先日書いた「犬種図鑑のご案内」の中でちらりと書いた手作りごはんの提案のお話。
この犬種図鑑は犬種のことだけでなくドッグフード図鑑にもなっています。興味本位でいろんなフードの原材料を見てみましたら、「これなら非常用の買い置きフードにしてもいいな」というのももちろん沢山ありますが、中には「えーっ」と言いたくなるようなのもやっぱりあるわけです。
「そんなの前から知ってたんじゃないの?」
うん、知ってたんだけどね。普段あんまり見ないから久しぶりにじっくり見るとやっぱり衝撃だったりして。
あと、自分が購入する時には当然ながら英語の表示で見るわけですが、日本の表示基準は以前よりも厳しくなっているとは言ってもあいまいな書き方(つまりハッキリさせたくない)が多くて「うーむ、怪しい」と思ったりね。
前にも書いたけれど「鶏肉等」とか「肉類」とかね。
原材料表示ではなく商品名に「ビーフ味」と書いてあるけれど、原材料には一切牛肉という文字がないというのもありました。
(反対に先入観で思ってたよりも、原材料だけ見たらそれほど悪くないわねっていうのもありました。だからって自分ちの犬には食べさせないけど。)
だからね「難しそう」「時間がない」と思って手作りは敬遠している方も、ちょっと挑戦してみられてはどうかなあと改めて思ったわけです。
手作りだと使っている材料が把握できるし、なんと言っても犬も喜んでくれますしね。
「毎日同じものより、たまに違うもの食べるとうれしいよね~。」
でも毎日のことだし、よくある犬ごはんのレシピ本みたいなきれいな盛り付けとか凝った料理って必要ないと私は思っています。
(もちろん手間暇かける余裕のある方は、それで全然かまわないんですよ。)
基本で押さえておきたいのは、タンパク質の量とカルシウム。
タンパク質は犬の体重(太り過ぎだったり痩せすぎだったりする場合は理想体重)から計算します。
1日に必要なタンパク質の目安としては
体重5kgの犬なら17g
10kg 28g
15kg 38g
20kg 47g
25kg 56g
30kg 64g
35kg 72g
40kg 80g
これは体重5kgの犬に与えるお肉が17gというわけではありません。
例をあげると鶏の皮つき胸肉90gに含まれるタンパク質の量がちょうど17gくらい。
牛モモ赤身肉なら85gで約17gのタンパク質。
つまり体重5kgの犬なら1日に鶏肉90g、牛肉85gが目安になります。
卵ならば60gのLサイズで約6gのタンパク質が摂れます。
これで愛犬の体重から必要なお肉の目安の分量を割り出してみてください。
便利なサイト「グリコ栄養成分ナビゲーター」を使うと便利です。
食品indexで肉や魚を選んでチェックマークを入れて、だいたいこれくらいかな?という重量を入力すると
その分量に含まれる栄養素の一覧が表示されます。
こうして肉や魚の量の目安が決まれば、毎日ハカリで測る必要はありません。目分量でOK。
そして私は「見た目」で肉と同量の穀類と野菜をプラスしています。
こんな感じ。これはニコ用。
表面だけサッと湯通しした手羽先1本と首肉少し。炊いたオートミールにブロッコリーを混ぜて、リンゴを添えています。
こちらは同じものですがニヤ用。
手羽先1本をキッチンバサミで一口大に切りました。
本当は穀類と野菜がもっときっちり分かれた判りやすいごはんを例にすればよかったですね。
肉とほぼ同量の穀類というのは調理した状態でのことです。つまり肉とほぼ同量のごはんやパスタですね。
ただし、犬の体質によってはそんなに穀類を摂ると太りすぎたり、消化しづらかったりするので
そこは様子を見て調整してください。場合によっては穀類は全く無しでもOKです。
野菜はサヤインゲン、人参、カボチャ、大根、ブロッコリーなどを茹でて数日分冷蔵庫で保存しておくと便利です。
穀類を与えない場合は代わりにサツマイモやジャガイモを茹でてストックしておくのもいいですね。
茹で野菜を切らした時には上の写真のようにリンゴを使ったりキャベツを切ったりでOK。
「カルシウムのお話は?」
そうそう。ミネラルの中でもポイントになるのがカルシウム。
主にお肉に含まれるリンと同量よりややカルシウム多めの割合になるようにしないと栄養バランスが崩れてしまいます。
これも毎日毎日「肉に含まれるリンがこれくらいだから、カルシウムはこれだけ与えないと」って計算する必要はありません。
犬は体重1kgあたり約100mgのカルシウムが必要です。体重10kgの犬なら1日1000mg。
これは骨にして約10g、ちょうど手羽先1本分くらい。
