そんな感じのレッスンが続き、3ヶ月程経った頃のことです。
ノブ君は、チョキを作るのも上手になり、
それに伴い、ピアノを弾く指先も、だんだんとスムーズになってきました。
そんなある日、ノブ君が、楽譜と違う音を弾いたので、
私は「ノブ君、楽譜を見て」と声をかけました。
その時です。
ノブ君は、音符を見て、ドの音を弾き
次に、音符を見て、ミの音を弾き
そして、音符を見て、レの音を弾きました。
そして弾いた後、私の顔を見て、初めて笑ってくれました
ノブ君の頭の中で【音符】と【鍵盤】と【音】が、初めて一つになったのです
ノブ君自身も、とても感動している様子でした。
楽譜を見ながら何度も弾いては、得意そうなお顔で、私を見るのです。
勿論、私も、とても感動しました。
「ノブ君、すごいね意味が分かったんだね
これから益々上手になるね
」
ピアノを始めて4ヶ月と云う時間を経て、
ノブ君の頭の中で、バラバラに存在していた【音符と鍵盤と音】が1つになりました。
そしてその事は、ノブ君の大きな自信になったように思います。