梅雨前の気温は高いものの湿度がない爽やかな日、主人と久しぶりに美術館へ行きました。
「高山辰雄展」です。
初期の作品はゴーギャンの絵と見まごう感じの色使いの絵ですが、だんだん画家独自の個性が出てきます。
輪郭がボヤっとしていて、地味で複雑な色使い、何かごつごつ、カサカサした布・紙に書いたような感じの絵です。
かせた感じとでもいうのでしょうか?
女性像を多く描きますが、表情は眉がない能面のようで、髪はおでこの上まで禿げているようで不気味、人間性は感じられません。しかし目は細いながらもじっと観客を見据えていてちょっと怖い感じ。
時々足下に描かれる猫にホッとします。精神性を重視した絵だそうです
花の絵も細密の描かれていますが、全体に灰色を被せたような感じの絵で、植物の生き生き感はありません。造花のような・・・
しかし、絵を観ると「これは高山辰雄の絵だ」と、すぐわかる個性がはっきりしています。
画家にとって個性は大事!