ピア二ストの遠山慶子さんの訃報が
目に飛び込んできました。
3月29日、脳腫瘍の為、お亡くなりになったとのこと。
87歳とのことでした。
ここ最近は、草津音楽祭の御様子を拝見して、
お元気に御活躍だな~と思っていたので、
何か、急な事のように感じました。
ピアノの先生になって間もない頃のことです。
高校の音楽の先生から連絡があり、
譜めくりを頼まれました。
ピアノの遠山慶子さんと
ヴァイオリンの塩川悠子さんの
デュオリサイタルです。
遠山慶子さんは高名なピアニストですから
非常に緊張したのですが、
なんとか無事に行う事が出来て、
ホッとしたのを覚えています。
演奏が終わった時、
遠山慶子さんはニッコリ笑って
「どうもありがとう。とても弾きやすかったわ。
御礼にレコードを送るわね。」
と仰ってくださいました。
そして、数週間経ったある日、
遠山慶子さんから、御自身のレコードが送られてきました。
モーツアルトの室内楽だったと思います。
何て光栄なことでしょう
美しい音色をしみじみと聴き、
私は、改めて室内楽の素晴らしさに目覚めたのでした。
演奏中の気迫と美しい音色、
終了後の優しくエレガントな笑顔、
そして、私にまで御礼をしてくださる誠実なお人柄。。。
その時にお召しになっていた
美しいシフォンのドレスと共に、
遠山慶子さんの、忘れられない思い出です。
そして、常に穏やかに微笑んでいらした
バイオリニストの塩川悠子さんの事も忘れられません。
穏やかで美しい音色は、
塩川悠子さん御自身の雰囲気そのものでした。
その後、塩川悠子さんは、
ピアニストのアンドラーシュ・シフさんと御結婚されたと知りました。
私はシフの演奏が大好きで、
その美しい音色を とても尊敬していましたので
あ~なるほどな~ 凄くお似合いだな~と感動したのでした。
今日は、遠山慶子さんの思い出を綴ってみました。
御冥福を、心よりお祈り申し上げます。
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