を個々人ははっきりと知ることだろう。
所得税の先行減税分が増える分以外に、住民税の定率減税の今月からの廃止も加わり昨年よりも実質増税なのだから。
厚生年金保険、国民年金保険、健康保険、介護保険の各保険料アップで苦しい中の人にとっては深刻である。
いつまでも国に倣えで箱物大好き弱者切捨ての県政を続けさせてはいけない。
http://damepo-tour.net/shizuoka/shizuoka01.htm
http://www.kajima.co.jp/news/digest/sep_1998/tokushu/toku3.htm