今日、Facebookのフレンドの方が「エッセンシャルオイルの危険性について」というサイトをご覧になって
アロママッサージなどは大丈夫?と心配していらしたのを拝見しました。
リンク先に行ってみると、確かに間違いではないんだけど、ちょっと情報をかいつまみ過ぎかなと思ったので
自分の知識の整理も兼ねて、エッセンシャルオイル(精油)の注意点を書いておきます。
「あら、何か危ない話?」
いや〜、普通に正しく使う分には危なくはないんだけどね。
エッセンシャルオイルと言えば、まず頭に浮かぶのはアロマセラピーですね。
ディフューザーでオイルを入れた水を温めて、蒸発する芳香で心身の治療をするのが一般的。
他には水で薄めて部屋にスプレーしたり、拭き掃除に使ったり、お風呂に入れたり。
ペットにも「自然の成分だから安心」ということで、定番の人気になっています。
(後から詳しく書きますが、↑これ、大きな落とし穴なのでご注意を。)
さて、最初に書いたサイトでは「エッセンシャルオイルはどれも避けるべき」と書かれていて
特に成分別で挙げられているのがティーツリーオイル、ミント、ペニーロイヤル、ユーカリです。
我が家の常備精油はティーツリーオイルとラベンダー。ただし人間専用。
ミントやユーカリなどは市販の犬用アロマ製品にも多く使われているので「なんで?」と思われる方もいるかと思います。
結論から言うと、どんなエッセンシャルオイルでも舐めたり、原液を皮膚につけると危険です。
ですから、前述のサイトで書かれていることも間違いではありません。
エッセンシャルオイルは植物の様々な部位から抽出された高濃度の成分です。
必ずオイルや水、アルコールなどで希釈して使用することと、内服しないことが大前提です。
ペットに使ってはいけないエッセンシャルオイルは約30種類ほどありますが
ティーツリーオイルはそのひとつ。とても一般的な精油なので意外な感じですよね。
(上に成分別で挙げられていると書いたうちのひとつ、ペニーロイヤルも同じく。
ただし、こちらはあまり聞いたことのない名前ですよね。
他のペット禁止精油もほとんどが、あまり馴染みのないものです。
クローブ、ガーリックなども含まれますが、精油として使う人は多くないですね。)
ティーツリーオイルは、他の精油と比べて最もペットの健康被害が多いと報告されています。
以下は私の推測なので、ご了承を。
ティーツリーオイルは人間が使う場合は、例外的に肌に原液を直接つけてもOKとされています。
(ただし、ニキビの先っちょのみに限定的に一滴だけつけるなど、思いっきりピンスポットで。)
もしかしたら、この使い方を犬や猫にも同じようにしてしまった結果の健康被害ではないのかな、と。
他に挙げられているミント、ユーカリも虫除けに使われる定番ハーブ。
もしかして、市販のフロントラインみたいな感じで首の辺りに原液を数滴垂らしたりしたとか!?
