とにかく日記

とにかく何でもいいから書く日記。3人の子へは仕送り、更新頻度は下がり、書き続けられるのか?(コメント等は承認制です)

小1の喧嘩に介入

2006-06-27 10:23:56 | 育児
長女(仮称ララ、6歳)のクラスで、本の読み聞かせが終わった後。

廊下に出たら、廊下までついてきたララと一人の男の子(リウ、仮称)が喧嘩を始めた。
先生たちの朝会の時間を利用して行っている読み聞かせである。
担任の先生はまだ職員室から戻ず、その場にいた大人は私だけ。
しかし私は、喧嘩はやめなさい、という言葉を言う気になれない。
(喧嘩も経験、子供時代に喧嘩のしかたをおぼえた方がいい・・・あ、問題発言?
 そこでやめさせても、また大人の目が届かない所で喧嘩するに決まっているし)
決着が着くまでやらせよう、と思ってしばらく見ていた。
しばらく、というほどの時間ではなかったかもしれない。
リウがララに足をかけ、廊下に仰向けに転ばされたララの目に涙が出てきた。
・・・そこまで。

ララは涙目のまま真っ赤な顔をして、悔しそうだ。
床で打ったララの後頭部をなでてやったら、周囲で見ていたほかの男の子たちが
「よーしよーし、いたくないよー」と赤ちゃんに言うような口調ではやしたてた。
・・・思わずムカッときたので、大人として介入してやることにした。

厳しい表情で、喧嘩相手のリウの正面に立った。
大人(相手の親)に出てこられて、リウはふてくされた表情である。
まぁ、優しくするつもりはないが、理不尽な叱り方をする気もない。

まず、事実関係を追求した。なぜ喧嘩になったのか。
「ララがよー、朝の歌の時間によー、オレのことジジイって言ったんだよー。」
これがリウの言い分。
怖い顔をした大人にもちゃんと自己主張できる、リウは根性のある男の子である。
周囲の男の子たちが「そうだそうだー、ララがジジイって言った!」とはやしたてる。

ララの方を振り向くと、涙目で首を横に振っている。
一応、双方の言い分を確かめる必要はあるだろう。
「男は黙れ。女の子で、誰か聞いた子いる?」と周囲にいる子たちを見渡した。
ララの周囲をとりまく女の子たちは目をそらし、黙って首を横に振った。
余計なことを言ってとばっちりをくらうのもイヤなんだろう。
「そうか。知らないのか。誰も何も聞かなかったのか。」と言って、
ひと呼吸、ため息をついてみせた。
するとララの隣にもぐりこんできた女の子が私の目を見つめて
「リウが先にララに何か言ってたんだよ」とララの肩を持った。

よし。
これで双方の言い分を支持する友達がつき、どちらもメンツが立つ。

喧嘩の勝者、リウの目をみつめて確認した。
「リウもララに何か言ったんだな?」
リウ、黙ってうなずく。正直でよろしい。
「じゃあ、あいこだな?」
リウは同意した。喧嘩の原因追及なんて、これで十分だ。

すかさず話を変える。
「リウは、喧嘩が強いのか。」
リウは固く口を結んだまま、うなずいた。
「確かに強いな。喧嘩してララを泣かしたんだもんな。」
負けん気だけで立ち向かっていたララに対し、冷静に足をかけて倒したリウは、
ララよりはるかに喧嘩慣れしていそうな様子だった。
とりまきの男の子がはやす。「リウは強いんだよ、クラスで一番強いんだよ!」
周囲がうるさいが、私はリウしか見ていない。
リウも強い視線で私をにらみ返す。
子供と大人とはいえ、目をそらした方が負けだ。
視線での勝負である。

