先月は、地下鉄開業で出歩くことが多くて、若干読書の
ペースがダウンw
イチオシは東野圭吾さんの「虚ろな十字架」
死刑制度について考えさせられました。
直木賞の候補作になった、柚月裕子さんの「孤狼の血」も
面白かった!
来年映画化される、黒川博行さんの「後妻業」も印象に残って
いますよ。
大竹しのぶさん演ずる、悪女。
観てみたいです!
2015年12月の読書メーター
読んだ本の数:39冊
読んだページ数:12879ページ
ナイス数:4422ナイス
キングダムの感想
やくざではないが、裏社会で反社会的な経済活動や暴力行為に明け暮れる武蔵野連合。振り込め詐欺・少女売春・ドラッグ。真嶋の魅力を全く感じることが出来ないし、執拗に真嶋を貶めようとする岸川も、何だか嫌い。高橋父娘は切なくて悲しい。先が気になって一気には読めますが続編出ても読みたくないです。
読了日:12月2日 著者:新野剛志
月の魔法の感想
小学校5年生になったばかりの昇治は、母に送り出されたった一人で小笠原行きのフェリーに乗る。昇治の寂しさ、切なさを見抜いてくれた島のエーブを始めとした優しい老人たち。ワケありそうな父と一緒に島に来ている加絵。美しい島の風景と海、夜の虹、この本を読むと小笠原に行ってみたくなりますね。
読了日:12月2日 著者:川上健一
竜鏡の占人 リオランの鏡 (単行本)の感想
未熟な三人の王子と一人の王女が、王の妾妃の陰謀で魔法の鏡を探す旅に。王子達の冒険だけでなく妾妃とその愛人の闇の深さと企み。このページ数に納めてしまうのがもったいなく思えました。面白かったです。アラバス、成長しました!
読了日:12月3日 著者:乾石智子
空に牡丹の感想
人が花火に魅かれるのは、その儚さと美しさのゆえだと思いました。江戸時代までは名主の、ご一新後も村の大地主だった可津倉家に生まれた花火道楽の静助。家を没落させるほど花火に入れ込んだその生涯、そして彼の没後、あと始末を強いられた子孫たちも村人も誰もが「静助さんだから」で語られる人生。盛り上がりと言う点ではやや物足りない感もありましたが、じんわりと心に残る1冊になりました。
読了日:12月4日 著者:大島真寿美
孤狼の血の感想
広島を舞台に、警察と極道の闘い。柚月さんの今までの作風との違いにビックリです。新人の日岡がとまどいながら大上の下で捜査にあたる。捜査日誌の意味が分かったときの衝撃。これはお勧めの1冊です。面白かったです。
読了日:12月5日 著者:柚月裕子
空色の小鳥の感想
重い病気の母と二人、ひっそりと暮らしていた亡き兄の遺した娘。血のつながらない後妻の連れ子の敏也は、ある野望を胸に少女と養子縁組をする。西尾木家と言う巨大な財産を狙う親族たち、結希は幸せの青い鳥なのだろうか?引き込まれて一気に読了しました。とても幸せな読み心地でした。お勧め本。
読了日:12月5日 著者:大崎梢
鯨分限の感想
江戸から明治に、時代の波に流された太地の捕鯨集団棟梁の物語。「巨鯨の海」の重厚さを期待したので少し軽く感じてしまいました。物語も時代を行き来する記述なのでそこも読み難く感じたのかも?
