とにかく日記

とにかく何でもいいから書く日記。3人の子へは仕送り、更新頻度は下がり、書き続けられるのか?(コメント等は承認制です)

さよならエルマおばあさん

2009-02-25 01:12:14 | 
最近、小学校の読み聞かせで読んでいる本。


日常から死が失われてしまった現代には、こういう本が子供の心の栄養分として欠かせない。
生まれたからには、人は、いつか必ず、死ぬのだから。

最後の日をどうやって迎えるのか。
死ぬことは怖くないのか。
孤独ではないのか。

子供たちも、そういう疑問を持っているかもしれない。
口にはしないだけで。

だから、教えてあげたい。
こんな風に亡くなっていったおばあさんがいたんだよ、と。
一つのロールモデルとして。
たとえば、死を目前にし身体の機能が衰えていく中で、人は何を思うのか。

 「体はだんだん弱っていきましたが、
  エルマおばあさんがみんなを思う気持ちは、
  ますます強くなっていきました。
  おばあさんは、家族ひとりひとりにあてて、
  お別れの手紙を書きはじめました。」

できることならば…エルマおばあさんのようでありたい。
自分の苦しみや、恐怖にとらわれるのではなく、周囲を思いやる強さが欲しい。



この本を読むと、子供たちはみな、真剣な顔で聞き入る。
静かな声で読んで15分、という時間も、読み聞かせにはちょうど良い。

「ノンフィクション?」と尋ねた子がいた。
「そうだよ。アメリカで、本当にいた人のお話。」と答えた。
「終わりよければすべて良し、だな」と言ったのは、担任の先生。

たとえばこの本が図書室にあっても、小学生が自分で借りて読むかどうかは疑問。
読む子もいるし、読まない子の方が多いかもしれない。
でも、どんな子にも、いつの日か、死はやってくるのだ。

だからこの本は、読み聞かせに向いている本、なのかもしれない。
コメント
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