「アタシは強いよ。小学生の時には男の子を泣かしてたよ。」
ララを背後にして、リウをにらみつけてハッタリをかました。
リウの目つきがけわしくなる。
「でもアタシの娘のララは、アタシと違って、弱いな。
 リウに泣かされるぐらいだもんな。リウより弱いヤツなんだな。」
リウはうなずいた。
「自分より弱いヤツを泣かすのが、強いヤツのすることか?」
リウは一瞬、目を見開いて、首を横に振った。
「弱いものいじめは、卑怯者のすることだよな。リウは、卑怯者か?」
リウは強く首を横に振った。
「卑怯者じゃないよな。クラスで一番、強いんだよな。
 だったら、弱いヤツをからかったり泣かしたりしないで、守ってやってくれ。
 それが、強い男のすることだろう?」
リウは私の目を見つめたまま、うなずいた。
「他にも卑怯者がいて、弱いものいじめするかもしれない。
 そういう時に、弱い者を守るのが、ほんとうに強い男だよな?
 頼んだぞ。強い男は、弱いヤツを守ってくれ。」
リウは私をにらんだまま、うなずいた。

これ以上、リウに言うことはない。
強い女と強い男の間に交わされた盟約なのだ。
他の子たちが話しかけてきて、適当に応対しながら、私はずっとリウから目を
離さなかった。リウもずっと私を見ていた。

リウが教室に入ったあと、ララの頭をなでて「頑張れ」と小さく声をかけた。
ララは悔しいだろう。子供の喧嘩でも、敗者は敗者。
あとはララ自身が頑張るしかない。
弱いことが悔しいんだったら、その悔しさをバネにして、強くなるんだ。

そしてリウ。強い者もただ強ければいい、何をしてもいい訳ではない。
強い者、力を持つ者は、正しく力を行使するように心がけねばならないのだ。


・・・な~んて気取ってみたが。
子供の学校での喧嘩に思いっきり介入する親、になってしまった。自己嫌悪。
これだけでいじめっ子が頼れる味方になるとは全然、思わないし。
でも、こういうのを通して、強者と弱者の正しい(?)あり方が、
子供たちの心のどこかに残ってくれたらいいんだけどなー。



 追記:その後、2週間。「リウどうしてる?」とララに尋ねた。
    「前とは違うよ。男とは喧嘩してるけど、女とは喧嘩しなくなったし。
     ララがリウの方みたらニコッて笑ったりするんだよ。」という返事。
    ふむふむ。クラスで1番強い男としての余裕と風格だな。
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励まされる本

2006-06-26 09:59:51 | 
(働きながら)子供を育てていると疲れること、いやになることもたくさんある。

ちょっとでも横になって休みたくても、子供たちは許してくれなかったり。
「おかあさん、うんこ出る!」と末っ子が叫べばトイレに連れて行ってお尻を拭き
その次には「牛乳こぼした~!」と半泣きになっている次女に雑巾を持たせ
宿題を終えた長女のノートに目を通そうとしても他の子たちが邪魔をする。
耐えかねて「うるさーーい!お母さんにこれをさせて!」と叱りとばせば
子供は叱られたこと、拒絶されたことにショックを受け、激しく泣き出す。

そうして、私は自己嫌悪に陥る。

  こんな子育ての仕方で、こんな母親で、いいんだろうか。
  体力もなく、狭量な私には、仕事をしながら子供を産んで育てたりするなんて、
  もともと無理なことだったんじゃないだろうか。

とりあえず子供たちに理不尽な怒り方をしたことを謝って泣く子を慰め、
亭主が子供たちを風呂に連れて行ったら、この本を開いてみたりする。

 「働くこと育てること」 落合由利子(写真と文)

白黒の写真。親が働きながら子供を育てる姿を、文章と共に紹介している。
特に、写真がいい。

とりすました笑顔の写真ばかりではない。
散らかった部屋、狭い台所での料理。
部屋にびっしり敷き詰められた布団に寝る親子。
ベランダでうまそうにタバコをふかす若い母。