読了日:12月6日 著者:伊東潤
とりつくしまの感想
この世に未練を残して亡くなった人が、物にとりつくことで大切な人のことを見守ることが出来る。野球少年の母を描いた「ロージン」、4歳の男の子の「青いの」、14歳の女の子の「くちびる」が特に印象深かったです。
読了日:12月7日 著者:東直子
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)の感想
文庫化で、再読です。耳が聞こえない家族の中で唯一聞こえる子供(コーダ)として育った荒井尚人。彼は正義感が強かったがゆえに職を失い、結婚にも失敗した。ハローワークで再就職先を探す中で手話を生かすことを決意し、とあるろう者の法廷通訳を務めることになる。ミステリーとしても、良く知られていないろう者ので世界を描いた小説としても素晴らしいと思いました。多くの人に読んでもらいたい1冊。
読了日:12月8日 著者:丸山正樹
壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課 (講談社文庫)の感想
様々な犯罪の被害者の心に寄り添う警察官。正解も終わりもないこの仕事に取り組む「村野秋生」。今回の事案は単なる事故が思わぬ展開になり、先が気になって一気読み。切ない結末でした。続編も読みたいと思います。
読了日:12月9日 著者:堂場瞬一
夜また夜の深い夜の感想
ナポリのスラム街で整形を繰り返す母と共に暮らす、マイコ。日本人との接触は禁じられ学校にも行かせてもらえず引越しを繰り返した年月。母の下を離れ、やがて自分の出自を知るが。。うーん、何だか消化不良な1冊でした。バングラディッシュからの難民カマールが「キツイ・汚い・危険の3K」などと語れるのか?日本語だからこその言い回しなのでは?と、妙なところに引っかかってしまったり。
読了日:12月9日 著者:桐野夏生
私がいないクリスマスの感想
30歳の独身女性「中島育子」は、進行がんの手術をクリスマスイブに受けることになり入院する。幼いころからクリスマスには良い思い出がなかった育子、亡くなった父への思い、祖母代わりのおミツさん、年に一度だけ出会う「かずえちゃん」。切ない思いがいっぱいでしたが、すべてが明らかになったときは、ほっこりとしました。育子の幸せがこれからも続きますように。
読了日:12月10日 著者:加藤元
贖いの感想
東京・埼玉・愛知、3日連続で子供が犠牲になった事件。殺害される理由も、犯行動機も見えない難事件。犯人を追うそれぞれの県警の刑事たちは、鬱屈した悩みを持ちながら地道に捜査を続ける。容疑者は「良い人」、その壁を崩そうとする一風変わった刑事星野。重い内容で、感想を書きにくいのですが、読んで損はありません。「贖い」、まさにタイトルに相応しい。
読了日:12月11日 著者:五十嵐貴久
祈りの幕が下りる時の感想
物語は仙台から始まる。一人の女性がひっそりと亡くなり、その人は加賀恭一郎の母田島百合子。そこに絡む、もう一つの悲しい父と娘の話。日本橋から始まる橋巡りの謎と、丹念に捜査を続ける加賀の執念。とても読み応えあり、読みたいと思って長い間待ったかいがありました。
読了日:12月12日 著者:東野圭吾
後妻業の感想
資産家の独居老人を狙う、悪質な女とそれを操る男。いとも容易く騙される老人たちが哀れで、罪の意識を全く感じない小夜子が恐ろしい…。この本が上梓された直後にあの京都の事件があり、戦慄しました。実家は父が先に逝き、遺されたのは母一人。心配なことはあるけれど、詐欺に引っかからないように注意を喚起しておくにこしたことはないですよね。「公正証書遺言」よく覚えておきます。
読了日:12月13日 著者:黒川博行
ビタースイートワルツ Bittersweet Waltzの感想
前作からずいぶん間を空けてしまったので、ちょっと人物相関図を脳内に描きにくかったですが、まあ面白く読了できました。丹下さんの作るミートスパが食べたくなります。猫のクロスケがいる弓島珈琲に、行ってみたいですね。
読了日:12月14日 著者:小路幸也
明日の色の感想
事業に失敗し、妻子に逃げられた松橋吾郎はホームレスの簡易宿泊所の施設長になる。そこで出会った絵画の才能ある若者を売り出すために、ギャラリーを運営し絵画ビジネスに取り組む。とんとん拍子に物事が進みすぎ。まあ面白かったですが、あまり印象に残らなそう。
読了日:12月15日 著者:新野剛志
ヤングアダルト パパの感想
中学2年にしてパパになった静男は、息子優作の子育てに大奮闘・・・。しかし花音さんの身勝手さ、静男の両親の身勝手さに何だかスッキリ出来ませんでした。優作は別な男性の子供?って言う結末を期待したのですが。
読了日:12月15日 著者:山本幸久
白をつなぐの感想
毎年1月に開催される都道府県対抗駅伝。福岡県代表メンバーとコーチ陣のタスキをつなぐ戦いを描いたもの。YAジャンルの作品なので中高生が読むにはちょうど良いかと思いました。
読了日:12月15日 著者:まはら三桃
犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼の感想
巻島警視vs大日本誘拐団!両親を交通事故で失い、内定した菓子メーカーの不祥事で就職に躓いた知樹。振り込め詐欺から誘拐犯へ、陰で操る謎めいた男・淡野。これは続編期待出来そうですね!久しぶりに雫井さん、堪能出来ました。面白かったです。
読了日:12月16日 著者:雫井脩介
祭り囃子がきこえるの感想
日本のあちこちで開かれる祭りとそこに関わる人々の切ない記憶。祭り囃子とともに綴られる。死を目の前にした母と五所川原の立佞武多「ヤッテマレ」、郡上八幡の少年と少女のお話「アソンレンセ」が特に印象に残りました。良書。
読了日:12月17日 著者:川上健一
パレードの感想
2LDKのマンションで同居する5人の若者たち。不思議な関係で恋愛関係も成立しない。最後の章で思わぬ展開になり、驚愕。うーん、感想書きにくい。
読了日:12月18日 著者:吉田修一
特捜7: 銃弾の感想
警察官が殺害され、拳銃が奪われた。その拳銃を使って傷害事件・殺人事件が発生する。犯人を追う捜査一課第7班の岬と、所轄の刑事里中。里中のキャラクターが中々面白くて、ポケットの中から色んなグッズが(笑)あまり深く考えず、楽しめるので結構好きな1冊でした。
読了日:12月18日 著者:麻見和史
ギリギリの感想
一郎太と言う亡くなった男性の母静江、彼の妻だった瞳、その再婚相手の健児、の三人の目線で物語が進む。不思議な関係で、バランスを取りながら成り立つ彼らの選んだ道。なるほど!って言うタイトルです。シナリオが出来るまでのプロセスが良く分かると思ったら、原田ひ香さんはシナリオライターの出身だったのですね。
読了日:12月19日 著者:原田ひ香
水やりはいつも深夜だけどの感想
5つの家族を描いた短編集。子育て、夫婦の問題、親子。どこにでもある日常だからこそ辛く重たい。最後の「かそけきサンカヨウ」が一番好きです。
読了日:12月19日 著者:窪美澄
Burn.‐バーン‐ (単行本)の感想
かつて天才子役だった夏川レイジは、脚本家として舞台を作る立場になっていた。20年前と今を行き来する物語の展開に一気に引き込まれて読了しました。これも中々良かったです!
読了日:12月20日 著者:加藤シゲアキ
藪医 ふらここ堂の感想
期待に胸を膨らませて手に。うーん、確かに悪くはないのですが、木曜時代劇枠でドラマにしたら面白くなるかも?お亀婆さんや佐吉父子など、脇役が良かったです。
読了日:12月21日 著者:朝井まかて
封印 ――警官汚職の感想
津島さん、初読み。ある日新聞社にかかってきた1本のタレ込み電話。それは賭博ゲーム機業者と警察の癒着を示唆していた。記者と検察官は警察に気づかないように事実確認に努めようやく世間に明らかにされる。これは大阪で実際にあった事件をベースに当時記者だった作者が時を経て事実を明らかにすべきと言うことで出版された本だということ。文章が堅くやや読み難かったですが、興味深く読了出来ました。
読了日:12月22日 著者:津島稜
ルパンの娘の感想
あまり深読みせずに、単純に楽しむべき本ですね!楽しかったです。両家のおじいちゃん、おばあちゃんが素敵でした。Lの一族ねw
読了日:12月23日 著者:横関大
総理にされた男の感想
総理にそっくりで、そのモノマネが話題になっていた売れない役者・加納慎策。ある日突然に拉致され、病に倒れた総理・真垣統一郎の代理を務めることに。ありえない設定ながら、面白さに一気に読了しました。官僚と既得権益、ヤジに対する切り返し、テロに立ち向かう姿勢等々、本当のところはどうなのかと思いながら。経済の話は苦手なので、その辺はやや流し読み(笑)
読了日:12月24日 著者:中山七里
真犯人の感想
一人の男が殺害された。その男の当時5歳の息子は41年前に誘拐され殺害されていた。時間を遡り、41年前と時効直前の27年前の捜査員たちの動き。特に時効を目前にした刑事たちの動きが興味深く、中心となって捜査した元警視と辰川刑事が良かった。真犯人は途中で何となく予想できたが、悲しい…。
読了日:12月25日 著者:翔田寛
リバースの感想
シリーズ第3弾は、三知メンバーたちの逆襲撃とも言える物語。フクシマを食いものにする詐欺や汚職を追及する。小堀さんの成長と引退した大岩さん、そして真藤さん…。巨悪を暴く三知のこれからの物語を楽しみに待ちたいですね。メジ郎、可愛い!
読了日:12月26日 著者:相場英雄
我が心の底の光の感想
晄の人生は、あまりにも悲しかった…。子供は親を選んで生まれてくるわけにはいかない。慎司を救えたのに、怜奈を助けられなかったのは残念。。
読了日:12月26日 著者:貫井徳郎
築地の門出 ヤッさんIIIの感想
築地の移転問題と、タカオとミサキの独立開業問題。そこにヤッさんの将来の話も絡み、サクサクと読み進めることが出来ました。五郎さんもちょこっと登場。マリエより面白かったかも?
読了日:12月27日 著者:原宏一
月下上海の感想
第二次大戦の最中、上海を舞台に繰り広げられる愛憎劇。映像化したら見ごたえのあるものになりそうです。山口さん、初読み。面白かったです。
読了日:12月28日 著者:山口恵以子
虚ろな十字架の感想
加害者と被害者。そして刑罰と更生。死刑は是か非か。投げかけられた問いは重くひと言では答えられません。犯罪によって大切な人を失い遺族となったとき、やはり死刑を望むかもしれない。虚ろな十字架…。表紙は樹海。
読了日:12月28日 著者:東野圭吾
花咲小路二丁目の花乃子さんの感想
花咲小路商店街シリーズの第3弾。「花の店 にらやま」は花乃子・柾・柊の3人姉弟が営むお店。そこに居候することになった従妹のめいちゃんが語る、日常の謎や人々の心模様。今回も悪人が登場しない、素敵な物語でした。ミケさんと聖人さんが素敵!
読了日:12月29日 著者:小路幸也
激動 東京五輪1964の感想
オリンピックのときは、田舎の小学3年生でした。授業時間中に学校に1台しかないテレビの前で競技を見た記憶が。体操のチャスラフスカ、重量挙げのジャボチンスキー、柔道のアントン・ヘーシンク、開会式のファンファーレや燃え上がる聖火、懐かしくワクワクしたあの時、その裏側でこんなことが起きていたかも?と想像をしました。東洋の魔女が一番印象的だったかな~?市川昆監督の記録映画も記憶に残っています。
読了日:12月29日 著者:大沢在昌,今野敏,藤田宜永,井上夢人,堂場瞬一,月村了衛,東山彰良
女神めし 佳代のキッチン2の感想
2015年のラストはこの1冊に。両親を探すと言う旅からお世話になった松江のばあちゃんとの約束を果たす旅に。第1話・第2話は佳代の頑なさにちょっとヤキモキ、ラストはまさかの展開になったけれど、まだ続編があるのかな?魚介めし、食べてみたくなりますね。
読了日:12月31日 著者:原宏一
読書メーター
ペースがダウンw
イチオシは東野圭吾さんの「虚ろな十字架」
死刑制度について考えさせられました。
直木賞の候補作になった、柚月裕子さんの「孤狼の血」も
面白かった!
