Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

今年の桜は.....

2017-04-29 |  その他
最近の外国人旅行者数は、目をみはるものがあります。


春の京都へ行った時は今迄で一番多く、スペイン、フランス、ドイツ、イタリアの他に、もちろん聞いたことのない言葉も混っていましたが、目に映った印象から言うと日本人より多かったくらいです。



先日都内で、新幹線の乗り方について外国人に尋ねられました。
「案内しましょう」と、若くてカジュアルなかっこなのに外国人には珍しく夜みたいにばっちりメイクしたその女性を見ると、後ろに二つのトランクがあります。
彼女が先に普通サイズの方を引いたので、滅多に見ない大きな方を私が引きました。
家財道具一式.....ではないと思いますが、何かやたらと重い。
本人もそれは分かっているらしく、階段では小さい方を上に運んでから手を貸してくれます。

短い時間で、何処から来たのとか、そんな一月以上滞在しそうな荷物で目的はとか入国審査みたいな事は聴けません。
後から思うと、あの不釣り合いな荷物の量は一人旅にしては何かへんだ。
最初は連れがいたのに何かの理由で、あの時すでにトランクの中にいたんじゃないか、とか色々想像してしまいます。ヒッチコックなら、一本作れそうです。





また、京都駅を下方に位置する市街地図で見たとき左上にあたる高雄まで足を伸ばすと、一人で歩いていた女性に高山寺を尋ねられました。
二時間後にまた会ったので感想を聞くと、ワンダフル!だったと答えてくれました。
その場では聴かなかったので、何で興味を持ったのか後から想像すると、アッシジのフランチェスコからか、明恵上人について読んだのか西行からか、こちらも妄想は尽きません。
京都では海外の団体旅行者も多かったですが、仁和寺の御室桜にあげていた歓声が耳に残りました。

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エーゲ海から

2017-04-15 |  その他
先日の外国語講座の話のあと、偶然ギリシャ人のスタイリストという人とメールのやり取りをする機会がありました。
もちろんギリシャ語はわかりません。
定型的なやり取りをするうちは問題ありませんでしたが、しだいに話が広がっていくとだんだん相手も英語が怪しくなって、お互い様でしょうがこちらも想像力を働かせる必要に迫られます。



ギリシャというと、薄いヒラヒラの衣裳で青い海に向かって立っている、つまりJ・オングさんか、トーガ的な衣裳とサンダルというハリウッド製史劇のイメージが頭の中で踊ります。
そのせいか、現代のテオ・アンゲロプロスとかへはすぐ結びつきません。

しかし日本よりずっと近いこともあり、クラシックなイタリア製品についても想像するより知識があって、その面ではあまり齟齬を感じませんでした。
ただ外国の人によくある自分が知っているものが最上という盲信から、各々の製品のグレードが少しずれていて組み合わせがチグハグかなと思うのですが、それはイタリア国内の店だってあるので仕方ないところです。

幸い相手が良い人らしく、どちらかと言えば人懐こいアメリカーナという感じでしょうか、気をつかってなかなかメールが切れないようでした。

ところで、昨年は最初から見ていたわけじゃない「旅するスペイン語」を見ていたら、何か懐かしいような、しだいに不思議な感じがしてきます。
出演しているジンさんという方が、仲の良かった小泉さんに似ているからだと思い当たりました。
「イタリアが似合っていた」と元奥さんが言う(出会った頃、小泉さんはフィレンツェ在住)くらい、小泉さんの方がスペインの血の入ったジンさんよりさらにテンション高めだったことを思い出し、思わず頬が緩みました。


適当な画像を探していたら、アップが遅れました。画はもちろんギリシャの海ではありません。
海はエーゲ海じゃなくて「鳰の海」、つまり琵琶湖です。
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黄金比

2017-04-10 |  その他
以前、画像にベルナール・ビュッフェの描いたクラシックカーの画集を使ったことがありました。
今回のレスリー・サールバーグが克明に描いた名車のイラストを見ると、ラルフ・ローレンならずとも2〜3台欲しくなるのではと思います。





車に興味のない私でさえ、これに乗ってピクニックなんか行ったらさぞ楽しいんじゃないかと思います。
それくらい、形として美しいように感じます。
その造形は一様でなくそれぞれ違うのに、ふと黄金比という言葉が浮かびました。
現代のものより1.5倍以上ありそうなのを所有したいという願望はありませんが、もっと小さなサイズで黄金比を感じさせるものもあります。







ちょっと大袈裟なようですが、やはり黄金比と言いたいようなバランス。
素人があれこれ悩まなくても細部にまで神経が行き届いた、こんな既製品が並んでいた時代があったのですね。
価格もきっとべらぼうなものではなかったはずです。
だからトランプが「アメリカに製造業を取り戻す!」と掲げた時、私の頭の中に浮かんだのは自動車産業などではなくこちらの方でした。
仮に製靴業がカウントに入っていたとしても、失われたレベルはそう簡単に取り戻せなかったとは思います。



これはどちらかと言えばR・チャンドラー「長いお別れ」の冒頭にイメージが近いですが.....

「例えばロールズは良い車だが、それに乗ってかしこまっていたら折角の良さが分からない。
服だってそうだ、良い服を着ているからといって汚れてしまわないか気にしていたりしたら、着心地などその服の良さが分からない。着たらそんな事はすべて忘れてしまう、それが大事」
と語っていたイタリア人を思い出しました。



ピクニックに出かけたアリアーヌとフラナガンさんの図。
一見フラナガンさんが楽しんでないように見えるのは、食べ終わったみたいに差し出された骨に肉が残っていなかったからか定かではありませんが、フラナガンさんはそんな事を気にする人ではないので、ご愛嬌です。
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