みんな、こうやって子供を育ててるんだ、と思う。
良いか悪いかは関係なく、これが現実。
理想っぽい親子の姿は一つもなく、それでもサマになっている。
みんな、必死で働き、子供を育てている。
働くことと育てることの原点を思い出させてくれ、励まされる気がする。

すべての働く親にお勧めしたい、本。
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夕焼けのビーチで夕食を

2006-06-21 09:08:04 | 子供と遊ぶ?(at 沖縄)
一昨日。子供を連れて帰宅すると亭主が「行くぞ!」と玄関で待っていた。
夕食を近場のビーチで食べる、とサンドウィッチを作ったそうだ。

長かった梅雨もやっと終わり。
気温は高いが、浜辺では海風が吹くので涼しい。
夕方のビーチには涼みに来ていた人や、犬を散歩させている人たちが散在していた。
砂浜ではなく、近くのシロツメクサの原にビニールシートを敷き、夕食にした。

子供たちはサンドウィッチをすぐ食べ終え、海に遊びに行った。
亭主が後を追い、私は水筒の冷たいお茶を飲みながらシートの上に一人残された。

まもなく、日が沈んだ。
とてもきれいな夕焼けだった。
「おかーさん!すごい夕焼けだよ!明日は晴れだね!」と長女の声がする。

今年も、本格的な夏が始まった。
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父性の訓練?

2006-06-13 09:49:43 | 育児
末っ子(仮称ルル、2歳9ヶ月)は現在「スティッチのお父さん」である。

5月の旅行先に泊まったホテルの売店でスティッチのぬいぐるみを欲しいと
ダダをこねたのがそもそもの始まり。
親としては高いソフビ(ソフトビニール?)人形など買いたくもないし、
すぐ飽きるんじゃないかと思って他の物でごまかそうかとしたが、ごまかされず。
3泊するホテルに到着したばかりの出来事だったので「ホテルにいる間、
良い子にしてたら買ってあげる」という条件をつけた。
その後のホテル滞在中、ルルがちょっと悪い子になるたびに
「スティッチ買わないよ!」というとすぐ良い子(笑)になっていた。
・・・という訳で、努力を認め、最終日には買った。

「スティッチがルルのところにきたんだよ。
 ルルは、スティッチのおかあさんになった」
というので「お父さんでしょう?」と訂正したら、父の自覚が芽生えたらしい(笑)
「ルルは、スティッチのおとうさんなんだよ!強いんだよ!
 ずっとずっと だっこできるんだよ!」
と、旅行中はズボンのサスペンダーに挟んでずっと抱いていた。(画像)

1ヶ月以上たったが、まだ飽きた様子はない。
寝るときは「スティッチは?」と探し、一緒に寝る。
夜中に起きてくる時もスティッチを抱いて起きてくる。

おもしろいので、私も煽る。
昨晩の夕食時。
「おかあさん、ゴハンたべさせて~」とルルが甘えてスプーンを持とうとしない。
「スティッチ連れてきてもいい?
 お父さんなのに、食べさせてもらってる所をスティッチに見られたら
 スティッチがなんて思うかなぁ。
 ルルはお父さんじゃなくて赤ちゃんだったのか、ってスティッチが思うかもよ?」
と言うと、私の手からスプーンを奪い取り、自分で食べ始めた。
・・・スティッチの父としてのプライドがあるらしい(笑)

再び食事の手が止まると、スティッチを寝室から持ってきて見える所に置く。
「さぁ、スティッチが見てるよー。
 お父さんはゴハンを自分で食べられるかなぁ、って。
 全部食べられるのかなぁ、ってスティッチが見てるよー。」
期待通り、効果てきめん。
ルルは一人で食べ、空になった器を傾けてスティッチに見せていた。

