今回は乾燥粉末タイプで100%ヒューマングレードのオネストキッチンを取り上げます。
アメリカのドライフードで完全にヒューマングレードを名乗れるのは、今のところこのフードだけだと思います。
冷蔵のホームメイドタイプのフードではヒューマングレードが増えていますが、それはまた今度。
ちなみにアメリカのヒューマングレードの定義はこちらをご参照ください。
では本題のオネストキッチンに。
「ニコ、このフード食べたことあるよー」
そうね、2017〜18年頃、忙しい時用にこのフードを買い置きしていました。
ニコの腎臓の数値が悪くなってからは、しばらく同ブランドのベースミックスを使っていました。
低温乾燥チキン、オーガニック大麦、低温乾燥じゃがいも、オーガニックフラックスシード
オーガニックオーツ、低温乾燥豆類、低温乾燥にんじん、乾燥パセリ、乾燥バナナ、低温乾燥セロリ
低温乾燥オーガニックケルプ、ミネラル[リン酸三カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化コリン、
亜鉛アミノ酸キレート、鉄アミノ酸キレート、ヨウ化カリウム、銅アミノ酸キレート、亜セレン酸ナトリウム]
タウリン、ビタミン[ビタミンE補助食品、ビタミンB12 補助食品、チアミン硝酸塩(ビタミンB1)、パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)、リボフラビン(ビタミンB2)、ビタミンD3 補助食品 ]
EPA、DHA
原材料トップの低温乾燥チキンというのは低温でじっくり水分を飛ばして乾燥させた鶏肉です。
低温で加熱されているためアミノ酸の損傷はほとんどないと思われます。
また一般的なドライフードと違ってメイラード反応物質も生成されません。
(メイラード反応物質については
こちらをご覧ください)
フリーズドライとはまた違う製法ですが、ぬるま湯をかけて3分ほど置くと戻ります。
オネストキッチンのフードの肉類は全てホルモンと抗生物質不使用がうたわれています。
オーガニック大麦、有機無農薬栽培の大麦です。
大麦は小麦よりもずっとグルテンが少なく、水溶性と不溶性両方の食物繊維が豊富です。
小麦にアレルギーがある場合には大麦にも反応する場合が多いのでご注意ください。
低温乾燥じゃがいもは炭水化物源として使用されていますが、
犬はじゃがいものデンプンを100%消化吸収できず、消化しきれなかったデンプンは
食物繊維のような働きを見せます。
オーガニックフラックスシード 有機無農薬栽培の亜麻仁です。
この製品では挽いて粉状になったものが使われています。
植物性のオメガ3脂肪酸の代表でアルファリノレン酸を多く含みますが
これを体内で活用するにはEPA〜DHAに変換しなくてはならず、犬ではほとんど活用されません。
そのためオメガ3脂肪酸の摂取源としては適当ではありません。
リグナンなどの抗酸化物質、水溶性と不溶性の食物繊維を豊富に含みます。
オーガニックオーツ 無農薬有機栽培のオーツ麦です。
ビタミンB群、ビタミンEを含みます。グルテンを含まず水溶性と不溶性の食物繊維を多く含みます。
低温乾燥豆類 なぜか「豆類」と書かれていますが英語の表記ではエンドウ豆です。
おなじみのグリーンピースですね。炭水化物の他に植物性たんぱく質も含みます。
ビタミンB1やβカロチンも含まれ、食物繊維も豊富です。
野菜類はにんじんとセロリは低温乾燥ですが、パセリとバナナは一般的な乾燥方法のようです。
野菜類はβカロチン、ビタミンB群、食物繊維などの摂取源となりますが
パセリとバナナに多く含まれるビタミンCは、乾燥の過程で多くが失われていると思われます。
低温乾燥オーガニックケルプ 乾燥させた昆布を粉末にしたものです。
オーガニックとありますが、海産物のオーガニックはあまり意味がないと言われています。
昆布はヨードの摂取源として使用されます。また少量のナトリウムの摂取源としても有効です。
ミネラル類は吸収しやすい加工がされたものが使われています。
タウリンはアミノ酸の一種ですが、本来は肉類などをしっかり摂っていれば体内で合成されます。
この製品は食物繊維が豊富なので、タウリンの吸収の邪魔になる可能性があり
こうして添加されていることは一種の保険にはなりますね。
ビタミン類の名前に「補助食品」という言葉がついていますが、これはサプリメントのことです。
翻訳の時に直訳してしまったようですね。
EPAとDHAはどちらもオメガ3脂肪酸で、犬が体内ですぐに利用できる脂肪酸です。
魚の油に多く含まれることがよく知られています。
この製品はぬるま湯を加えて3分ほど置いてから与えます。
これが元々の状態
ぬるま湯で戻すとこんな感じ
こちらは動物性タンパク質を含まないベースミックス。
好みの肉や魚だけを加えたら、栄養バランスのとれた手作り食になります。
低温乾燥さつまいも、低温乾燥豆類、低温乾燥キャベツ、乾燥オーガニックココナッツ
乾燥りんご、乾燥バナナ、低温乾燥ほうれん草、低温乾燥かぼちゃ、低温乾燥セロリ
低温乾燥オーガニックはちみつ、低温乾燥オーガニックケルプ
ミネラル[リン酸三カルシウム、塩化カリウム、塩化コリン、亜鉛アミノ酸キレート、
鉄アミノ酸キレート、ヨウ化カリウム、銅アミノ酸キレート、亜セレン酸ナトリウム]
タウリン、ビタミン[ビタミンE補助食品、ビタミンB12 補助食品、チアミン硝酸塩(ビタミンB1)
パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)、リボフラビン(ビタミンB2)、ビタミンD3補助食品 ]
このようにタンパク質以外の必要な栄養素が全て含まれています。
穀物フリーのため、炭水化物源にはスイートポテト(サツマイモと書かれていますが
北米産のスイートポテトはオレンジ色でカロチン豊富な別の種類です)とエンドウ豆。
野菜や果物もチキンレシピよりも種類が多く、手作り食のベースとして安心です。
全てのフードの原材料には遺伝子組み換え食品は使われていません。
全ての原材料と流通やパッケージなどの工程も人間用の食品の基準が適用されています。
全ての原材料が乾燥加工されているため、防腐剤や酸化防止剤は不使用です。
という訳で、安心して与えられるフードだと思います。
...が、一つお伝えしておきたい点があります。
原材料の説明でも何度も「食物繊維が豊富」という言葉が出ている通り
このフードを食べると、ものすごーーーーくお通じが良くなります。良くなり過ぎ😅
「またそういうことをバラすー!」
ニコニヤはお腹が緩くなったりはしませんでしたが、とにかく量も回数も増えます。
お留守番の時間が長い日や、お出かけの予定がある日の前日は避けた方が良いかも。
アメリカの会社の製品ですが、日本での販売は代理店ではなくて支社という形のようですね。
公式ウェブサイトも英語のオリジナルと同じレイアウトで、とても洗練されて情報もしっかりしています。
品質も安心、会社の管理も信頼できそうと良いことづくめですが
一つ欠点は、値段が高い! 日本の価格を見て、思わず二度見してしまいました。
輸入フードは輸送や保管にコストがかかるので本国よりも高くなるのは普通ですが
この製品の値段の上がり方はちょっと凄いです。私が購入する値段の3〜4倍になってる😲
手作り食を作っている方が、チキンレシピなどをトッピング的に使うと栄養バランスも良くなり
お値段的にも少し優しくなるかと思います。
良い製品ですよ!