「え!?そんな無茶なことする人がいるの?」
いや、あくまでも私の推測ですけどね。でもそういうことする人がいたとしても驚かない。
エッセンシャルオイルを犬に使う場合、正しい割合で希釈してマッサージやスプレーにする場合は
死亡事故など重大な件は報告されていません。
ただ、エッセンシャルオイルの成分を分解する際には薬などと同じように肝臓が機能するので
肝機能の未発達な子犬、反対に機能の衰えた老犬、肝臓に疾患がある場合は避けた方が良いようです。
また、マッサージの際には希釈用オイルを使いますが、体についたオイルを舐めてしまう場合もあります。
水で薄めて虫除けスプレーなどにする場合も、犬によっては舐めてしまうこともあり得ます。
体についた希釈された精油の一部を舐めてしまっても、ほとんどの場合は大丈夫なのですが
稀にアレルギー反応が出る場合もあります。その場合は早急に病院へ。
原液を舐めてしまった場合は少量でも深刻です。
嘔吐・下痢・無気力・よだれが止まらない・てんかん様発作・震えなどの症状があり
早急に処置をしないと命に関わりますので、一刻も早く病院に行かなくてはいけません。
これらのことを念頭に置いて、原液は絶対に動物が触れないようにしておくことが鉄則ですね。
よく知られていますが、猫は肝臓でエッセンシャルオイルの成分を分解する酵素を持っていません。
ですから、猫には一切のエッセンシャルオイルは使用できません。
人間が使う場合も、蒸発した芳香に猫が接触しないように細心の注意が必要です。
猫の他には鳥類にもエッセンシャルオイルは危険です。体が小さい分、特にご注意を。
亀やイグアナなど爬虫類それから魚にも使用禁止。同じ部屋でディフューザー使うのもダメ。
ハムスター、ウサギ、リスなどには十分なデータがないそうなので、使用しないこととされています。
「エッセンシャルオイルって、奥の深い世界なんだー。」
その通り。エッセンシャルオイルをペットに使用する場合には
必ず専門家の指導を受けて、その指示通りに行うことが大切です。
そして、常に念頭に置いておくことはLess is best(より少量がつねに最善)
すこしでも迷ったり、おかしいかも?と思ったら使わない。
散々おどかしてしまいましたが、エッセンシャルオイルって実際に効果のあるものだけに
使い方を誤ると、その分危険度も高くなるものです。
「自然のものだから安心」と、適当な使い方をすると痛い目にあいます。
そもそも自然のものだから安心ということ自体が間違いです。
フグの毒もトリカブトもウルシも、玉ねぎもチョコレートも自然のものですもんね。
それを意識しておかないと「100%天然だから体に優しい」なんて怪しげなキャッチフレーズに
騙されてしまうことにもつながります。そういう商品あふれていますよね。
「まとめると、ペット禁止じゃないものを専門家が指定する通りに使っていれば大丈夫ってことね。」
ニコめ、一行でまとめたな(笑)
エッセンシャルオイルの世界は奥が深すぎて私には難しいので、うちではニコニヤには使っていません。
(ニコだけの頃、今よりももっと考えが足りなかった頃は、ニコの足湯に数滴たらしたりしていましたが。
あ、ちゃんと勉強して活用されている方はもちろん大丈夫なんですよ。私には難しいというだけ。)
手作りの虫除けスプレーなどを作りたい場合、精油の代わりにハーブチンキを使うという手もあります。
ハーブチンキは元々が内服用に作られているので、希釈したものを舐めた場合も危険度は低いです。
また、ニーム茶などを煮出してスプレーに使うこともできます。
ラベンダーやカモミールなどの香りを楽しみたい場合、芳香蒸留水(フローラルウォーター)も良いですね。
芳香蒸留水は精油を抽出するときにできる副産物で、精油の芳香成分がわずかに溶け込んでいる水です。
これならば猫にも使えると言われていますが、使用の前には必ず専門家か獣医師に相談を。
(と言っても、獣医さんも芳香蒸留水と言われても困る方も多いかもしれませんが。)
虫除けスプレーなどなら、サクッと市販の天然成分のものを使うというのもアリかと。
フローラルウォーターは人間の化粧水代わりにも使えます。
《追記1》
注意事項などは National Association for Holistic Aromatherapyのサイトで確認して書いています。
アロマセラピーの医療利用推進のためのアメリカの団体です。