お肉と骨がくっついたものなら、最初からリンとカルシウムのバランスも取れているので簡単です。
手羽先ならどこのスーパーでも売っていますしね。
もし手に入れば鶏の首肉もおすすめです。骨がブロック状になっているので刺さる心配がありません。
鯖の水煮缶や鮭の中骨缶なども安心して与えられるカルシウム源ですね。
それでもやっぱり骨を与えるのは不安だったり、骨なしの牛肉を与えたりする時に便利なのは卵の殻パウダー。
卵の殻のパウダーの作り方は卵を殻を洗って保存しておき、ある程度たまったら150℃のオーブンやオーブントースターで10分ほど焼きます。
焼いた殻をすり鉢やミルなどでサラサラの粉に挽いたら出来上がり。この卵殻パウダー小さじ1杯で約1800mgのカルシウムが摂れます。
卵殻パウダーを作るのには、こういうミルが便利ですね。
昆布や干し椎茸などを粉末にしておくと人間のごはんの出汁にも犬ごはんのトッピングにも使えます。
今日は手軽に気軽に作れる手作り犬ごはんということで、普通に近所のお店で買える材料で作れるものだけ書きました。
鶏肉も手羽先だけでなく、手羽元などをまとめて圧力鍋で調理して、小分けにして冷凍しておき、2~3日分ずつ解凍して冷蔵。
(手羽先は骨も柔らかいけれど、手羽元の骨は硬いので私は圧力鍋で骨まで柔らかくしています。)
野菜も茹でてストックしておき、食餌の時間になったら器にごはんと野菜と肉を盛り付けるだけにしておくとそれほど手間もかかりません。
こんな風にして、少し慣れてきたら乾燥ハーブをプラスしたり、鹿肉なんかを取り寄せてみたり、と工夫するのも楽しくなります。
これはオートミールに生の牛肉と茹でて保存していたサヤインゲンを乗せただけの簡単ごはん。
肉の上に振りかけてあるのはドライハーブのオレガノ。白いのは亜鉛の粉末。
「難しく考えないで、やってみるとけっこう楽しいんだって。」
そう。今回は手作りごはんの最初の取っ掛かりになればいいなあと思って書いたので、ややこしいことは省きました。
詳しく色々書いたのは旧ブログの「食餌・健康」カテゴリーにあります。
毎日でなくても、たまに手作りしてみると新しい世界が広がるかも~。
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この犬種図鑑は犬種のことだけでなくドッグフード図鑑にもなっています。興味本位でいろんなフードの原材料を見てみましたら、「これなら非常用の買い置きフードにしてもいいな」というのももちろん沢山ありますが、中には「えーっ」と言いたくなるようなのもやっぱりあるわけです。
「そんなの前から知ってたんじゃないの?」
うん、知ってたんだけどね。普段あんまり見ないから久しぶりにじっくり見るとやっぱり衝撃だったりして。
あと、自分が購入する時には当然ながら英語の表示で見るわけですが、日本の表示基準は以前よりも厳しくなっているとは言ってもあいまいな書き方(つまりハッキリさせたくない)が多くて「うーむ、怪しい」と思ったりね。
前にも書いたけれど「鶏肉等」とか「肉類」とかね。
原材料表示ではなく商品名に「ビーフ味」と書いてあるけれど、原材料には一切牛肉という文字がないというのもありました。
(反対に先入観で思ってたよりも、原材料だけ見たらそれほど悪くないわねっていうのもありました。だからって自分ちの犬には食べさせないけど。)
だからね「難しそう」「時間がない」と思って手作りは敬遠している方も、ちょっと挑戦してみられてはどうかなあと改めて思ったわけです。
手作りだと使っている材料が把握できるし、なんと言っても犬も喜んでくれますしね。
「毎日同じものより、たまに違うもの食べるとうれしいよね~。」
でも毎日のことだし、よくある犬ごはんのレシピ本みたいなきれいな盛り付けとか凝った料理って必要ないと私は思っています。
(もちろん手間暇かける余裕のある方は、それで全然かまわないんですよ。)
基本で押さえておきたいのは、タンパク質の量とカルシウム。
タンパク質は犬の体重(太り過ぎだったり痩せすぎだったりする場合は理想体重)から計算します。
1日に必要なタンパク質の目安としては
体重5kgの犬なら17g
10kg 28g
15kg 38g
20kg 47g
25kg 56g
30kg 64g
35kg 72g
40kg 80g
これは体重5kgの犬に与えるお肉が17gというわけではありません。
例をあげると鶏の皮つき胸肉90gに含まれるタンパク質の量がちょうど17gくらい。
牛モモ赤身肉なら85gで約17gのタンパク質。
つまり体重5kgの犬なら1日に鶏肉90g、牛肉85gが目安になります。
