Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

不思議礼讃

2016-01-07 |  その他
新年おめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
(これがアップされる頃は、そんな気分も吹き飛んでいるかもしれません)

昨年久しぶりの方々に会うと、
「最近、fbで顔見ないですね」
と、これは他の方のfbでの話。
また、「カカないんですか」とか「カイてないんですか」とか、これは犬が後ろ脚で後頭部を掻いたり鰹節の話ではなくて、このブログの事なのでした。
ありがとうございます。

年が明けると半年前のことは次第に薄れていく気がしますが、昨年も不思議なことがありました。

数年前に銀座でばったり同級生に会った時、何かあったら必ず知らせてくれと言われてましたから、一昨年秋に同窓会の報せがあった時はすぐに連絡しました。
教えられたアドレスは今思えば仕事用だったような気もしますが、個人のらしい方にとりあえずメールします。
数日経っても反応がなかったので、仕事先と思しきアドレスへも追伸を入れました。
でも、番号と会社名だけは聞いていなかったんですね。
結局、返信もなければ会場にもあらわれなかったので長期の海外出張か何かだろうと納得して、日常に追われ次第に記憶の彼方に押しやられてしまいます。

ちょうど1年後の昨年秋、見慣れないアドレスからメールが届いて、それが彼からでした。
それによると、溜まったメールを整理していたら、私からのをようやく発見してくれたとのこと。
私のは、遅れて来たメールになっていたのです。

その同窓会はといえば「それはまた別の話」ですが、「その場の不思議さを味わう為に、子供の頃同じ教室に席を並べていたのではないか」と思ったくらい、子供からいきなりオジサン・オバサンになった人を見たような浦島太郎的な不思議な感覚をおぼえました。

また昨年末の宴席では、私の名前がタイのキックボクサーみたいで面白いと興味を持たれ、記念撮影をご一緒した方がありました。
名前を珍しがっていただき一緒に写真に収まるのは初めてのことでしたので、これも不思議なというか面白い経験です。

そして年の暮れ最後の荷がアメリカから届くと、中におよそ60年前の、一つの指紋さえなさそうな全く手付かずの状態の帽子が他の品々と同梱されていました。
私を手伝ってくれるグレッチェンさんから先に画像が送られていますし、「とても良いコンディションだと思います」と控え目なコメントもありました。
そして、可否を決めたのも私ですからもちろん驚くには当たりませんが、数十年間被られることなく、虫にも侵されず、遙か極東にたどり着いた品を目の前にすると本当に不思議です。
年に2~3個そうしたレベルの品に遭遇しますが、その度にその品がたどってきた時間を思うと想像が尽きません。途中誰かが開けるまでは、その箱に'50年代あるいはそれ以前の空気がつまっていたとさえ思われてきます。

パッと箱を開けて「世に出たらいきなり傑作品」なんて言葉を考えていたら、須賀敦子さんを「世に出ていきなり大家」みたいに表現してた方がいらしたのを思い出しました。

今年も、今迄見たこともないような品、サイズが合わない事を嘆いて頂けるような本物の匂いのする品に巡り会えたらと思います。
そこでどんな不思議や楽しみが待ち受けているかと思うと、日常の退屈も少しは緩和されそうです。
元日には富士山が見えました。





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