神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

写真を撮るのは

2023-12-09 00:18:41 | 好奇心

 きのうは宮内公文書館に閲覧に出かけて、おまけに帰りに神田の古本屋街をうろうろしたので疲れてしまいました。そのためブログ休日とすることにしたのですが、写真ならすぐ取り出せると思いたって作業を始めたものの、あれも入れたい、これも入れたい、これは後で使いたい、となり、結局、ブログを書くより遅くなってしまいました。

 私が写真を撮るのは、写真そのものに関心があるというよりも、ふだんあちこち出かけて「オヤッ?」と思ったときに立ち止まる訓練のためです。ですから、対象は決まっていません。「オヤッ」と思えばなんでも撮ります。しかし、むやみに人を撮ることはしません。うっかりすると、ニュースになってしまいかねませんからねぇ。

 でも、いちどだけ?、若い娘さんの写真を撮ったことがあります。これはウソのようなホントの話です。

 熊谷の立正大学法学部で財政学・行政学演習(財政学)を担当していたころのことです。私は、授業が終わると図書館で7時か8時ころまで専門分野の雑誌類を一通り調べてコピーを撮って、帰りの東上線・武蔵野線・中央線の中で読みながら帰ってくるのを習慣としていました。のちには、よい飲み屋があり、その習慣も崩れましたが・・・。

 帰りの東上線は、森林公園駅を始発駅とする快適な電車でした。いつも同じように、ある車両の一番後ろの入り口から入り、すぐ左の席座ります。これは降りるときに便利だからです。座席を選ぶまでもなく、だいたいそのあたりに座れます。それどころか、その日は、ほかには誰も乗ってこず、ドアが締まると電車が動き出しました。

 丸々1両貸し切り状態で動き出したので、「珍しいな」と思い、「そうだ写真を撮っとこう」とカメラ取り出して4~5枚撮ったと思います。そして、うまく取れたかを確認していました。フィルムと違ってデジカメはその場で確認できるので便利です。

 カメラを見ていると、車両の前の方のドアが閉まる音がガチャッとしたので、目をやると、学生風の女性が一人入ってくるのが見えました。「車両移動だな」と思いながら再び画像を見ていると、その女性はこちらへ歩いてくるようでした。しかし、どこかにに座るでもないようなので、次の車両に行くのかなと思っていると、なんと私の真ん前の座席に座りました。ほかには誰もいない車両でです。

 私が、一瞬「えっ」と思ってその方を見直した時には、女性はもう下を向いて腕を組んでうずくまるように座り、髪の毛が下にたれさがって、いかにもずっとそこにいたかに見える風にじっとしていて、眠ったかのように見えました。

 私はなにがおこったのか戸惑っていましたが、しばらくして「次は東松山です」とアナウンスが流れたので我に返って、思い立って急ぎ女性の写真を1枚、そしてもう一枚、撮りました。その時、電車が駅に着き、乗客が入ってきてにぎやかになったので、そちらをちらっと見て、思い出して女性を見ると、もういませんでした。

 そうそう、そうでした。私が写真を撮るのは、最近では、資料収集で公文書館などに行った時、資料撮影の手ブレを防ぐためです。

 〽文字のみ~だれ~は、線路のきしみ~

という歌がありましたが、びっくりするような資料に出会うと、思わず手も心臓も震えます。情報公開法制定後は、昔だったら「大先生」でも見られなかったような超一級資料を、いまは誰でも手にすることができますから、見つかった瞬間は、本当にわが目を疑うことがあります。

 『御料局測量課長 神足勝記日記 -林野地籍の礎を築く-』(日本林業調査会(J-FIC))には、集めた資料をぶれないように入れましたから、ぜひ活用していただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 


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