お待たせいたしました。
ドッグフード原材料シリーズ、今回はドライフードではありません。
ここで取り上げるのは初めての手作りタイプのフレッシュフードです。
PETOKOTO FOODS(ペトコトフーズ)
こちらは公式サイトです。
質問に答えて、その結果から最適なカロリーとメニューを診断。
150gずつの個別パッケージで一定数が定期的に冷凍便で届けられます。
ビーフ、チキン、ポーク、フィッシュの4種類があり、
原材料および製造環境は人間の食べ物と同じ基準で作られています。
つまり本物のヒューマングレードと言えます。
栄養バランスはAAFCOの基準を満たしているとのことです。
ここでは4種類のうちのチキンを取り上げてみます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/80/ecbeb2df7690ec81a2a241c19f32504a.jpg)
「チキン、チキン、チキン、チキン」
鶏肉、さつまいも、にんじん、卵、小松菜、すりごま、
亜麻仁オイル、フィッシュオイル、
ミネラル類(カルシウム、リン、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレン、コリン)
ビタミン類(B1、B2、B12、C、D、E、葉酸、パントテン酸)
原材料はシンプルですね。
リストの一番最初が鶏肉=動物性タンパク質というのは基本です。
いつものドライフードなら、ここでお決まりの
「生の肉には水分が多いので」という説明が入りますが
この製品は缶詰フードなどと同じく水分量が約70%なので
最も多い原材料は鶏肉と考えてOKです。
さつまいもも国産の材料なので、皆さんご存知のあのお芋です。
炭水化物源ですが食物繊維が多いので
血糖値の上昇が緩やかな低GI値の食品です。
皮の赤い色は抗酸化物質のアントシアニンを含みます。
ビタミンCやビタミンEの摂取も期待できます。
にんじんはβカロチンを多く含みます。
βカロチンは体内でビタミンAに変換されます。
レバーなど動物性のビタミンAは過剰摂取に注意が必要ですが
βカロチンは必要な分だけがビタミンAに変換されます。
変換されなかった分は抗酸化物質として働きます。
卵も消化しやすい良質のタンパク質源です。
卵黄には脂質が多くオメガ6脂肪酸を効率よく摂取できます。
オメガ6脂肪酸は食物から摂る必要のある必須脂肪酸のひとつです。
小松菜もにんじんと並ぶ緑黄色野菜の代表ですね。
βカロチン、ビタミンC、ビタミンEを多く含みます。
ほうれん草よりもシュウ酸の含有量が少ないので
犬の手作りごはんにも使いやすい素材です。
この製品では茹でて使用しているとのことなので
シュウ酸についてはさらに安心です。
すりごま、胡麻は脂質と食物繊維が豊富です。
胡麻の脂質はオメガ6脂肪酸の一種リノール酸と
オメガ9脂肪酸のオレイン酸です。
抗酸化物質であるビタミンEとリグナンを多く含みます。
亜麻仁オイル、植物性オメガ3脂肪酸の代表ですね。
しかし残念ながら犬は植物性のオメガ3脂肪酸を
体内でほとんど活用できません。
亜麻仁にはオメガ6脂肪酸も含まれますので
栄養成分として無駄というわけではないのですが
ペットフードに亜麻仁を使うのは効率が悪いなあと毎度思います。
フィッシュオイルは動物性のオメガ3脂肪酸の代表選手。
DHAやEPAがフィッシュオイルのオメガ3脂肪酸です。
こちらは犬の体内でダイレクトに活用されます。
不足すると皮膚や被毛がパサパサになってしまいます。
熱に弱く酸化しやすいので製造工程の最後に加えられるそうです。
ミネラル類とビタミン類は先に書いたように
AAFCO基準を満たしているとのことなので安心ですね。
この製品の成分内容の保証分析値は
タンパク質13%以上、脂質5.2%以上、灰分3%以下とあり
ドライフードの分析値と比べて「少なくない?」と感じますね。
これは製品の水分量の違いです。
公式サイトでは水分を取り除いた場合の分析値も記載されています。
水分のない乾物状態に換算するとタンパク質44%、脂質18%。
タンパク含有量高めのフードであるのがわかります。
ウェットフードでタンパク質などの量を乾物換算で見たい時は
(製品のタンパク質量) ÷ (100−水分)× 100で求めます。
この製品ならタンパク質量13%で水分70%なので13÷30=0.433
これに100をかけて43%となります。
(公式サイトでは切り上げて44%となっています)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/fb/4deb357b5bb08b561e902fafb1685603.jpg)
「それで全体的にはどんな感じ?」
全体的にはとても良いと思います。
原材料は明快だし自然な形で水分補給ができるのも体に優しい。
栄養基準を満たしているというのも安心できる点です。
ただこのタイプはどうしてもお値段が高いですよね。
ペトコトフードのコストを計算しているサイトがありましたので
こちらにリンクを貼っておきます。
体重3kgの犬に100%このフードだけを与えた場合
1ヶ月のコストは11,340円ということなので
以前に紹介した手作りタイプに比べるとかなりお手頃です。
なんでよそ様のサイトを貼ったかと言うと
公式サイトに価格のことが書いていないんですよ。
多分、診断テストを受けると価格が出てくると思うのですが
値段はフードを決める大切な要素のひとつなので
ここは原材料同様に明解にしてほしいところです。
公式サイト自体はとても分かりやすくしっかりとしたものです。
ただいくつか気になったのは、肉や卵の説明として
「ホルモン剤を使っていない」と言う記載があったこと。
日本では牛も豚も鶏も成長ホルモンの投与は禁止されているので
ホルモン剤を使っていないって全然特別なことではないんですよ。
確かにウソではないけれど、この書き方だと
他のフードの肉類はホルモン剤使ってるような印象ですよね。
アメリカでさえ豚や鶏に成長ホルモンは禁止されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/9c/27ad541fce4049b09a3d0d7407ae78c9.jpg)
「あー、おかーさん怒ってる〜」
別に怒ってはいないけど、こういう書き方はあまり好きじゃないね。
でも手作りごはんを試してみたいけれど自信がないという方や
手作りごはんの補助としてはとても良いと思います。
ドライフードと混ぜたりトッピングとしても使えますしね。
私が日本で犬と暮らしていたら、きっと1度は買ってみると思います。
原材料シリーズ過去記事一覧はこちらです
あ!ところで今日のニコニヤ画像は2015年のものです。