来年映画化される、黒川博行さんの「後妻業」も印象に残って
いますよ。
大竹しのぶさん演ずる、悪女。
観てみたいです!
2015年12月の読書メーター
読んだ本の数:39冊
読んだページ数:12879ページ
ナイス数:4422ナイス
キングダムの感想
やくざではないが、裏社会で反社会的な経済活動や暴力行為に明け暮れる武蔵野連合。振り込め詐欺・少女売春・ドラッグ。真嶋の魅力を全く感じることが出来ないし、執拗に真嶋を貶めようとする岸川も、何だか嫌い。高橋父娘は切なくて悲しい。先が気になって一気には読めますが続編出ても読みたくないです。
読了日:12月2日 著者:新野剛志
月の魔法の感想
小学校5年生になったばかりの昇治は、母に送り出されたった一人で小笠原行きのフェリーに乗る。昇治の寂しさ、切なさを見抜いてくれた島のエーブを始めとした優しい老人たち。ワケありそうな父と一緒に島に来ている加絵。美しい島の風景と海、夜の虹、この本を読むと小笠原に行ってみたくなりますね。
読了日:12月2日 著者:川上健一
竜鏡の占人 リオランの鏡 (単行本)の感想
未熟な三人の王子と一人の王女が、王の妾妃の陰謀で魔法の鏡を探す旅に。王子達の冒険だけでなく妾妃とその愛人の闇の深さと企み。このページ数に納めてしまうのがもったいなく思えました。面白かったです。アラバス、成長しました!
読了日:12月3日 著者:乾石智子
空に牡丹の感想
人が花火に魅かれるのは、その儚さと美しさのゆえだと思いました。江戸時代までは名主の、ご一新後も村の大地主だった可津倉家に生まれた花火道楽の静助。家を没落させるほど花火に入れ込んだその生涯、そして彼の没後、あと始末を強いられた子孫たちも村人も誰もが「静助さんだから」で語られる人生。盛り上がりと言う点ではやや物足りない感もありましたが、じんわりと心に残る1冊になりました。
読了日:12月4日 著者:大島真寿美
孤狼の血の感想
広島を舞台に、警察と極道の闘い。柚月さんの今までの作風との違いにビックリです。新人の日岡がとまどいながら大上の下で捜査にあたる。捜査日誌の意味が分かったときの衝撃。これはお勧めの1冊です。面白かったです。
読了日:12月5日 著者:柚月裕子
空色の小鳥の感想
重い病気の母と二人、ひっそりと暮らしていた亡き兄の遺した娘。血のつながらない後妻の連れ子の敏也は、ある野望を胸に少女と養子縁組をする。西尾木家と言う巨大な財産を狙う親族たち、結希は幸せの青い鳥なのだろうか?引き込まれて一気に読了しました。とても幸せな読み心地でした。お勧め本。
読了日:12月5日 著者:大崎梢
鯨分限の感想
江戸から明治に、時代の波に流された太地の捕鯨集団棟梁の物語。「巨鯨の海」の重厚さを期待したので少し軽く感じてしまいました。物語も時代を行き来する記述なのでそこも読み難く感じたのかも?
