今年のベスト10入り確定!いや5入りかな
韓国映画からまた凄い作品が
キム・ギドク監督のもとで助監督として修行したチャン・チョルス監督長編デビュー作であり、
カンヌ国際映画祭批評家週間に出品され注目を集めた衝撃の問題作
人口たった9人の美しい弧島へ癒しの旅にやってきた女性が恐ろしい事態に巻き込まれていく
1992年と2004年に韓国で実際に起きた事件からインスパイアされたという衝撃的ストーリー。
銀行務めの独身女性へウォンに「ハーモニー 心をつなぐ歌」のチ・ソンウォン。
巻き込まれたくないという思いから、関わったものへ無関心でいることの罪。
この目を通しながら、
村人たった9人という、幼少時を過ごした思い出の孤島へ幼なじみを訪ねてやってくる。
生まれてから島を離れたことがなく、娘と暴力夫を持つボンナムに
「チェイサー」で可哀想な被害者だったソ・ヨンヒ。
この人が凄い!数名の女優が断ったこのハードな役を見事こなす
本当は可愛いのに、浅黒くて貧乏でお洒落とは無縁の生活に染まった女を演じ切って
数々の主演女優賞受賞。
この村、どこかおかしい。流れている異様な空気。
子役シーンや、たった9人の村の人々もそれぞれもの凄くイイ。
村のヤツらが本当に観てて鎌で殺してやりたい衝動に駆られるほどの憎らしさ。
ただの傍観者でいることの恐ろしさと悪。
8/10(88点)
感想ややネタバレあり
いや~、期待はしてたけど本当面白かったこれ。
こういう、単なるグロいバイオレンス映画というだけで終わらない映画って好きだわ
予告篇をシアターNで観た時、誰か女の子が離島で惨殺されるっていう恐ろしいストーリーなのかと思ってたら、
主演かと思わせた女性の性格をきっちりと描き出した後で、その幼なじみの対照的な環境と
その二人の関係、それでも友達なの!?とつっこみたくなる酷い態度とリアクション。
友人は必ずしも窮地から救ってくれる存在として描かれるものではなく、
幼なじみの前にあっても変わらない性格、どんな時も傍観者のままでいたヘウォン。
この人なら事件を食い止めることが出来たはずなのに。
大事にしてきた娘をはずみとはいえ夫に殺され、ついにぶち切れたボンナムは
鎌を持って次々に村人に斬りつける。
この辺り。一瞬その目をみたとき「悪魔を見た」と思えるんだけど、
いやいや本当の悪魔は復讐心に燃える母親じゃない。
その後の後半の展開はもう本当気持ちがいい。
自分、異常か?と疑いたくなるけどこれは誰もが肩入れしてみるでしょう。
何もしていないおじいちゃんにだけは、ハサミを持って向かった!怖い!と思ったら
髪の毛切ってあげてたシーン、ちょっと笑えた。
いい子ぶるつもりはないけど、私は裏切りとか正義に反する事が大嫌いなので
本当、観ててこのヘウォンの態度には腹が立った。
もちろん、自分の妻を犬のように扱う最悪のDV男にも。その母親にも。
ボンナムはヘウォンに憧れと愛を持って子供の頃から接してきたのに
ヘウォンはそうじゃなかった。
これで終わるなら普通だったんだけど、素晴らしいのがここから。
これでもかというくらい、悪魔に変貌し復讐を果たした後、
逃した友人を追いかけ、逃げたソウルへ、、、、、
ここからの二人の対決とその結末が素晴らしいのでした。
気になる方は是非劇場へ!!
都内でも上映はシアターNの一館、大阪はシネマート心斎橋。
多数の映画際出品&受賞、韓国で30館スタートが口コミで広がって100館に拡大したというから
日本でもウワサが広まって、多くの人にこういう作品も観て欲しいな~。
ソウルの銀行に勤める独身女性ヘウォンは都会での生活に疲れ、幼い頃に過ごした思い出の島へとやって来る。そこは、住民たった9人だけが暮らす絶海の孤島。
笑顔で出迎えてくれたのは幼なじみのキム・ボンナム。
しかし、島から一度も出たことのない彼女は、その笑顔の裏で地獄のような苦しみに耐えていた。
やがて、そんなボンナムから助けを求められるヘウォンだったが…。
第6回オースティン・ファンタスティック・フェス2冠達成!
第47回韓国アカデミー賞 新人監督賞受賞!
第11回東京フィルメックス コンペティション部門 出品
김복남 살인사건의 전말 / Bedevilled 2010年 韓国 115min
3月26日より公開中~
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