宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

アートアクアリウム @銀座三越

2024-08-02 16:29:27 | 美術



アートアクアリウムとはどんなものかと興味津々で出かけました。久しぶりの銀座です。
入場料は高いです。外国の旅行者の方が多く見えていました。

中は暗く目が慣れてから廻りました。まずランタンが両側にかかっている日本的な通りを進むと、沢山の長ーい円筒ガラス鉢が何本もあり、中には金魚が沢山泳いでいます。いろいろな色のライトが当たっていて幻想的!
石灯籠の中にも金魚が。いろいろな形の水槽が幾重にも並んで、上から滝のように水が流れて金魚が気持ちよさそうに泳いでます。
いろいろな種類の金魚が水族館のように展示されて説明も。ブルドッグの顔をした金魚もいましたし、すごい出目の金魚もいました。
上から風鈴がぶら下がっている通りにも各種の金魚がそれぞれの丸い水槽に収まって泳いでいます。最後は大きな大きな金魚鉢の中に華やかに金魚が…赤いライトに照らされ正に「花魁花舞」。

江戸時代には金魚を愛でる文化がありました。初めて見た金魚アートを堪能しました。夢のような幻想的で別世界に誘われた感じでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

尾張徳川の至宝展 @サントリー美術館

2024-07-22 19:38:44 | 美術

「さすが徳川家!」と、うならせる展覧会でした。

入り口には甲冑が鎮座しています。紐で身を守る小金属片をつなぎ、その紐の細かさと結び方の美しさに驚きます。17世紀のすごい芸術品!

藤原公任・藤原定家の書が、そして宮本武蔵の「蘆葉達磨」の絵。

続いて茶道具です。大名物の小ぶりの唐物茶入の名品がいくつか、織部茶碗は白い地色には黒で、黒の地色には白で織部独特の模様が描かれていて逸品です。

能のコーナーでは衣装が大変素晴らしかったです。デザイン、刺繍の素晴らしさにびっくりです。打掛も見事でした。

香木と香道で使う道具・・・香を切ったり削ったりする小刀の柄にも蒔絵が施されています。
あとは姫様の嫁入り道具の数々。貝合わせの貝には繊細に色彩豊かに宮中の景色や人物が描かれています。雅です!
硯箱や文箱には細かく蒔絵がびっしり描かれていました。そして琴や三味線・琵琶など楽器にも。

そして最後に今回の展覧会の花!国宝「源氏物語絵巻」です。
幅15cm程の巻物に優雅な仮名と絵が書かれています。仮名も細い筆で美しく書かれていてうっとりします。今回は「横笛」のお話の絵でした。お話と挿絵の巻物。これが平安時代に作られた事にも驚くとともによく現代まで受け継がれてきたかと有難い気持ちでいっぱいです。
オリジナルはこの様な小さな巻物であったとは思いませんでしたが今回鑑賞出来て一生の記憶になります。

徳川時代が300年弱もの間、戦さもなく続いたことで、いろいろな文化が守られ、素晴らしい技術が継承され発達したこと、そして素晴らしい品々がちゃんと現代まで伝わっていること、感慨深いです。
チラシにあるように【絢爛豪華 ここに極まれり】です。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三島喜美代氏を悼む

2024-06-27 06:13:51 | 美術



先日展覧会を見に行ったばかりの三島喜美代氏がお亡くなりになったという記事を今朝の朝刊で見てびっくりしました。

ビデオでのお話がとても親しみがあり、内容も分かりやすく、絵画を描くということに興味を持たれた経緯や、今回の展覧会に出品されたような作品を作るようになった経緯などゆっくりお話されて芸術家というよりどこにでもいるおばあちゃんと感じました。
「私のアトリエはゴミばかりなんですよ」と笑っていらしたお顔が印象的でした。

展覧会で見た作品のあの発想力は素晴らしく、今まで誰も作られなかった独創的な作品を世に出されたことは敬意を感じます。
展覧会に行けてよかったです。

心からご冥福をお祈りいたします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三島喜美代 未来への記憶展  @練馬区立美術館

2024-06-23 16:14:20 | 美術
 
NHK日美アートシーンで紹介された展覧会。新聞紙や缶を陶土で作るというユニークな作品展です。1932年生まれの女性芸術家です。
インタビューもとても好感が持てる方でした。
とても興味を持ちましたので雨の日にも拘らず、早速出かけました。

初期の作品は抽象画やコラージュ油彩画の作品が多かったです。

60歳ころにシルクスクリーンで印刷物の文字を陶に転写して焼成する立体作品を作られるようになりました。全く新しい発想です。

陶土による新聞や空き缶、広告チラシ、段ボール箱などが並べられています。ゴミ箱内の空き缶は圧巻です。リアルなのですがよく見ると陶製なのです。つまりこれらはすべて割れる作品。

実際に空き缶作品に触ってみられる所もありましたが、ちゃんと陶土の重みがありました。飲み口を覗くと空っぽです。正に空き缶。
新聞紙も折り曲げられていますが陶製・・・そして段ボール箱にもびっくりしました。
これ等の作品は海外でも評判になったそうです。


そして最後にはこれまたすごいインスタレーション作品があります。「20世紀の記憶」と題して、部屋いっぱいに耐火煉瓦ブロックがぎっしり並べられていてそのレンガ一つ一つに100年間のおもだった新聞記事が転写されています。


このような作品群を今まで見たことがありませんでした。どうやって作るのか想像もできません。
三島氏は美術学校を出た方でもなく、発想力で次々に素晴らしい作品が出来上がったのです。
とにかく初めて見るびっくりするものばかりで、実物を見られて本当によかったです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宇野亜喜良展 @東京オペラシティアートギャラリー

2024-05-26 16:48:52 | 美術


今日のNHK日曜美術館で「宇野亜喜良 華麗なるイラストレーション」を見ました。
90歳で現役イラストレーター・グラフィックデザイナーです。宇野氏の分かりやすいお話がとても良かったので早速見に行きました。
笑わない少女・物憂げな表情の少女のイラストが有名です。
会社や演劇・映画の広告ポスター、本の表紙、小説の挿絵、俳句からイメージした絵など幅広くてがけられています。いわゆる画家というより商業美術家で,イラストレーターという職業の草分けの方です。
今回200点以上もの作品が展示されていました。
そのようなイラストも宇野氏が発想豊かに自身の考えを可視化したものです。細かく画面には人物のみならず 動物や魚鳥等もびっしり描きこまれてるものもます。上のイラストは「恋する魔女」のもの。とにかく発想力・想像力が見事です。
イラストの女性は皆物憂げでスレンダーでした。

番組では友人の横尾忠則との対談もありました。
横尾氏いわく「90歳の人がメルヘンチックな絵を描くなんて世界でも珍しいと思う」と。私もそう思いました。

TVで放映された日だったためか会場は非常に混んでいました。
最近 私は現代の作家の絵に興味があります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする