今日は、3点です。
(1) 山中に華あり
彼岸花を、ずっと「墓場の花」と見てました。どこで咲いていても、
新美南吉『ごんぎつね』の挿絵でも、そうでした。しかし、山中に
咲くこの姿を見て、息が止まる思いでした。
気高さや 人知れずともそこにある
(2)来客:
アリ思案中
(3)『御料局測量課長 神足勝記日記 ―林野地籍の礎を築く―』-』日本林業調査会(J-FIC)刊行から2ヶ月が経過しました。
みなさん、もうご覧になっていただけましたか?
この本がどんな評価を受けるか楽しみですが、そのためには知っていただかなくてははじまらないので、我がことながら大変な本だと思っています。
ところで、上の「2ヶ月」に「とうとう」をつけて「とうとう2ヶ月が経過しました」といったらどうなるでしょうか。
仮に「2ヶ月で販売停止」などの「望ましからざること」が背景にある場合は、経過を歓迎しないことを表しますし、また「2ヶ月後にご褒美」などの「約束」でもあった場合は、待ちわびていたことを表します。
これはある人から聞いた話です。
ブラックな話ですが、病気の奥さんがいる男の人が、
「妻がとうとう亡くなりました。」
と手紙で知らせたそうです。前後の脈絡がないと、喜んでいるのか悲しんでいるのか、意味がわかりませんが、それがあれば、日本語(母国語)なら問題はないかもしれません。ところが、上のご主人はこれをドイツ語にして送ったのだそうです。
ドイツ語には、endlich{エントリッヒ}とschliesslich{シュリースリッヒ}があって、上の場合の日本語のように、どちらも「とうとう」という訳が可能です。しかし、平たく言って、endlichは望む方に、schliesslichは望まない方に使います。
たとえば、「とうとう汽車が来た」を訳す場合、
待ちに待って「とうとう」ならendlichです。
一方、別離を惜しんで「とうとう」ならschliesslichです。
ところが、上記のご主人はなんとendlichを使って書いたのだそうです。
「まあ、いろいろあら~ね」、でしょうか。
追加:ぼやき
最近、テレビやラジオで話したり読んだりしているの聴いていて思うことですが、ずいぶん発音が乱れています。プロのアナウンサーでも珍妙なのがよくあります。
一休さんのトンチみたいですが、たとえば、
衝くと付く、夜間とやかん、駒とコマ、木場と牙、キスと期す、動詞と同市・・・など切りなくあります。
知り合いの言によれば、日本語は中国語の「四声」の影響を受けているようで、語調によって意味を区別します。
日本語力は読み書きともに理解の基本です。そのためには、外国語の勉強以上に日本語や漢文などの素養を身につけるべきと思いますが、どうもその点がこのごろはおろそかになっているように思います。
電車の車内放送もひどい。ムチャクチャ。
オット、この辺で・・・。
じっと・・・