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ものづくり・工場改善/財務・原価(4) 人事屋が書いた経理の本 協和醗酵工業(株)

2019年01月20日 | ものづくり・工場改善 財務・原価

はじめに、
ミスター半導体と呼ばれた元東北大学学長の西沢潤一先生が、
10月21日にお亡くなりになったそうです。
ご冥福をお祈りします。

私が学生の頃、既に多くの成果を挙げられておられ、
特に、電気信号を光信号に変更する素子と、
光信号を遠方に伝える光ファイバーと、
光信号を電気信号に変換する素子を全て発明されており、
「光通信の父」と呼ばれる私にとっては雲の上の方でした。



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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第377回記事(2018年11月5日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 ものづくり・工場改善/財務・原価(4) 人事屋が書いた経理の本 協和醗酵工業(株)
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まず、データと目次を示します。
データ
 著者  :協和醗酵工業(株)
 出版社 :ソーテック社
 出版年 :1978年
 定価  :1165円+税(当時)
 ページ数:226p

目次
 第1章 財務会計の眼
 第2章 採算の眼
 第3章 採算戦略の眼
 第4章 B/Sの眼
 第5章 B/S戦略の眼
 第6章 資金繰りの眼
 第7章 マトリックス会計の眼

この本の概略と本を読んでの所感ですが、
はじめに
 「会計はむずかし?」と質問されたら、「いいえ、むずかしくありません!」と回答したくて、
 過去にベストセラーになった分かりやすい本を紹介しています。
 今回は人事屋さん(というより研修担当者)が書かれたたいへん分かりやすい本です。
 前回同様に、仕分けや簿記のことは出てきません。
 サブタイトルにあるMGとはマネジメントゲームのことで、
 研修ではこのゲームをやりながら財務を覚えていきます。

本の中心ポイント
 財務3表のP/LとB/SとC/Sを読むポイント(著者はこれを「眼」と言っています)と、
 それらを改善する戦略が書かれています(著者はこれを「戦略の眼」と言っています)。
 (C/Sがまだ財務3表に入らない時代のことなので、C/Sは資金繰り表と書かれています。)
 
その結果、
 
いろんな眼と戦略を整理すると以下になります。
 ①財務会計の眼:P/LとB/Sの眼を合わせたもの(5p)
 ②採算(P/L)の眼:固定費F対付加価値mPQの動きを見る眼(29p)
 ③採算(P/L)の戦略:2つあり、一つがmPQ戦略で、もう一つがF戦略(71p)
 ④B/Sの眼:左側にある「目に見えるもの」(カネの運用の姿)と
  右側にある「目に見えないもの」(カネの出どころ)を同時につかみとる眼(109p、149p)
 ⑤B/Sの戦略:2つあり、一つが目に見える方の「回転をあげる戦略」で、
  もう一つが目に見えない方の「自己資本をふやす戦略」(149p)
 ⑥資金繰りの眼:前期B/Sと当期B/Sの差(比較B/S)を見る眼(明記されていないので推定)
  
さらに、書かせていただくと
 これらの見る眼をもって財務3表を見て、
 経営改善のための戦略を決めることで、
 具体的な活動・行動に落としていけます。
 つまり、するべきことの具体化ができます。

最後に
 178pの「なぜ利益と現金はイコールにならないのか?」と
 206pの「黒字倒産のメカニズム」
 は絵になっており、分かりやすいので、一度眺めるだけでも、
 必ず参考になりますので。

井上 直久

外観
 

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