女の子が人形をかわいがるのは「母性の訓練」だという宣伝を見たような気がする。
とすると、ルルは「父性の訓練」をしている、ということになるのか(笑)
人形を自分の子供に見立てて愛情を注ぎ、世話をしたり可愛がったりするのは
男女を問わず、共通なのだろう。おもしろいなぁ、と思う。
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パンのかけらとちいさなあくま

2006-06-07 09:44:24 | 
長女の小学校で今年から「読み聞かせボランティア」が始まった。
先生たちの会議の時間にクラスに入り、15分間、子供たち相手に本を読むという
わかりやすいボランティア。
部分休業で出勤が遅い私にとって、可能な時間帯だったので早速申し込んだ。

で、初めての読み聞かせボランティア活動。
自分の子供がいるクラスに入りたかったのだが、そのクラスを希望する人が他にも
いたので譲り、同じ1年生の別のクラスに入ることになった。

初めてだし、ちゃんと準備をした。
読み聞かせにおいて最も大切な準備とは、本の選択だと思う。
日曜に図書館に行き、絵本を選んだ。
小学1年生向けで、私が読んでもおもしろい内容で、声に出して読みやすいもの。
それも、できれば鬼とか悪魔とか化け物とかが出てくる話。
(大勢の子相手に読むんだったら、やっぱりそういう絵本が楽しいじゃないですか。)

借りてきた本は「パンのかけらとちいさなあくま」という。
リトアニアの民話だそうだ。
冒頭部分のあらすじは、以下の通り。

  貧しいきこりのパンのかけらを、ちいさな悪魔(といっても異様な姿ではなく、
  いたずらっこの男の子のような絵で描かれている)が盗んだ。
  得意満面で悪魔たちのすみかに戻ったちいさな悪魔。
  ところが、大きな悪魔たちはそろって厳しくちいさな悪魔を叱った。
  お詫びとしてきこりの役に立ってこい、それまで帰ってきてはならない、と追い出されてしまう。
  ちいさな悪魔はしょんぼり。きこりの所に戻ってパンを返して謝った。
  きこりは笑って許したが、許してもらっても、ちいさな悪魔は帰る訳にいかない。
  何か自分にできることはないか、させて下さい、と泣き出してしまう。
  そこで、貧しいきこりが頼んだのは・・・

この続きを知りたければ、ご自分で読んでください(笑)
先がどうなるのか容易にはわからない、ページをめくるワクワク感もいっぱいの本です。

いたずら好きのちいさな悪魔。
子供たちにとって感情移入しやすい、分身のような存在となるだろう。

そして、悪魔といえどもルールがある。悪魔社会の掟(おきて)というべきか。
貧乏人のなけなしの物を盗んではならない。
掟を破ったら、原状回復(この場合はパンを戻すこと)だけではなく
お詫びとして力を尽くして償わなくてはならない。

異国の民話にある教訓が、子供の心に響くことを期待した。

そしてむかえた、読み聞かせの本番。
先生がいない教室に入り、席についていた子供たちを前に集めて座らせた。
子供たちは目を輝かせてこちらを見ている。
もともと芝居っけたっぷりに本を読む方なので、いろんな声を使い分けつつ、
途中で前のページの絵と比較したり、余計な言葉もはさみながら、読んだ。
・・・読み聞かせは、絵本を媒体としたコミュニケーション、なのだから。

子供たちは静かに一心に聞いていた。
途中で「ハエつかまえた!つかまえた!」と関係ないことで大声をあげた男の子が
一人だけいたが、私は無視して読み続けた。
・・・無視というと言葉は悪いが、たかがハエ、そのために本を読むのを中断する
ほどの大事ではない、と放置することにしたのだ。
他の子供たちにたしなめられ、その子は黙って一人でティッシュをとりに行った。

読み終わったら、15分の持ち時間のほとんどが終わっていた。
チャイムはまだ鳴らなかったので、あと1分だけ、と「おとうさん」という詩を読んだ。
父の日も近いことだし。
しかし詩よりも、物語の方がやはり子供の関心を集めるには向いている。