読了日:12月6日 著者:伊東潤
とりつくしまの感想
この世に未練を残して亡くなった人が、物にとりつくことで大切な人のことを見守ることが出来る。野球少年の母を描いた「ロージン」、4歳の男の子の「青いの」、14歳の女の子の「くちびる」が特に印象深かったです。
読了日:12月7日 著者:東直子
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)の感想
文庫化で、再読です。耳が聞こえない家族の中で唯一聞こえる子供(コーダ)として育った荒井尚人。彼は正義感が強かったがゆえに職を失い、結婚にも失敗した。ハローワークで再就職先を探す中で手話を生かすことを決意し、とあるろう者の法廷通訳を務めることになる。ミステリーとしても、良く知られていないろう者ので世界を描いた小説としても素晴らしいと思いました。多くの人に読んでもらいたい1冊。
読了日:12月8日 著者:丸山正樹
壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課 (講談社文庫)の感想
様々な犯罪の被害者の心に寄り添う警察官。正解も終わりもないこの仕事に取り組む「村野秋生」。今回の事案は単なる事故が思わぬ展開になり、先が気になって一気読み。切ない結末でした。続編も読みたいと思います。
読了日:12月9日 著者:堂場瞬一
夜また夜の深い夜の感想
ナポリのスラム街で整形を繰り返す母と共に暮らす、マイコ。日本人との接触は禁じられ学校にも行かせてもらえず引越しを繰り返した年月。母の下を離れ、やがて自分の出自を知るが。。うーん、何だか消化不良な1冊でした。バングラディッシュからの難民カマールが「キツイ・汚い・危険の3K」などと語れるのか?日本語だからこその言い回しなのでは?と、妙なところに引っかかってしまったり。
読了日:12月9日 著者:桐野夏生
私がいないクリスマスの感想
30歳の独身女性「中島育子」は、進行がんの手術をクリスマスイブに受けることになり入院する。幼いころからクリスマスには良い思い出がなかった育子、亡くなった父への思い、祖母代わりのおミツさん、年に一度だけ出会う「かずえちゃん」。切ない思いがいっぱいでしたが、すべてが明らかになったときは、ほっこりとしました。育子の幸せがこれからも続きますように。
読了日:12月10日 著者:加藤元
贖いの感想
東京・埼玉・愛知、3日連続で子供が犠牲になった事件。殺害される理由も、犯行動機も見えない難事件。犯人を追うそれぞれの県警の刑事たちは、鬱屈した悩みを持ちながら地道に捜査を続ける。容疑者は「良い人」、その壁を崩そうとする一風変わった刑事星野。重い内容で、感想を書きにくいのですが、読んで損はありません。「贖い」、まさにタイトルに相応しい。
読了日:12月11日 著者:五十嵐貴久
祈りの幕が下りる時の感想
物語は仙台から始まる。一人の女性がひっそりと亡くなり、その人は加賀恭一郎の母田島百合子。そこに絡む、もう一つの悲しい父と娘の話。日本橋から始まる橋巡りの謎と、丹念に捜査を続ける加賀の執念。とても読み応えあり、読みたいと思って長い間待ったかいがありました。
読了日:12月12日 著者:東野圭吾
後妻業の感想
資産家の独居老人を狙う、悪質な女とそれを操る男。いとも容易く騙される老人たちが哀れで、罪の意識を全く感じない小夜子が恐ろしい…。この本が上梓された直後にあの京都の事件があり、戦慄しました。実家は父が先に逝き、遺されたのは母一人。心配なことはあるけれど、詐欺に引っかからないように注意を喚起しておくにこしたことはないですよね。「公正証書遺言」よく覚えておきます。
読了日:12月13日 著者:黒川博行
ビタースイートワルツ Bittersweet Waltzの感想
前作からずいぶん間を空けてしまったので、ちょっと人物相関図を脳内に描きにくかったですが、まあ面白く読了できました。丹下さんの作るミートスパが食べたくなります。猫のクロスケがいる弓島珈琲に、行ってみたいですね。
読了日:12月14日 著者:小路幸也
明日の色の感想
事業に失敗し、妻子に逃げられた松橋吾郎はホームレスの簡易宿泊所の施設長になる。そこで出会った絵画の才能ある若者を売り出すために、ギャラリーを運営し絵画ビジネスに取り組む。とんとん拍子に物事が進みすぎ。まあ面白かったですが、あまり印象に残らなそう。
読了日:12月15日 著者:新野剛志
ヤングアダルト パパの感想
中学2年にしてパパになった静男は、息子優作の子育てに大奮闘・・・。しかし花音さんの身勝手さ、静男の両親の身勝手さに何だかスッキリ出来ませんでした。優作は別な男性の子供?って言う結末を期待したのですが。
読了日:12月15日 著者:山本幸久
白をつなぐの感想
毎年1月に開催される都道府県対抗駅伝。福岡県代表メンバーとコーチ陣のタスキをつなぐ戦いを描いたもの。YAジャンルの作品なので中高生が読むにはちょうど良いかと思いました。
読了日:12月15日 著者:まはら三桃
犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼の感想
巻島警視vs大日本誘拐団!両親を交通事故で失い、内定した菓子メーカーの不祥事で就職に躓いた知樹。振り込め詐欺から誘拐犯へ、陰で操る謎めいた男・淡野。これは続編期待出来そうですね!久しぶりに雫井さん、堪能出来ました。面白かったです。
読了日:12月16日 著者:雫井脩介
祭り囃子がきこえるの感想
日本のあちこちで開かれる祭りとそこに関わる人々の切ない記憶。祭り囃子とともに綴られる。死を目の前にした母と五所川原の立佞武多「ヤッテマレ」、郡上八幡の少年と少女のお話「アソンレンセ」が特に印象に残りました。良書。
読了日:12月17日 著者:川上健一
パレードの感想
2LDKのマンションで同居する5人の若者たち。不思議な関係で恋愛関係も成立しない。最後の章で思わぬ展開になり、驚愕。うーん、感想書きにくい。
読了日:12月18日 著者:吉田修一
特捜7: 銃弾の感想
警察官が殺害され、拳銃が奪われた。その拳銃を使って傷害事件・殺人事件が発生する。犯人を追う捜査一課第7班の岬と、所轄の刑事里中。里中のキャラクターが中々面白くて、ポケットの中から色んなグッズが(笑)あまり深く考えず、楽しめるので結構好きな1冊でした。
読了日:12月18日 著者:麻見和史
ギリギリの感想
一郎太と言う亡くなった男性の母静江、彼の妻だった瞳、その再婚相手の健児、の三人の目線で物語が進む。不思議な関係で、バランスを取りながら成り立つ彼らの選んだ道。なるほど!って言うタイトルです。シナリオが出来るまでのプロセスが良く分かると思ったら、原田ひ香さんはシナリオライターの出身だったのですね。
読了日:12月19日 著者:原田ひ香
水やりはいつも深夜だけどの感想
5つの家族を描いた短編集。子育て、夫婦の問題、親子。どこにでもある日常だからこそ辛く重たい。最後の「かそけきサンカヨウ」が一番好きです。
読了日:12月19日 著者:窪美澄
Burn.‐バーン‐ (単行本)の感想
かつて天才子役だった夏川レイジは、脚本家として舞台を作る立場になっていた。20年前と今を行き来する物語の展開に一気に引き込まれて読了しました。これも中々良かったです!
