SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

ヘクターの勝利

2014-10-28 23:59:32 | ヴィックの犬たち
1ヶ月と少し前に旧ブログに書いたピットブルのウォレスの弟分のヘクター
肉腫と診断されていた彼は、今日たくさんの思い出を抱えて天国に旅立ちました。

実は約3週間前の10月9日、飼い主であるルーさんとクララさんはヘクターの安楽死のために獣医さんに行く予定をして、Facebookにもお別れの文章をアップしていたのでした。
だから私もそれを見て、以下の文章を書いたのですが、その日の夜お家で仲間の犬とくつろぐヘクターの写真がアップされ「あれ?あれ?」とビックリ。
病院へ向かう途中のヘクターの様子を見てお二人は「違う。まだ今は"その時"じゃない。」と引き返したのでした。



【10月9日に書いた文章】
お腹がパンパンに腫れて食欲も落ちたヘクターにパパとママであるルーさんとクララさんは「もう頑張らなくていいよ。」とこの日を選びました。
前日である昨日、ヘクターのFacebookには首に「Vick-2 Hector-7 I WIN!」というプラカードをかけた彼の写真がアップされていました。

生まれてからヴィックの所で闘犬として過ごした時間が2年、その後新しい名前をもらってヘクターとして愛し愛されて過ごした素晴らしい時間が7年。
「2-7で僕の勝ちだよ!」というメッセージです。

さよならの準備はできたよ。僕に素晴らしい機会を与えてくれた全ての皆さんにありがとう。
僕と似たような境遇にいる犬たちを助けてくれている皆さんにもありがとう。
ヴィックとその仲間たちのところで過ごしたサイテーの2年間の後に、
愛情と楽しい冒険いっぱいの7年間をエンジョイできたことサイコーだったよ。
僕は世界一かっこいい人達に出会うことができたし、
僕らみたいにサイテーの境遇にいた犬たちもすごい可能性を秘めてるってことを証明したもんね。

理想を言えばさ、僕ら犬たちとヴィックが仲直りできたら良かったんだけど、残念ながらそれは実現しなかった。
それはヴィックが選んだことだし、しょうがないよね。
でも僕は自分の過去に自分を縛り付けないことを選んだんだ。
だから僕の一生については胸を張ってこう言うよ。僕の勝ちだ!


ヘクターを送り出す(予定だった)前日、ルーさんとクララさんはプロジェクト・クレオというグループに最後の写真撮影を依頼しました。
プロジェクト・クレオは愛する家族である動物との最後の時間の撮影を提供する団体です。
運営は寄付によって賄われています。

ヘクターとルーさんとクララさんの最後の時間はこちらで覗かせてもらえます。
公共の場所で開いちゃダメですよ。
でもスライドショーの最後に「Don't cry because its over, Smile because it happened」って
素敵なメッセージが出るので、頑張って泣かないで見て下さい。

For the Love of Hector

そして今日、ヘクターは本当に天国へと行ってしまいました。
前回、安楽死を取り止めた後、ヘクターは毎日森に散歩に連れて行ってもらい、ビーチにも連れて行ってもらいました。おうちで仲間の犬たちとまったりしたり、ぬいぐるみをビリビリに引き裂いたり、充実した時間を過ごしました。
この3週間の間、ヘクターのFacebookを見ていた人達は皆「ああ、今日も無事に過ごしてくれた。」と何度も安堵のため息をつき、
朝になれば「今日はもうヘクターがいなくなってるんじゃないか」とドキドキしながらFBを開いていました。もちろん私もその一人。
また一つ「さよならのシェア」をして頂きました。



へクター、ウォレスと再会して走り回ってるね、きっと。

マイケル・ヴィックのヤミ闘犬場から保護された犬たちの救済と再生のストーリー。
The Lost Dogs: Michael Vick's Dogs and Their Tale of Rescue and Redemption



こちらはヘクターの兄貴だったウォレスがディスク競技のチャンピオンになるまでのドキュメンタリー。
Wallace: The Underdog Who Conquered a Sport, Saved a Marriage, and Championed Pit Bulls--One Flying Disc at a Time
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする