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根室本線の車窓に海が広がりました

2023-11-05 00:21:12 | 「青春18きっぷ」花の旅 北海道 Ⅱ

 列車は丘陵地を流れ下る川に沿って走り、厚内駅に停車しました。


 厚内の地名は、アイヌ語の「アプナイ(釣り針・川)」や「アックナイ(小獣を捕る川)」が由来と説明されます。

 


 厚内の集落の様子が知りたくて「厚内駅」で検索すると「海の見える駅」というページがヒットしました。

 

 その記事に、予想通りの街並みを写した写真が掲載されていました。

 

厚内駅 | 海の見える駅  村松 拓 撮影


 町の通りや厚内駅の跨線橋から海が見えるそうです。

 

厚内駅 | 海の見える駅  村松 拓 撮影


  列車が厚内駅を出ると直ぐに車窓に海が広がりました。

 


 根室本線に並走するのは国道336号線です。


 この国道は日高山脈の西側に位置する浦川郡浦河町を起点とし、

 

2015年9月 撮影

 襟裳岬のあるえりも町、

 

2015年9月 撮影


 十勝の広尾町や浦幌町を経て、浦幌町厚内と釧路市音別町で国道38号と重複しながら釧路に至ります。


 この国道336号は、国道マニア涎垂の名物国道です。


 この道が通じる、えりも町庶野と広尾町間は、日高山脈が海岸にせまる交通の難所で、建設に際し、黄金を敷き詰める程に膨大な費用を要したことから黄金道路と呼ばれるようになりました。


 そしてこの国道が十勝川河口を渡る区間は、1992年に十勝河口橋ができるまで旅来(たびらこ)渡船という渡し舟が国道の機能を担っていました。

 

十勝川河口の風景 2020年夏

 


 そんな名物国道336号ですが、私は2015年に自転車旅でこの道の一部を走り、2020年の夏に、それまで未訪問だった十勝川河口と釧路市音別町間をドライブしています。

 

 帯広から車で釧路へ向かう場合、以前は国道38号、今は道東道を使うのでしょうが、時間に余裕があれば、海沿いの長閑な風景を眺めながらのドライブも楽しいものです。

 

昆布刈石海岸展望台からの光景 2020年夏
 

 列車は霧に包まれた海を見ながら釧路を目指します。


 この辺りから釧路にかけて、6~8月の季節に霧が発生しやすくなります。


 太平洋高気圧が強まる夏型の気圧配置になると、暖かく湿った空気が南から流れ込み、冷たい千島海流(親潮)に冷やされ霧が発生します。

 


 帯広を中核とする十勝地方は、冬の寒さが厳しく、夏は暑い大陸性気候で、全国的にも有数の日照時間に恵まれます。


 しかし釧路地方の気候は、寒流の影響を受けて、春から夏にかけて発生する海霧で日照時間は少なく、夏季における気温は20℃前後です。


 見方を変えれば、釧路地方の夏は、他所とは異なる過ごしやすい季節とも言えます。


 十勝の内陸部はジャガイモやトウモロコシ、ビートなどの畑作が盛んですが、釧路地方は夏が涼しく畑作は向かないので、列車の窓に牧草地が広がりました。

 


  厚内駅を出発して10数分後に列車は特急列車の通過を待ちます。


 多分ここは、直別信号所の筈です。


 直別信号所は1907年に直別駅として開業されましたが、利用者が減少し、2019年に旅客取り扱いを廃止して、信号所となりました。

 

 

 

 

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