全文を確認したい方はこちらで。Animal Aromatherapy and Essential Oil Safety
《追記2》
日本の情報に微妙に疎くてすみません。
暑い夏を快適に乗り切る便利グッズとして人気のある「ハッカ油」これもエッセンシャルオイルです。
猫や小鳥、亀などのいるご家庭ではお部屋では使えないのでご注意ください。
犬でも、部屋中にミントの香りが溢れるようでは、過剰になる場合もあるのでご注意ください。
子犬、老犬、超小型犬、病中病後の犬がいる場合は特に。
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アロママッサージなどは大丈夫?と心配していらしたのを拝見しました。
リンク先に行ってみると、確かに間違いではないんだけど、ちょっと情報をかいつまみ過ぎかなと思ったので
自分の知識の整理も兼ねて、エッセンシャルオイル(精油)の注意点を書いておきます。
「あら、何か危ない話?」
いや〜、普通に正しく使う分には危なくはないんだけどね。
エッセンシャルオイルと言えば、まず頭に浮かぶのはアロマセラピーですね。
ディフューザーでオイルを入れた水を温めて、蒸発する芳香で心身の治療をするのが一般的。
他には水で薄めて部屋にスプレーしたり、拭き掃除に使ったり、お風呂に入れたり。
ペットにも「自然の成分だから安心」ということで、定番の人気になっています。
(後から詳しく書きますが、↑これ、大きな落とし穴なのでご注意を。)
さて、最初に書いたサイトでは「エッセンシャルオイルはどれも避けるべき」と書かれていて
特に成分別で挙げられているのがティーツリーオイル、ミント、ペニーロイヤル、ユーカリです。
我が家の常備精油はティーツリーオイルとラベンダー。ただし人間専用。
ミントやユーカリなどは市販の犬用アロマ製品にも多く使われているので「なんで?」と思われる方もいるかと思います。
結論から言うと、どんなエッセンシャルオイルでも舐めたり、原液を皮膚につけると危険です。
ですから、前述のサイトで書かれていることも間違いではありません。
エッセンシャルオイルは植物の様々な部位から抽出された高濃度の成分です。
必ずオイルや水、アルコールなどで希釈して使用することと、内服しないことが大前提です。
ペットに使ってはいけないエッセンシャルオイルは約30種類ほどありますが
ティーツリーオイルはそのひとつ。とても一般的な精油なので意外な感じですよね。
(上に成分別で挙げられていると書いたうちのひとつ、ペニーロイヤルも同じく。
ただし、こちらはあまり聞いたことのない名前ですよね。
他のペット禁止精油もほとんどが、あまり馴染みのないものです。
クローブ、ガーリックなども含まれますが、精油として使う人は多くないですね。)
ティーツリーオイルは、他の精油と比べて最もペットの健康被害が多いと報告されています。
以下は私の推測なので、ご了承を。
ティーツリーオイルは人間が使う場合は、例外的に肌に原液を直接つけてもOKとされています。
(ただし、ニキビの先っちょのみに限定的に一滴だけつけるなど、思いっきりピンスポットで。)
もしかしたら、この使い方を犬や猫にも同じようにしてしまった結果の健康被害ではないのかな、と。
他に挙げられているミント、ユーカリも虫除けに使われる定番ハーブ。
もしかして、市販のフロントラインみたいな感じで首の辺りに原液を数滴垂らしたりしたとか!?
「え!?そんな無茶なことする人がいるの?」
いや、あくまでも私の推測ですけどね。でもそういうことする人がいたとしても驚かない。
エッセンシャルオイルを犬に使う場合、正しい割合で希釈してマッサージやスプレーにする場合は
死亡事故など重大な件は報告されていません。
ただ、エッセンシャルオイルの成分を分解する際には薬などと同じように肝臓が機能するので
肝機能の未発達な子犬、反対に機能の衰えた老犬、肝臓に疾患がある場合は避けた方が良いようです。
また、マッサージの際には希釈用オイルを使いますが、体についたオイルを舐めてしまう場合もあります。
水で薄めて虫除けスプレーなどにする場合も、犬によっては舐めてしまうこともあり得ます。
体についた希釈された精油の一部を舐めてしまっても、ほとんどの場合は大丈夫なのですが
稀にアレルギー反応が出る場合もあります。その場合は早急に病院へ。
原液を舐めてしまった場合は少量でも深刻です。
