途中で尻切れトンボになってしまったので、今日はもうちょっとまとめて書きます。
「まあ まとめてって言ってもグダグダしてるんだけどね」
我が家ではニコが2歳の頃から家で調理したものをメインに与えて来ました。
調理する時間がない時や旅行先でのために缶詰のフードを常備して併用もして来ました。
おかげさまでニコもニヤも若いうちは大きな病気もせず、健康診断も常に良い結果だったので
食べさせているものも大きく間違ってはいないのだろうと考えていました。
とは言っても常に試行錯誤の繰り返しで、勉強するほどに悩みが尽きないという感じではありましたが。
それが昨年の初めにニヤの健康診断で心臓に雑音があると指摘され、その時臨時で来ていた獣医師に
「ホームメイドの食餌で栄養が十分でなかったからこういうことになったとは思わない?」と言われ
しばらくの間ものすごく落ち込みました😨
その時はかかりつけの先生が学会出席のために出張中だったんですね。
その後の検査などは、かかりつけの先生が担当して結果を見て下さいました。
この先生には食餌やサプリ、ハーブ類についてもずっと報告と相談をして来ています。
「何年もずっと診ているからニコやニヤの栄養が十分なことは分かっています」と言われて
単純な私は「そうだよね、食材もサプリメントも常にメチャメチャ考えてやって来たんだから
それが直接病気の原因にはならんだろう、うん」と立ち直ったのでした。
「すぐ落ち込んだり心配したりする割に、簡単に立ち直るおかーさん」
この時の経験がきっかけで「手作り食の栄養バランス」はより一層意識するようになりました。
一般的に犬の手作り食ではミネラルなどの微量元素、オメガ3脂肪酸が不足しがちだと言われています。
アメリカのUCデイビス校獣医学部が、書籍やネットで紹介されている犬の食餌レシピを分析したところ
95%のレシピで何らかの栄養素が不足していたというリサーチ結果もあります。
この95%には獣医師が紹介しているものも数多くあったということです。
私はニコニヤの食餌については基本的にアメリカの情報を参考にしています。
日本よりもアメリカの方が獣医学栄養士の資格取得が難しい分、分野として確立しており情報も多いからです。
けれどそんなアメリカで紹介されているレシピでも上記のような状態という説もある😔
でもな〜カリフォルニア大学デイビス校獣医学部はとてもレベルの高い獣医療を提供している一方で
超大手ペットフードメーカーから資金的なサポートを多く受けているのもまた事実。
手作り食のレシピそのものには市販のフードのように必要な栄養素が全て含まれていなくても
サプリメントでアレとコレを補ってくださいという注釈のついていたものもあるはず。
情報は一方的な角度からだけ見てると、たいてい落とし穴がありますね。
...ここから「でも」とか「だけど」とかが多くなってグダグダと語り始めますが、
愛犬に何を食べさせればいいのか悩んでいる皆さんにも共通する気持ちではないかと思います。
アメリカの獣医学栄養士や栄養学博士がホームメイドレシピについて書いたものを読むとかなり複雑で
手作り食はハードルが高いと感じるものがほとんどです。
日本でもようやく、動物栄養学に詳しい獣医師が発信するレベルの高い情報が増えて来ましたが
こちらもやはり「え!そんなに色々考えなくちゃいけないの?」と驚く人が多いだろうなという印象の情報が多いです。
このような情報に対してよく聞かれる声が
「でも犬は何千年も前から人間の残り物を食べて来たんだから、そこまで厳密でなくても大丈夫でしょう」
「昔の犬はご飯に味噌汁をかけたのとか魚のアラを食べて元気にしていたよ」という感じのもの。
それに対する専門家の答えは「古代の犬は子犬を生んで次の世代を育ててくれればOKだった。
健康で長生きするという目標はなかったので、残り物を食べて5年も生きれば十分だった。
健康で長生きを目指す現代の犬なら、正しい栄養バランスを与えることは必須条件」
日本でもご飯に味噌汁の犬の時代の平均寿命は10年に及ばなかったと聞きますし。
「そっか〜、なるほどねえ」と納得しながらも、色々考えていると
「でも犬の食餌っていったいどこまでこだわればいいのよ?」という疑問が浮かんだりもします。
食はもちろん大切だけど、犬のごはんのことだけ考えて生きて行くわけにもいかないし
かけられる時間も予算も人それぞれに違うわけだし、ねえ。
どんなに細心の注意を払った食事を与えていても別の原因で病気になることもあるし、
どんな犬もいつかは寿命を迎えるんだよね〜。
犬との時間って限られているのに、あんまりにも食餌のことだけにパラノイア的にこだわってると
何か大切なものを見失ってしまうような気もする。
「おかーさん!今あちこちで”あんたがそれを言うか!?”って声が上がったわよ!」
確かに😅
でも専門家はきっちりと論理的な情報を発信しないわけにはいかないもんね。
それはもちろん分かっています。
それに一般向けの犬メディアなどで紹介されている犬ごはんレシピなどを見ると「これはひどい!」ってのが多い。
犬の栄養学じゃなくて、人間の食事のヘルシーのイメージで作られたものがすごく多い。
(人間の栄養学ですらない。「野菜たっぷり脂肪控えめ」くらいの概念で作られている。)
普段はドッグフードを食べさせていて、たまに与えるならそれで構わないですが
あの調子の食餌を継続して与えていると、そりゃ健康に支障が出るだろうと思います。
だからたとえハードルが高くなっても、必要なことをきっちり伝えている専門家の情報は重要です。
しかし!皮肉なことにハードルの高い情報が届くのは、すでにきちんと理解して実行している層だけだったりするんだな。
そしてきちんと出来ている人たちが「本当に今の食餌で大丈夫かな?何か足りないんじゃないか?」と心配するんですね。
「だから、言いたいことは何?」
言いたいことは...犬のごはんのことを考えているといろんなことが頭の中でグルグルして
思考があっちに行ったりこっちに飛んだりして、わからなくなって来るわね!皆さん!ってこと。
市販のフードでもそうですよね。
原材料を調べるほどに、どこまでこだわればいいのか分からなくなってしまう。
でも何でもいいやってわけにはいかないので、悩みながらもリサーチを継続。
だから目新しいプレミアムフードがあるとチェックせずにはいられない。
私は専門家ではない、単なる犬の食餌を追求して考えるのが趣味のいち飼い主です。
メディアなどで書く場をいただいているので、資料を読む量は一般の飼い主としては多い方です。
そうやって知った情報は人に話さないではいられないオバチャン体質なので
ドッグフード原材料シリーズや犬の手作り食のレシピなどをブログに書いています。
私同様に「どこまでこだわればいいのよ!」って気持ちになってしまった人と共有できればいいなと思って。
犬への愛って、時に厄介なものですよね😝