卵ならば60gのLサイズで約6gのタンパク質が摂れます。
これで愛犬の体重から必要なお肉の目安の分量を割り出してみてください。
便利なサイト「グリコ栄養成分ナビゲーター」を使うと便利です。
食品indexで肉や魚を選んでチェックマークを入れて、だいたいこれくらいかな?という重量を入力すると
その分量に含まれる栄養素の一覧が表示されます。
こうして肉や魚の量の目安が決まれば、毎日ハカリで測る必要はありません。目分量でOK。
そして私は「見た目」で肉と同量の穀類と野菜をプラスしています。
こんな感じ。これはニコ用。
表面だけサッと湯通しした手羽先1本と首肉少し。炊いたオートミールにブロッコリーを混ぜて、リンゴを添えています。
こちらは同じものですがニヤ用。
手羽先1本をキッチンバサミで一口大に切りました。
本当は穀類と野菜がもっときっちり分かれた判りやすいごはんを例にすればよかったですね。
肉とほぼ同量の穀類というのは調理した状態でのことです。つまり肉とほぼ同量のごはんやパスタですね。
ただし、犬の体質によってはそんなに穀類を摂ると太りすぎたり、消化しづらかったりするので
そこは様子を見て調整してください。場合によっては穀類は全く無しでもOKです。
野菜はサヤインゲン、人参、カボチャ、大根、ブロッコリーなどを茹でて数日分冷蔵庫で保存しておくと便利です。
穀類を与えない場合は代わりにサツマイモやジャガイモを茹でてストックしておくのもいいですね。
茹で野菜を切らした時には上の写真のようにリンゴを使ったりキャベツを切ったりでOK。
「カルシウムのお話は?」
そうそう。ミネラルの中でもポイントになるのがカルシウム。
主にお肉に含まれるリンと同量よりややカルシウム多めの割合になるようにしないと栄養バランスが崩れてしまいます。
これも毎日毎日「肉に含まれるリンがこれくらいだから、カルシウムはこれだけ与えないと」って計算する必要はありません。
犬は体重1kgあたり約100mgのカルシウムが必要です。体重10kgの犬なら1日1000mg。
これは骨にして約10g、ちょうど手羽先1本分くらい。
お肉と骨がくっついたものなら、最初からリンとカルシウムのバランスも取れているので簡単です。
手羽先ならどこのスーパーでも売っていますしね。
もし手に入れば鶏の首肉もおすすめです。骨がブロック状になっているので刺さる心配がありません。
鯖の水煮缶や鮭の中骨缶なども安心して与えられるカルシウム源ですね。
それでもやっぱり骨を与えるのは不安だったり、骨なしの牛肉を与えたりする時に便利なのは卵の殻パウダー。
卵の殻のパウダーの作り方は卵を殻を洗って保存しておき、ある程度たまったら150℃のオーブンやオーブントースターで10分ほど焼きます。
焼いた殻をすり鉢やミルなどでサラサラの粉に挽いたら出来上がり。この卵殻パウダー小さじ1杯で約1800mgのカルシウムが摂れます。
卵殻パウダーを作るのには、こういうミルが便利ですね。
昆布や干し椎茸などを粉末にしておくと人間のごはんの出汁にも犬ごはんのトッピングにも使えます。
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今日は手軽に気軽に作れる手作り犬ごはんということで、普通に近所のお店で買える材料で作れるものだけ書きました。
鶏肉も手羽先だけでなく、手羽元などをまとめて圧力鍋で調理して、小分けにして冷凍しておき、2~3日分ずつ解凍して冷蔵。
(手羽先は骨も柔らかいけれど、手羽元の骨は硬いので私は圧力鍋で骨まで柔らかくしています。)
野菜も茹でてストックしておき、食餌の時間になったら器にごはんと野菜と肉を盛り付けるだけにしておくとそれほど手間もかかりません。
こんな風にして、少し慣れてきたら乾燥ハーブをプラスしたり、鹿肉なんかを取り寄せてみたり、と工夫するのも楽しくなります。
これはオートミールに生の牛肉と茹でて保存していたサヤインゲンを乗せただけの簡単ごはん。
肉の上に振りかけてあるのはドライハーブのオレガノ。白いのは亜鉛の粉末。
「難しく考えないで、やってみるとけっこう楽しいんだって。」
そう。今回は手作りごはんの最初の取っ掛かりになればいいなあと思って書いたので、ややこしいことは省きました。
詳しく色々書いたのは旧ブログの「食餌・健康」カテゴリーにあります。
毎日でなくても、たまに手作りしてみると新しい世界が広がるかも~。
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