「ドッグフードの原材料を見てみよう」のシリーズを始めたのは2019年で、もう丸4年になりました。
いろんなフードの原材料を見比べることで、何が必要で何が不必要かがなんとなくわかるようになるし
今のフードに何かをチョイ足しする時にヒントにもなればいいなと考えたのが、シリーズを始めたきっかけのひとつです。
けれどこの1年ほどの間にペットフードを取り巻く事情が変わって来ており、フードの輸入中止や大幅値上げなど厳しい状況になっています。
1番の理由はロシアが始めた戦争のためにエネルギーや穀類の生産流通が滞ってしまったことです。
ここは犬ブログなので世界情勢のことはさておき、このような状況下でフードの変更をせざるを得ない方も多いかと思います。
フードを変えるのに抵抗があるとしても、並行輸入品を購入することはやめてくださいね。
並行輸入のフードを買うよりも、安いランクの正規輸入品を買う方が良いと思います。
過去のドッグフード原材料シリーズ50音順記事もご参照ください
ドッグフード原材料シリーズ過去記事50音順 - SMILES@LA
ドッグフード原材料シリーズ、過去記事を50音順にまとめました。新しく書いた分はここに順次追加していきます。ア行AATU(アートゥー)アイムスラム&ライスアーガイルディ...
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過去記事の中で、お手頃価格で良さそうなのをピックアップしてみました。
アレルギー対策シリーズも充実している↓
台湾産のフード↓
ナチュラルバランスよりもさらにお手頃価格なのはこちら↓
国産フードでお手頃価格と言えばこれですね。
理想的とは言えませんが、合成着色料や合成酸化防止剤が使われていない点は安心です。
ただし同じビタワンでも最近のラインナップの製品は合成着色料が使用されているので避けてください。
価格の低い製品では、原材料に生の肉が使われておらずミールだけの場合が多くなります。
ミールまたは植物性タンパク質がメインのフードには「トッピングで一手間」と今まで書いてきました。
では何をどのくらいトッピングすれば良いのか、注意する点などをちょこっとご紹介。
犬のサイズに合わせた標準的な給餌量のフードにトッピングをすると、その分カロリーが上乗せされるので少しフードを減らす必要があります。
フードを減らす量は従来の給餌量の1割を目安にします。
総合栄養食と表示されているフードであれば、必要な栄養素やビタミンミネラル類は全て含まれています。
フードの給餌量を減らしすぎるとこのバランスが崩れてしまいます。
目安は犬が摂取するカロリーのうちトッピングが25%を超えると赤信号です。
ミールや植物性タンパク質では必要なアミノ酸が十分でない可能性があるというのがトッピングをする理由なので
トッピングする食材は動物性タンパク質をメインにします。
(上で必要な栄養素は含まれていると書いたけれど、タンパク質としては十分量でも、それを構成するアミノ酸は一部不足している場合があります。
AAFCOの栄養基準ではアミノ酸の構成までは触れられていないので。)
ナチュラルバランスのフードを例に取ってみましょう。
体重5kgの犬なら、給餌量の目安は80g(290キロカロリー)
1割なら8g減らすところですが、わかりやすく10g減らして70gにします。
10g減らしたことで36キロカロリー減っているので、これを補う食材をプラスします。
以下は1日分のトッピングの目安。まとめて調理して日数分に分けておくと楽です。
使う際は軽く温めてください。
それぞれ「豚肉なら」「卵なら」という意味で、これらを全部トッピングするわけではありません。
・豚肉(脂身あり) 15g
・鶏胸肉(皮付き) 15g
・牛肉(脂身あり) 15g
・マイワシ 25g
・サバ水煮 15g
・ヨーグルト 大さじ4
・卵 半分
10kgの犬なら、肉類25g、マイワシ40g 、サバ水煮20g 、卵3分の2が目安。
野菜を加える場合は糖質の低いものを茹でてから細かく切るかピューレにします。
例に挙げた5kgの犬なら小さじ1〜2杯くらい。茹で汁も大事です。
(ブロッコリー、ごぼう、アスパラガス、オクラなど季節に合わせて)
レバー類はビタミンやミネラルが豊富で、すでにフードに添加されている分とで過剰になりやすいので避けます。
お手頃価格フードは炭水化物の割合が高いので、トッピングに炭水化物は使いません。
イワシなどは茹でてぶつ切りにして茹で汁ごとフードに乗せることでオメガ3脂肪酸も摂取できます。
フードのランクを落とすことって精神的にしんどい面もあるかと思います。
でも身近な食材で一手間かけることで栄養面はもちろん、飼い主さんの心のケアにもなります。
「犬にごはんあげると心のケアになるのかー」
そうだよ。だいじな子のために何かをするのは幸せなことだからね。