テツ君(ADHD児)は、中学生になりました
中学生になって初めてのレッスンを
私は楽しみにしていました。
どんなお顔で来るかな~
さて、「こんにちは。」と入って来たテツ君は、
ピカピカの制服姿でした
黒い詰襟の制服です。
「おおっテツ君、かっこいいね
」
「。。。。。」
「制服を着て来てくれてありがとう
先生、うれしいよ」
「あっ、はい。 着替えるのが面倒くさかったので。。。」
「凄く似合うね~」
「。。。。。」
テツ君は、固まってしまいました
さて、レッスンですが、
最近ずっと練習していた
キャサリン・ロリン作曲の「アラベスク」が上手に仕上がったので、
次に練習する曲を話し合う事にしました。
「次は どんな曲にしようかな? 何か希望はありますか?」
と尋ねたら、テツ君は暫く考えて
「有名な曲が弾きたいです」と言いました。
出た~っ有名な曲~
子供はみんな、本当に有名な曲が大好きです。
有名な曲を練習すると、モチベーションが上がるみたいです。
それに。。。
この春から、お兄ちゃんのヨウ君が、
『エリーゼのために』を弾き始めたので、
テツ君は、羨ましかったのだと思います。
俺も、なんか有名な曲が弾きて~って(笑)
「有名な曲? 例えば?」
「木星とか弾きたいです。」
「ああ、ホルストの木星ね。良い曲だものね。
どこかで聴いたの?」
「小学校の時、クラスの子が弾いていました。」
「それはかっこいいね。
それで弾きたくなっちゃったんだね。」
「はい。」
「う~ん、でもね。
あの曲は もともとオーケストラの曲だから、
とても弾きにくいのよ。」
「そうなんだ。。。」
「臨時記号も沢山出てきて、
左手が相当難しいけど大丈夫?」
「。。。。。」
「同じく有名で、もう少し弾きやすい曲があるのだけど。」
私は そう言って、
ソナチネの第7番(クレメンティ作曲)を弾きました。
この曲は、最近、某番組で流れることがあり、
他の生徒さんも、喜んでいたのです。
「この曲なんかどう?」
「あっ、はい。聴いたことがあります。」
「じゃあ、この曲に決めちゃう?」
「はい、決めます!」
。。。と云うわけで、
テツ君は今度から、
ソナチネの第7番を練習することになりましたとさ。
めでたし、めでたし
お願い
ポチッと押して応援してくださいね~
↓ ↓ ↓