《はじめに》
ブログ開設12周年の感謝の気持ち企画実施中
ご参加をお待ちしています!
*****************************************
先日、特定の原材料がメインで使われているフードを食べている犬に拡張型心筋症が発生しているという
米国食品医薬品局の警告のことを書いた時に
「心臓と言えばタウリンとカルニチンだけど、また改めて」と言っていた件です。
「やっと書きます〜」
心臓に疾患のある犬や、拡張型心筋症など心臓の病気が多発するとされる犬種では
タウリンまたはカルニチン、または両方のサプリメントが与えられることがよくありますね。
先日書いたフードと拡張型心筋症の症例として出されたラブラドールとゴールデンレトリーバーにも
タウリン欠乏症が見られたとのことでした。
「でもタウリンやカルニチンって何?」
私の頭の整理も兼ねて書いてみました。
タウリンについて
タウリンと言えば栄養ドリンクに1000mg配合されているイメージが強いですがアミノ酸の一種です。
身体中の臓器で重要な役割を果たすタウリンですが、心臓では心筋の収縮力を高める働きがあります。
三大栄養素の1つであるタンパク質を構成するのがアミノ酸です。
タンパク質の種類によって含まれるアミノ酸には違いがあります。
アミノ酸には、体内で合成できないため必ず食べ物から摂取しなくてはいけない「必須アミノ酸」と
摂取した必須アミノ酸から体内で合成することができるアミノ酸があります。
犬の場合、タウリンは肉などに含まれるアミノ酸から体内合成できるので必須アミノ酸ではありません。
「あ!じゃあお肉をしっかり食べればOKね!」
そういうこと。
(ちなみに猫は肉や魚をしっかり食べても、そこに含まれるアミノ酸からタウリンを作り出すことはできないの。
だから猫にとってはタウリンは必須アミノ酸です。)
肉や魚を、またはそれらを原材料に使ったフードを食べている健康な犬は基本的にはタウリンをサプリメントで摂る必要はありません。
けれどもタウリンを合成する能力は加齢とともに低下したり、犬種によってはタウリン欠乏症になりやすかったり
タウリンの合成を阻害する別の病気があったりする場合は、サプリメントなどで補充する必要があります。
心臓病のサポートにタウリンのサプリメントがよく挙げられているのは
犬の代表的な心臓病である僧帽弁閉鎖不全や拡張型心筋症に罹った犬は血中のタウリン濃度が低くなるからです。
これらの病気が発症した場合にはタウリンが添加されたフードやサプリメントが必要です、
・タウリン欠乏症がよく見られる犬種 ニューファンドランド、アメリカンコッカースパニエル
タウリンの不足は拡張型心筋症を引き起こすので
この犬種と暮らしている人は、予防のためタウリンが添加されたフードを選ぶかサプリメントが必要です。
・タウリンの合成を阻害するシスチン尿症ががよく見られる犬種
ニューファンドランド、スコティッシュテリア、バセンジー、バセットハウンド、チワワ
・僧帽弁閉鎖不全症がよく見られる犬種
キャパリア・キングチャールズ・スパニエル、シーズー、チワワ、トイプードル
ミニチュアダックスフンド、その他小型犬や老犬に多い
・ 拡張型心筋症がよく見られる犬種
ドーベルマン、 セントバーナード、アフガンハウンド、アイリッシュウルフハウンド
グレートデーン、バーニーズマウンテン、アメリカンコッカースパニエル、ニューファンドランド
ポルトガルウォータードッグ、ダルメシアン、ボクサー
これらの犬種では、健康な状態ならばタウリンの添加はほとんどの場合は必要ないけれど
「念のために」と思う飼い主さんは心の安らぎのためにプラスしても良いそうです。
カルニチンとは
もう1つ、心臓のためのサプリメントと言えばカルニチンが代表的ですね。
カルニチンは心筋細胞が収縮するために必要なエネルギーを作るために使われます。
カルニチンはアミノ酸ではなくて、ビタミン様物質と呼ばれるものです。
アミノ酸ではないけれど、タウリンのように肉や魚に含まれるアミノ酸から合成されます。
そのため、タウリンと同様に肉や魚を摂取している健康な犬なら補充は必要ではありません。
「やっぱりお肉や魚だ!」
ただしボクサーでは、カルニチンの欠乏が見られることが多く、それが拡張型心筋症につながることもあります。
ですからボクサーにはカルニチンのサプリメントは試してみる価値があるそうです。
カルニチンは羊肉に多く含まれることがよく知られていますね。
我が家では今年の春からニコにはタウリンを、ニヤには心臓サポート用のサプリメントを与えています。
ニコにはタウリン1日500mg。ただしちょこちょこと忘れる。でもそれで良いと思っています。
ドーベルマンの遺伝子が入っている可能性が高いから、心臓サポートのためにね。
ニヤはサプリを始めたきっかけが病院で言われた心臓の雑音のせいなので、こちらは毎日欠かさず。
ニヤのサプリメントはタウリン250mg、カルニチン250mg
ジメチルグリシン50mg(これもビタミン様物質)ビタミンE、CoQ10、
EPA、GLA、葉酸、マグネシウム、カリウム、セレンと心臓オールスターみたいなサプリです。
今回触れたアミノ酸のことは、この後書くつもりのフードのお話にも登場する予定です。
《参考サイト》
https://www.petmd.com/blogs/nutritionnuggets/jcoates/2012/june/when_taurine_carnitine_supplements_are_good_idea-24604
https://www.petmd.com/dog/conditions/cardiovascular/c_dg_taurine_deficiency
人気ブログランキング
ブログ開設12周年の感謝の気持ち企画実施中
ご参加をお待ちしています!
