土筆の卵とじ

　ここ１０年程、毎年春になると１度は土筆の卵とじを作っている。
　驚くほど美味しい物でもないが季節の味として食卓に出している。

　家の前の川沿いは隣のお婆さんが生前楽しそうに摘んで居た処。
　声高に大笑いするパンチのある人だっだ。ハンテン姿も懐かしい。

　
　その方が亡くなられてから私がバトンタッチした気分で摘んでいる。
　そろそろ摘む時期かなと思っていたら息子が土筆を貰ってきた。

　
　「有難いけど袴を外すのが面倒なのよね」と言うと手伝ってくれた。
　彼の幼い頃は作った記憶はない。土筆など食べる発想もなかった。


　都会生活の長い彼は土筆など食べた事があるかな？今夜の１品。