チャイムが鳴り、担任の先生が来てからも子供たちが寄ってくる。
「どろぼうしちゃいけないんだよね。人殺しも、人さらいも、いけないんだよね」
と感想を言ってくる子がいたり、自己紹介してくる子がいたり。

楽しい。
このボランティアはぜひ、続けたい。

 6月13日(火)追記:
 4年生のクラスでも同じ本を使った。少し大きな子供だとどういう反応だろう?
 とちょっと心配したが、最後まで静かに聞き入ってくれた。
 途中で遅刻してきた子(笑)も静かに加わったりして。
 読み終えたらみんなで拍手してくれて、読み手としては大変、嬉しかった。
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悪い言葉

2006-06-05 00:42:06 | 子供語録
最近、保育園で悪い言葉をおぼえてきて喜んで使いたがる、ルル(末っ子、男、2歳9ヶ月)の話。

「おかあさん、タツヤ(仮名)ってバカジローだよ、キモい!」

ルルが家で突然、保育園の友達の悪口(と思われる)を言いはじめた。
バカジローって何だ?バカヤローじゃないのか?とも思ったが、とりあえず言い返した。
「なんで?タツヤがバカジローなら、ルルもバカジローじゃないの?」
その返事。

「ちがうよ、ルルはバカイエローだよ!」

爆笑。
戦隊ヒーロー・バカレンジャーだったのか!?(笑)
最近、ボウケンジャーやアバレンジャー(レンタルビデオが安いのだ)を
見せているから、戦隊ヒーローがますます好きになっているルル。
悪い言葉の意味もよくわからず使っているということはよーくわかった。

しかし『キモい』は気になる。
「だったらルルも『キモい』のか?」と聞いたら「ちがうよ」と言うので
「じゃあ、タツヤのこと『キモい』って言うな!」と怒っておいた。
罵詈雑言を憶えるのも大事なことだとは思うが(口げんか一つできないようでは
先が思いやられる)、そういう言葉は親の前で使うものではない、ということで。
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秘密のばらし方・・・?

2006-06-02 22:48:51 | 育児
リリ(4歳、女)と秘密を共有した翌朝。
ララ(小1、女)が登校し、ルル(2歳、男)より先に朝食を食べ終えたリリが
私の所に来て、ヒソヒソ声で耳打ちし始めた。

「おかあさん、きのうね、歯にピンクのついてたから、おとうさんにだけは
バレそうだったから、ヒミツのはなし、したんだよ。ララとルルには、言ってないよ。
おとうさんには、言ってもいいでしょう?」

そういえば、昨夜、リリが歯の仕上げ磨きを亭主にやってもらっている時に
なんかヒソヒソ話してた。
亭主が「良かったね」とか言ってるのも聞こえた。
・・・あの時、既にばらしてたのか~、と思ったが、顔には出さずカマをかける。
「いいんじゃない、お父さんには言っても。お父さんなんて言ってた?」
「よかったね、っていってたよ!」

そうか、やっぱり間違いない。
「昨日の歯磨きの時でしょう。お父さんに良かったね、って言ってもらって嬉しいね。」
「おかあさん、気がついてた?でも、いいんだよね、お父さんには言っても。」
「いいよ。お父さんなら。」

後になって、亭主にも確認してみた。
亭主の話では、リリの方から「おとうさん、歯にピンクのついてるでしょう」と
言って「どうしてか、おしえる?」と耳打ちしてきたという。
リリだけ内緒でお母さんとドーナッツ食べて、その中のクリームがピンク色だった、と。

リリとしては、やっぱり秘密にはしておけなかったらしい。
まぁ、秘密は誰かに話したくなるもの。
話したくて話したくて、お父さんになら話しても大丈夫、と考えて話したんだろう。
ついてもいない歯の食べかすを口実にする所が、子供の頭で懸命に知恵をしぼった、
という感じがして面白い。
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