書く書く詐欺で放置してすみません🙇🏻♀️
「そういうことじゃ信用を失くすわよ」
ニヤ様のおっしゃる通りでございます。
さて、今回はドイツのフード、ボッシュです。
最近の日本のフード市場はドイツが流行ってるの?このシリーズでも多いですよね。
色々種類があるけれど、基本っぽいチキン&キビを取り上げます。
フレッシュチキン(25%)・キビ(17.5%)・大麦・コーン・鶏肉粉・米
加水分解タンパク質・ビートパルプ(糖分除去)・魚粉・動物性脂肪・エンドウ豆
酵母(ドライ、マンナンオリゴ糖0.1%・sグルカン0.06%)・魚油・岩塩・
塩化カリウム・グリーンリップドマッセルエキス(0.1%)・チコリ(ドライ)
一番最初にフレッシュチキンが来ているのは高ポイントの基本ですね。
フレッシュというのは新鮮さのアピールではなくて乾燥肉やミールではない生の肉を
使用しているという意味です。
ただし生肉は水分が多いので、調理前の重量ベースで25%使用されていても
加熱調理後の正味量は25%よりも少なくなっていることは押さえておきましょう。
それと日本語での表記はチキンになっているのですが、ドイツ語でも英語でも、
Geflügel(独)Poultry(英)=家禽と書かれています。つまり鶏肉とは限らない。
もしかしたらターキーやダックが含まれているかもしれないということです。
アレルギーの問題があるので、使っている肉の種類は個別に書くのが良い表記の大原則です。
この点は、この価格帯の製品としてはちょっといただけないところです。
キビは雑穀の一種。ミネラルやビタミンを多く含み、タンパク質も含んでいます。
食物繊維も多いため、血糖値の急上昇を防ぐ低GI食品でもあります。
穀類は原材料の段階では乾燥した状態ですので、生肉と反対に調理後は割合が高くなります。
この製品はキビの後にも大麦(これもビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富)、
コーン(炭水化物、タンパク質、食物繊維を含む)と穀類が続いており、製品中の穀類の割合は高めです。
ドイツ製のフードはこのような穀類多めのレシピがかなり多いですね。
納得した上で与えるなら良いのですが、炭水化物は少なめにしたい場合などは
穀類多めということは知っておいた方が良いと思います。
鶏肉粉は単純に考えるとチキンミールだと思うのですが、ドイツ語表記を見ると
家禽肉プロテイン(乾燥)、英語表記では家禽肉ミールと書かれています。
EUの規定ではミールと言うと、骨や内臓(日本で言うところの副産物)が含まれます。
しかしドイツ語や英語の表記では肉だけを乾燥させたものみたいに見えます。
ちょっとこの鶏肉粉の実体が分からないのですが、乾燥して水分が少ないのは間違いないです。
なので製品に含まれるタンパク質は、実際には生の肉よりもミールがメインだと思います。
ミールについての説明はこちらをごらんください。
次に米、割れたり砕けたりしたクズ米ではない、ちゃんと普通の白米のようです。
ただ、また穀物?という気はしますね。
加水分解タンパク質とは、鶏肉副産物や大豆カスなどに酸または酵素を加えて
タンパク質をアミノ酸またはペプチドの単位にまで小さく分解したものです。
単純に風味付けに使われる場合もありますが、タンパク質を補う目的で添加されることもあります。
たいへん消化しやすくなっているので、胃腸のための療法食などでは
メインのタンパク質として使われることもあります。
ビートパルプはビート(砂糖大根)から砂糖のための果汁を搾った残りの繊維です。
糖分除去と書いてあるのはそのためです。不溶性と水溶性の両方の食物繊維源です。
魚粉はフィッシュミールです。丸ごとの魚から油を搾った後に加熱して細かく挽き乾燥させたものです。
チキンミール同様に水分が飛んでいるので、タンパク質が凝縮して含まれます。
動物性脂肪、これも好ましくない表記です。何の動物の脂なのかわかりません。
こういう場合はたいてい牛や豚などの混合なのですが、ちょっと不安になりますね。
動物性脂肪は風味を良くして嗜好性を高めるためと、オメガ6脂肪酸源にもなります。
エンドウ豆は炭水化物、タンパク質、食物繊維をバランスよく含む食材ですが
これだけ穀類が入っていてさらに豆?という感じはします。
この製品は、キビ、コーン、エンドウ豆と植物性タンパク質も多く含まれています。
植物性タンパク質は必須アミノ酸のうち不足するものがあるのですが
生の鶏肉が使用されているので、アミノ酸については心配が無いと思います。
酵母類は、腸内環境を整えるプロバイオティクス、腸内細菌のエサとなる
プレバイオティクスの両方の役目を果たします。
腸内環境が良くなることで免疫システムのサポートにもなります。
魚油、その名の通り魚の油。フィッシュオイルと呼ばれることが多いですね。
必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸のDHAとEPAの供給源として理想的です。
岩塩 英語表記では単に塩化ナトリウムと書かれているのですが、天然塩を使っているのかな?
犬は人間よりもずっと少量で大丈夫ですが塩を必要とします。
天然塩は微量ミネラルも摂取できるのが良いですね。
塩化カリウムはナトリウムとセットで細胞の浸透圧を維持し、心臓や筋肉の機能を
調節しています。つまり生きるのに必須のミネラルです。
グリーンリップドマッセルは日本語では緑イ貝、そのエキスです。
グルコサミン、コンドロイチンを豊富に含むので関節炎の予防によく使用されます。
チコリ サラダなどに使われる野菜ですが葉や根を乾燥させてハーブとして使用されます。
イヌリンという水溶性食物繊維を豊富に含むので、利尿作用やお通じに効果があります。
体質によってガスが出やすくなるので、食べるとオナラが増える場合があります。
それから日本語表記ではビタミンミネラル類の添加が書かれていませんが、
英語表記ではしっかりとビタミンA、D、Eと銅、亜鉛などのミネラル類が表記されています。
「またいっぱい文句言ってたけど、どうなの?」
表記の仕方がちょっと不満はあるけれど、悪くないと思います。
野菜やハーブ類が少ないのでトッピングなどがし易い点は使い勝手が良さそう。
穀類が多いので、ハスキーやマラミュートなど炭水化物が苦手な犬種には向かないかもしれません。
日本の総発売元である会社のサイトも地味ながらちゃんとした作りで好感が持てます。
腎臓や消化器などの療法食フードも出しているので、該当する方には選択肢の一つとしても良さそうです。
「あたしにもフードちょうだい」
はい、これはボッシュじゃないけどねー」