イーサンコーエン&ジョエルコーエン監督最新作
コーエン兄弟のは、わたしの中でも作品ごとでかなり好みに分かれる。
これまで数多く観てきたけどその中でも、めちゃつまんないと思うのもあれば好きなのも。
「赤ちゃん泥棒」「未来は今」「ビッグリボウスキ」「ノーカントリー」などは好き。
最近は脚本や制作のみの仕事も増えてるようで。
本作はコーエン兄弟完全脚本のコメディだし、本領発揮ジャンルではないか?と思いながらの鑑賞。
原題の「ヘイル、シーザー!」は、1959年の映画「ベン・ハー」の有名なセリフ「カエサル万歳」の意味から。
キャストはこれまでのコーエン組とも言えるおなじみから初登場まで。
ジョシュ・ブローリン=エディマニックス 何でも屋で、実際にハリウッドでプロデューサーとして活躍した実在の人物。
ジョージ・クルーニー=ハリウッド黄金期に活躍する名俳優、ウィットロック。
レイフ・ファインズ=ローレンス・ローレンツ監督。コーエン作品は初。
ティルダ・スウィントン=双子のゴシップ記者。
チャニング・テイタム=ミュージカルスター、バート・ガーニー。
スカーレット・ヨハンソン=往年のわがままハリウッド女優、ディアナ。
ジョナ・ヒル=公証人、ジョー。
下段のキャスト、わたしのお気に入り俳優たち揃い踏み
だが、全員ちょこっとだけ。
他に、カウボーイ役でメジャーになった大根役者、ホビー・ドイルに、オールデン・エアエンライク。
この人、コッポラの「テトロ」、パクチャヌクの「イノセントガーデン」、アレン爺の「ブルージャスミン」と出演。
次のSWスピンオフでは若きハン・ソロ役で抜擢され話題。
なかなか憎めないキャラで、何度もセリフが訛って監督にダメだしされまくったり、女を待ってる間に一人投げ縄遊びしてたり
スパゲティーで投げ縄してみたり、可愛い。今後、注目。
こちらをどうぞ。
映画『ヘイル、シーザー!』方言でなまりっぷり再現 ご当地予告が公開
レイフ演じる名監督も最初は気を使ってるが、さすがに段々キレる。
ジョエル・コーエンの方の実際の妻でもある、フランシス・マクドーマンドは映画の編集担当。
作業しながらタバコはないだろう。フィルム焼けるって
舞台は1950年代、映画産業が黄金時代を築いていた時代。
古代ローマを描いた大作映画完成間近、主役のベアード・ウィットロックが謎の集団に拐われる。
100万ドルを要求する犯行声明文に困り果てた配給スタジオは、私立探偵エディー・マニックスを雇う。
エディーはスターを救出できるか?
ということで、探偵のジョシュ・ブローリン主軸に物語は展開。
他のキャストはそれぞれの持ち場シーンでちょこっとづつしか出てこないけど
この人だけほぼ出ずっぱり状態なのがイマイチ。キャラとしても一番普通で面白くもない。
実はこの集団は映画の脚本家たちだったりで、実際のハリウッドの黄金期と呼ばれる時代の裏側を描いていて
当時の女優やミュージカルスター、監督っぽいキャラを実際の人物を明らかにモデルにした感じで演じさせてる。
スカちゃんなんて、ハスッパな女優役だったり。でも出演シーンは全部で5分くらい?
そのスカちゃんと同シーンに出るのがジョナ・ヒルだけどこれまたもっと出番少なく
セリフは一言、二言だしシーンは1分くらいじゃない?
ジョナとチャニングは「21ジャンプストリート」シリーズのおバカコンビだから絡んで欲しかったなー。
ジョージ兄貴はこーんな顔で結構情けない&おとぼけキャラ。
ティルダさんも最近お得意の曲者系とまではいかず。
誘拐ものとしてのサスペンス的面白さはゼロ。
同じコメディで過去作の「ビッグリボウスキ」の方が面白い。(あちらも脚本がというより、雰囲気もの)
メジャーな俳優たちがちょこっとづつ出てきて楽しませるという形。
あとは、わたしも50年代の古典的な映画、ミュージカルも含めて好きな映画が多いんだけど
それをオマージュ的にやっているのが昔の映画を観ている人には特にまぁ、楽しめる部分なのかな。
特に、というか本作の見どころはというか個人的にはもう
チャニング・テイタムの可愛さで一人勝ち ここだけ何度も見たいくらい完成度高い。
さすがのパフォーマンス力で魅せる
モデルとなってるのは、どう見てもジーン・ケリー。(「巴里のアメリカ人」「雨に唄えば」)
もうね、昔のミュージカル設定のシーンで歌って踊るのが可愛すぎ
本作でのチャニング、無敵
チャニング・テイタムが美声を披露!『ヘイル、シーザー!』特別映像
(このミュージカルシーン、本当はもっと続きます)
というわけで、全部(ほとんど)チャニングに持ってかれました~。 笑
ジョナもここで一緒に踊る役だったら更に最高だったな。
あとは映画の話としては大して引き込まれる部分もなく、、、
キャストや昔の映画にあまり興味のない人には脚本の面白さというより随所でちょこちょこ笑いとるタイプの作風なので
その笑いが合わないと余計につまらないかも。
ってことで、チャニングと、カウボーイのオールデン・エアエンライクのシーンが良かったのでオマケ。
6/10(60点) ギリギリ
映画『ヘイル、シーザー!』予告編
1950年代、ハリウッド。エディ・マニックスは映画スタジオ内で起こるどんなトラブルにも対応する汚れ仕事請負人。わがままなスターたちの尻ぬぐいに追 われ、悩み多き日々を送っていた。そんな中、テレビの台頭に危機感を抱いたスタジオでは、命運をかけた歴史スペクタクル超大作「ヘイル、シーザー!」の製 作に乗り出す。ところがその撮影中に肝心の主演俳優ウィットロックが誘拐される大事件が発生する。さっそく事件解決に向けて動き出すエディだったが…。
HAIL,CAESAR! 2016年 アメリカ=イギリス 106min
5月13日より、公開中~
「なぜだかにぃ~」
プレミア。
チャニング&ジョナ~
歌って踊れる最強夫婦。
ジョージ兄貴、いつまでラブラブかな。
ジョシュブローリン夫妻。頭身の差が。
ティルダさん、超個性的☆
「早く奥さんと別れて」
寂しそうなジョナ。
素敵すぎ