嘔吐・下痢・無気力・よだれが止まらない・てんかん様発作・震えなどの症状があり
早急に処置をしないと命に関わりますので、一刻も早く病院に行かなくてはいけません。
これらのことを念頭に置いて、原液は絶対に動物が触れないようにしておくことが鉄則ですね。
よく知られていますが、猫は肝臓でエッセンシャルオイルの成分を分解する酵素を持っていません。
ですから、猫には一切のエッセンシャルオイルは使用できません。
人間が使う場合も、蒸発した芳香に猫が接触しないように細心の注意が必要です。
猫の他には鳥類にもエッセンシャルオイルは危険です。体が小さい分、特にご注意を。
亀やイグアナなど爬虫類それから魚にも使用禁止。同じ部屋でディフューザー使うのもダメ。
ハムスター、ウサギ、リスなどには十分なデータがないそうなので、使用しないこととされています。
「エッセンシャルオイルって、奥の深い世界なんだー。」
その通り。エッセンシャルオイルをペットに使用する場合には
必ず専門家の指導を受けて、その指示通りに行うことが大切です。
そして、常に念頭に置いておくことはLess is best(より少量がつねに最善)
すこしでも迷ったり、おかしいかも?と思ったら使わない。
散々おどかしてしまいましたが、エッセンシャルオイルって実際に効果のあるものだけに
使い方を誤ると、その分危険度も高くなるものです。
「自然のものだから安心」と、適当な使い方をすると痛い目にあいます。
そもそも自然のものだから安心ということ自体が間違いです。
フグの毒もトリカブトもウルシも、玉ねぎもチョコレートも自然のものですもんね。
それを意識しておかないと「100%天然だから体に優しい」なんて怪しげなキャッチフレーズに
騙されてしまうことにもつながります。そういう商品あふれていますよね。
「まとめると、ペット禁止じゃないものを専門家が指定する通りに使っていれば大丈夫ってことね。」
ニコめ、一行でまとめたな(笑)
エッセンシャルオイルの世界は奥が深すぎて私には難しいので、うちではニコニヤには使っていません。
(ニコだけの頃、今よりももっと考えが足りなかった頃は、ニコの足湯に数滴たらしたりしていましたが。
あ、ちゃんと勉強して活用されている方はもちろん大丈夫なんですよ。私には難しいというだけ。)
手作りの虫除けスプレーなどを作りたい場合、精油の代わりにハーブチンキを使うという手もあります。
ハーブチンキは元々が内服用に作られているので、希釈したものを舐めた場合も危険度は低いです。
また、ニーム茶などを煮出してスプレーに使うこともできます。
ラベンダーやカモミールなどの香りを楽しみたい場合、芳香蒸留水(フローラルウォーター)も良いですね。
芳香蒸留水は精油を抽出するときにできる副産物で、精油の芳香成分がわずかに溶け込んでいる水です。
これならば猫にも使えると言われていますが、使用の前には必ず専門家か獣医師に相談を。
(と言っても、獣医さんも芳香蒸留水と言われても困る方も多いかもしれませんが。)
A.P.D.C. ニーム&シトロネラスプレー 125ml | |
たかくら新産業 |
虫除けスプレーなどなら、サクッと市販の天然成分のものを使うというのもアリかと。
生活の木 フローラルウォーター ラベンダー 200ml | |
生活の木 |
生活の木 フローラルウォーター ローマンカモマイル 100ml | |
生活の木 |
フローラルウォーターは人間の化粧水代わりにも使えます。
《追記1》
注意事項などは National Association for Holistic Aromatherapyのサイトで確認して書いています。
アロマセラピーの医療利用推進のためのアメリカの団体です。
全文を確認したい方はこちらで。Animal Aromatherapy and Essential Oil Safety
《追記2》
日本の情報に微妙に疎くてすみません。
暑い夏を快適に乗り切る便利グッズとして人気のある「ハッカ油」これもエッセンシャルオイルです。
猫や小鳥、亀などのいるご家庭ではお部屋では使えないのでご注意ください。
犬でも、部屋中にミントの香りが溢れるようでは、過剰になる場合もあるのでご注意ください。
子犬、老犬、超小型犬、病中病後の犬がいる場合は特に。
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