「タイム」誌が選ぶベストショー10に選出され、オフ・ブロードウェイで大ヒットしたミュージカルの映画化
アナ・ケンドリック主演なのに時間があわなくて劇場で見逃してしまった作品。
これは大きなスクリーンで歌も堪能したかった
お気に入り映画がまたひとつ増えた
ニューヨークを舞台に、1組の男女の5年間の愛を
女目線で別れから出会いまで、男目線で出会いから別れまでという逆行する時間軸で描く独創的ミュージカル。
キャシーを演じたアナ・ケンドリックは、弱冠12才でブロードウェイに出演し、史上2番目の若さでトニー賞女優賞にノミネートされた実力派で
これまでも、特に最近では「ピッチパーフェクト」などでもその才能は認知されている。
アナケン、歌うまいし、キュート
対する彼、ジェイミー演じるのは、
ブロードウェイ俳優のジェレミー・ジョーダン。
イケメンって感じじゃなくフツウな感じがイイ。
スピルバーグが手掛ける米NBCのミュージカルドラマ「SMASH」にも出演、
「Newsies」ではトニー賞ミュージカル部門主演男優賞にノミネートされた経験を持つ。
さすが歌と演技の実力派。
とにかく、演出と、この二人が素晴らしい
共に夢を追いかけた日々。
あっという間に成功の階段を駆け上る夫と、
いつしかその夫の後を歩くようになってしまった妻の気持ちの歯車は、次第にどんどんずれていく。
8/10(88点)
人の気持ちはどうすることも出来ない。
あんなに出会った頃は愛し合い、ずっと離れないと思った相手でも
だんだんと、いつの間にか気持ちはすれ違い、お互いの望むものが変わってくる。
結婚すると「お互いが、好き」というだけでは続かなくなる部分も出てくる。
結婚後も、自分のキャリアは諦めない、旦那さんについていくだけじゃ物足りない上昇志向がある彼女と
もちろん自分の夢も妻に大事にしてもらいたいけど、実際にそうなると
自分のことより夢を追うことに寂しさを覚え、成功した自分に近づいてくる選びたい放題の女性達の誘惑にも勝てなくなる。
誰にでも起こりうる、仕事と恋愛を両立しようとする上での難関や人生の行き詰まり、
男女それぞれの心理を、ミュージカルという形でセリフを吐露し表現することに成功してる。
二人とも高みを目指した夢がある場合、やっぱりどちらかが成功しちゃうとどこかで
嫉妬とかしちゃうのかな、心から成功を喜んだって、どこかに溝が生まれてくるのはよくある話で。
これが、妻は家庭に入ってまったく夫に収入など任せ、家事の一切と趣味の中で生活していくと
うまくいったりするのかな、なんて思ったり。
観ていて、自分の過去の恋愛を振り返ったり
男って結局浮気する人はやめない、とかあんなにラブラブなのは最初だけかとか妙に納得しちゃったり
ミュージカル版は観てないけど、悲しみにくれる彼女とは逆に、未来の希望に満ちあふれ、
恋愛にも仕事にも貪欲で輝きに満ちた彼側。その対極が素晴らしく切ない。
NYが舞台というのもわたしには更に良かった
ブロードウェイを目指す女優の卵キャシーと小説家を志すジェイミー、二人のすれ違う想いを逆行する時間軸で描く。キャリアに伸び悩むキャシーと若くして成功を手にしたジェイミーは次第に彼女は別れから出会いまで、彼は出会いから別れまで。5年間の愛の軌跡を綴ったミュージカル・ラブストーリー。二人の時間、二人の想い、それは一瞬だけ交わる。
監督したのは、1991年「フィッシャー・キング」の脚本を手がけ、アカデミー脚本賞にノミネートされ
ヒラリー・スワンクの「P.S.アイラヴユー」が代表作となったリチャード・ラグラヴェネーズ。
舞台版の大ファンで、映画化を熱望していた監督は「なるべく舞台に忠実になるよう心がけた」という。
「僕もミュージカルの大ファンなので、ミュージカルの映画化 に関してはとても懐疑的なんです。
歌がカットされてしまったりだとか、歌えない人がキャスティングされたりするのが嫌いなので、
極力オリジナルを壊さない ように映画化しました」とのこと。
監督のその情熱と、演出によって素晴らしい作品が生み出されたのは言うまでもないけど、
やはり主演の二人の素晴らしさ。
ほぼ二人芝居だし、リアルな二人を完璧に創りだした。
結局、哀しいラストなんだけど、また観たいと思える映画でした~。
DVD買っちゃおうかな。
これからの希望に満ちて、彼を「ずっと待ってる」と見送る彼女に
「もう無理だ」と離れて行く彼。
逆行していくラストのすれ違いが哀しく、美しいお気に入りシーン。
THE LAST 5 YEARS 2014年 アメリカ 94min
日本公開 2015年4月25日 DVDリリース 10月21日
映画『ラスト5イヤーズ』予告編
プレミアにて