(1)きょうは、NHKスペシャル「サイパン玉砕から80年 発掘・米軍の録音記録」を観ました。
戦争というのは、どんな美名のもとにおこなわれようとも、結局、現場では殺し合いになる、殺され合いになる、ということですね。
文明開化を歌った日本が、なぜあのような迷妄・閉鎖的な考えのもとに戦争に走ったのか、なぜ日本国民は戦争を止められなかったのか、もっともっと考える必要があるように思います。
このことは、今のロシアはなぜあの戦争をやめられないのか、イスラエルはなぜガザの爆撃をやめないのか、ということとも通じます。
ほかにも、なぜ岸田内閣は、農業や中小企業対策より格段に多い防衛費をさらに倍加してアメリカと一体になって軍事的対応をするのかというのもあります。なぜ大阪万博をやめないのか。なぜカジノをやろうとするのか。カジノで経済発展・振興策など失敗例は韓国にすでにあるのに・・・。
人間は、こういうばかばかしいことから解放されるようにするためには、「イヤだ」という声がもっともっと必要です。
きょうの月
〽月々に月見る月は多けれど 月みる月はこの月の月
【コレクション 61】
きょうは、『日本産業史』です。
大きさは、A4判、4㌻です。
全体は、
1㌻ 上掲
2~3㌻ 特色 内容案内 主要目次
4㌻ 宣伝・広告 定価71400円 B5判 2400㌻ 全3巻 2011年
(定本)『昭和産業史』(東洋経済新報社編・刊 1950年)
内容・体裁は以上ですが、このパンフは大変興味深いものです。
2㌻目の冒頭で、
「なぜ日本は太平洋戦争へと突入したのか。/終戦後の復興過程で、〔戦争経済から〕産業構造をどのように変化させたのか」と問うています。
そして、「序」から次のように引用しています。
「この第1巻の特色は・・・従来極秘に付されていた諸資料をも駆使して、砿業、重工業、化学工業、及び特に軍需工業の全貌を明らかにした点にある。・・・本書刊行の目的は、過去における我が国産業の構造及び組織を正確に知ることにあるが、そのためには、過去における我が国軍需工業の実体を明かにすることが、ぜひとも必要である。」
19・20世紀の経済を見るとき、とくに日本やドイツなどの経済を見るときに、先進国である英・仏・米との対抗関係から、富国策として国家財政を通じて急激に大規模企業化してくるところがあります。日本の場合は、それを契機として三井・三菱・住友・安田などの銀行をバックにして、様々な事業体傘下に抱えたコンツェルン型の財閥企業体に発展します。そして、国策事業として遂行する政策をとらせようとします。そして、日本の戦争はそういうことが背景にあって、それが市場争いに発展しての結果ということがあります。
これは、日本だけの特徴でなく、各国とも、国内・国際資本競争の結果、淘汰されないように大独占企業体を形成します。そうすると、先日の防衛省と某企業の接待・癒着のように、裏表で一体化が狙われ、資本の設備である、道路や港湾などを自前で整えるのでなく、国家の経済政策の一環としてなされるようになります。そして、今日では、先進国の産業振興策といえば、得てして大企業のための産業振興策が中心に据えられるようになっていま。そうすると、そのために、国民が必要とする生活基盤整備や社会保障費、農林水産業振興や中小企業対策などの、比較的声の小さい分野の資金が削られるのが普通です。
税金も、大企業の法人税や、高額所得者の所得税が引き下げられ、代わりに広く薄く〔つまり人口の多い低所得者から〕徴収する租税政策が取られるようになります。
おっとっとっと~、だいぶ脱線しました。
きょうはここで。
きょうの西の空
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます