早春 俳人永尾宋斤

祖父で「早春」を大正15年2月に主宰・創刊した永尾宋斤の俳句・俳語・俳画などからひもといています

宋斤の俳句 「早春」大正十五年六月 第一巻五号より

2020-03-21 | 宋斤の俳句を大正十五年「早春」創刊〜昭和十九年休刊までひもとく
宋斤の俳句 「早春」大正十五年五月 第一巻五号より

加茂桃花句筵 北摂 川邊加茂 宮川宿木君の招待で作家約60名で七萬本の梅を楽しむ
      梅一望散りもそめざる霞寒む

  早春社 五月本会 五月一日夕 曽根崎露天神社
     「菜種狩」
      菜種穀あけすげ踏んで訪るゝ  
      金魚池柳葉桜日のすけり

      早春社 島之内総会 清水町端之坊にて 約五十名甚だ盛会 
      『日傘』
      池を繞りて日傘をうつしゐたりけり
      北例会
      巣立鳥華表燈籠艸の中
  
      今津例会
      春の海遥は星に島明かし
      
      初島例会
      虎杖と小笹が径を山にしぬ
      
      安治川例会
      野の末に暮るる古城花曇り

      十三例会
      しら藤のさやけさ月を額に哉

      汐津會
      菜の花や工場ありて鋭き笛
   
      竹童渡印送別句会 神戸 
      篠の子のそよぎて月の波遠し
      
      同人結婚式祝句 神戸 
      鴛鴦涼し動けば渦のまるまると

      紅詠社句集 大阪
      頂や鳥が散らす夕桜

      明石にて
      極まりし夜気芍薬の花に葉に