*****************************************
先日、特定の原材料がメインで使われているフードを食べている犬に拡張型心筋症が発生しているという
米国食品医薬品局の警告のことを書いた時に
「心臓と言えばタウリンとカルニチンだけど、また改めて」と言っていた件です。
「やっと書きます〜」
心臓に疾患のある犬や、拡張型心筋症など心臓の病気が多発するとされる犬種では
タウリンまたはカルニチン、または両方のサプリメントが与えられることがよくありますね。
先日書いたフードと拡張型心筋症の症例として出されたラブラドールとゴールデンレトリーバーにも
タウリン欠乏症が見られたとのことでした。
「でもタウリンやカルニチンって何?」
私の頭の整理も兼ねて書いてみました。
タウリンについて
タウリンと言えば栄養ドリンクに1000mg配合されているイメージが強いですがアミノ酸の一種です。
身体中の臓器で重要な役割を果たすタウリンですが、心臓では心筋の収縮力を高める働きがあります。
三大栄養素の1つであるタンパク質を構成するのがアミノ酸です。
タンパク質の種類によって含まれるアミノ酸には違いがあります。
アミノ酸には、体内で合成できないため必ず食べ物から摂取しなくてはいけない「必須アミノ酸」と
摂取した必須アミノ酸から体内で合成することができるアミノ酸があります。
犬の場合、タウリンは肉などに含まれるアミノ酸から体内合成できるので必須アミノ酸ではありません。
「あ!じゃあお肉をしっかり食べればOKね!」
そういうこと。
(ちなみに猫は肉や魚をしっかり食べても、そこに含まれるアミノ酸からタウリンを作り出すことはできないの。
だから猫にとってはタウリンは必須アミノ酸です。)
肉や魚を、またはそれらを原材料に使ったフードを食べている健康な犬は基本的にはタウリンをサプリメントで摂る必要はありません。
けれどもタウリンを合成する能力は加齢とともに低下したり、犬種によってはタウリン欠乏症になりやすかったり
タウリンの合成を阻害する別の病気があったりする場合は、サプリメントなどで補充する必要があります。
心臓病のサポートにタウリンのサプリメントがよく挙げられているのは
犬の代表的な心臓病である僧帽弁閉鎖不全や拡張型心筋症に罹った犬は血中のタウリン濃度が低くなるからです。
これらの病気が発症した場合にはタウリンが添加されたフードやサプリメントが必要です、
・タウリン欠乏症がよく見られる犬種 ニューファンドランド、アメリカンコッカースパニエル
タウリンの不足は拡張型心筋症を引き起こすので
この犬種と暮らしている人は、予防のためタウリンが添加されたフードを選ぶかサプリメントが必要です。
・タウリンの合成を阻害するシスチン尿症ががよく見られる犬種
ニューファンドランド、スコティッシュテリア、バセンジー、バセットハウンド、チワワ
・僧帽弁閉鎖不全症がよく見られる犬種
キャパリア・キングチャールズ・スパニエル、シーズー、チワワ、トイプードル
ミニチュアダックスフンド、その他小型犬や老犬に多い
・ 拡張型心筋症がよく見られる犬種
ドーベルマン、 セントバーナード、アフガンハウンド、アイリッシュウルフハウンド
グレートデーン、バーニーズマウンテン、アメリカンコッカースパニエル、ニューファンドランド
ポルトガルウォータードッグ、ダルメシアン、ボクサー
これらの犬種では、健康な状態ならばタウリンの添加はほとんどの場合は必要ないけれど
「念のために」と思う飼い主さんは心の安らぎのためにプラスしても良いそうです。
カルニチンとは
もう1つ、心臓のためのサプリメントと言えばカルニチンが代表的ですね。
カルニチンは心筋細胞が収縮するために必要なエネルギーを作るために使われます。
カルニチンはアミノ酸ではなくて、ビタミン様物質と呼ばれるものです。
アミノ酸ではないけれど、タウリンのように肉や魚に含まれるアミノ酸から合成されます。
そのため、タウリンと同様に肉や魚を摂取している健康な犬なら補充は必要ではありません。
「やっぱりお肉や魚だ!」
ただしボクサーでは、カルニチンの欠乏が見られることが多く、それが拡張型心筋症につながることもあります。
ですからボクサーにはカルニチンのサプリメントは試してみる価値があるそうです。
カルニチンは羊肉に多く含まれることがよく知られていますね。
我が家では今年の春からニコにはタウリンを、ニヤには心臓サポート用のサプリメントを与えています。
ニコにはタウリン1日500mg。ただしちょこちょこと忘れる。でもそれで良いと思っています。
ドーベルマンの遺伝子が入っている可能性が高いから、心臓サポートのためにね。
ニヤはサプリを始めたきっかけが病院で言われた心臓の雑音のせいなので、こちらは毎日欠かさず。
ニヤのサプリメントはタウリン250mg、カルニチン250mg
ジメチルグリシン50mg(これもビタミン様物質)ビタミンE、CoQ10、
EPA、GLA、葉酸、マグネシウム、カリウム、セレンと心臓オールスターみたいなサプリです。
今回触れたアミノ酸のことは、この後書くつもりのフードのお話にも登場する予定です。
《参考サイト》
https://www.petmd.com/blogs/nutritionnuggets/jcoates/2012/june/when_taurine_carnitine_supplements_are_good_idea-24604
https://www.petmd.com/dog/conditions/cardiovascular/c_dg_taurine_deficiency
人気ブログランキング