読了日:12月20日 著者:加藤シゲアキ
藪医 ふらここ堂の感想
期待に胸を膨らませて手に。うーん、確かに悪くはないのですが、木曜時代劇枠でドラマにしたら面白くなるかも?お亀婆さんや佐吉父子など、脇役が良かったです。
読了日:12月21日 著者:朝井まかて
封印 ――警官汚職の感想
津島さん、初読み。ある日新聞社にかかってきた1本のタレ込み電話。それは賭博ゲーム機業者と警察の癒着を示唆していた。記者と検察官は警察に気づかないように事実確認に努めようやく世間に明らかにされる。これは大阪で実際にあった事件をベースに当時記者だった作者が時を経て事実を明らかにすべきと言うことで出版された本だということ。文章が堅くやや読み難かったですが、興味深く読了出来ました。
読了日:12月22日 著者:津島稜
ルパンの娘の感想
あまり深読みせずに、単純に楽しむべき本ですね!楽しかったです。両家のおじいちゃん、おばあちゃんが素敵でした。Lの一族ねw
読了日:12月23日 著者:横関大
総理にされた男の感想
総理にそっくりで、そのモノマネが話題になっていた売れない役者・加納慎策。ある日突然に拉致され、病に倒れた総理・真垣統一郎の代理を務めることに。ありえない設定ながら、面白さに一気に読了しました。官僚と既得権益、ヤジに対する切り返し、テロに立ち向かう姿勢等々、本当のところはどうなのかと思いながら。経済の話は苦手なので、その辺はやや流し読み(笑)
読了日:12月24日 著者:中山七里
真犯人の感想
一人の男が殺害された。その男の当時5歳の息子は41年前に誘拐され殺害されていた。時間を遡り、41年前と時効直前の27年前の捜査員たちの動き。特に時効を目前にした刑事たちの動きが興味深く、中心となって捜査した元警視と辰川刑事が良かった。真犯人は途中で何となく予想できたが、悲しい…。
読了日:12月25日 著者:翔田寛
リバースの感想
シリーズ第3弾は、三知メンバーたちの逆襲撃とも言える物語。フクシマを食いものにする詐欺や汚職を追及する。小堀さんの成長と引退した大岩さん、そして真藤さん…。巨悪を暴く三知のこれからの物語を楽しみに待ちたいですね。メジ郎、可愛い!
読了日:12月26日 著者:相場英雄
我が心の底の光の感想
晄の人生は、あまりにも悲しかった…。子供は親を選んで生まれてくるわけにはいかない。慎司を救えたのに、怜奈を助けられなかったのは残念。。
読了日:12月26日 著者:貫井徳郎
築地の門出 ヤッさんIIIの感想
築地の移転問題と、タカオとミサキの独立開業問題。そこにヤッさんの将来の話も絡み、サクサクと読み進めることが出来ました。五郎さんもちょこっと登場。マリエより面白かったかも?
読了日:12月27日 著者:原宏一
月下上海の感想
第二次大戦の最中、上海を舞台に繰り広げられる愛憎劇。映像化したら見ごたえのあるものになりそうです。山口さん、初読み。面白かったです。
読了日:12月28日 著者:山口恵以子
虚ろな十字架の感想
加害者と被害者。そして刑罰と更生。死刑は是か非か。投げかけられた問いは重くひと言では答えられません。犯罪によって大切な人を失い遺族となったとき、やはり死刑を望むかもしれない。虚ろな十字架…。表紙は樹海。
読了日:12月28日 著者:東野圭吾
花咲小路二丁目の花乃子さんの感想
花咲小路商店街シリーズの第3弾。「花の店 にらやま」は花乃子・柾・柊の3人姉弟が営むお店。そこに居候することになった従妹のめいちゃんが語る、日常の謎や人々の心模様。今回も悪人が登場しない、素敵な物語でした。ミケさんと聖人さんが素敵!
読了日:12月29日 著者:小路幸也
激動 東京五輪1964の感想
オリンピックのときは、田舎の小学3年生でした。授業時間中に学校に1台しかないテレビの前で競技を見た記憶が。体操のチャスラフスカ、重量挙げのジャボチンスキー、柔道のアントン・ヘーシンク、開会式のファンファーレや燃え上がる聖火、懐かしくワクワクしたあの時、その裏側でこんなことが起きていたかも?と想像をしました。東洋の魔女が一番印象的だったかな~?市川昆監督の記録映画も記憶に残っています。
読了日:12月29日 著者:大沢在昌,今野敏,藤田宜永,井上夢人,堂場瞬一,月村了衛,東山彰良
女神めし 佳代のキッチン2の感想
2015年のラストはこの1冊に。両親を探すと言う旅からお世話になった松江のばあちゃんとの約束を果たす旅に。第1話・第2話は佳代の頑なさにちょっとヤキモキ、ラストはまさかの展開になったけれど、まだ続編があるのかな?魚介めし、食べてみたくなりますね。
読了日:12月31日 著者:原宏一
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