暑い夏でしたが、読書は楽しいですね!
高田郁さんの新シリーズ、あきない世傳 金と銀、期待通りの面白さ!
2016年8月の読書メーター
読んだ本の数:52冊
読んだページ数:17035ページ
ナイス数:6050ナイス
大岩壁の感想
ヒマラヤ、ナンガ・パルバッド。5年前登頂目前に気候の急変で断念し、下山途中の事故で一人の命を失ったその山の頂を、再び目指した立原。亡き友の弟がメンバーに加わるが…。登山経験のない私も、ハラハラドキドキのスリリングな展開。一気に読破しました。晴彦の身勝手さに何だか不完全燃焼でした。
読了日:8月1日 著者:笹本稜平
マルセイユ・ルーレットの感想
欧州サッカーの八百長とその摘発。勝敗だけでなく、様々なシーンで賭けを行う。落とし穴はギャンブル・酒・女などなど。スポーツを純粋に楽しむだけでは満足できないのでしょうか?取り締まる側にも色々、中々興味深いテーマで面白かったです。
読了日:8月1日 著者:本城雅人
戦うハニーの感想
小規模の保育園・みつばち園に就職した、星野親。女性ばかりの職場で働く男性保育士の成長物語。このみつばち園、モンスターペアレントばかりのようで、園長以下職員の苦労がハンパではない。子供たちの世話よりも親への対応に苦悩している感ありですね。
読了日:8月2日 著者:新野剛志
検証捜査 (集英社文庫)の感想
伊豆大島に左遷された元捜査一課の敏腕刑事・神谷。本庁の刑事部長からの特命で、神奈川県警を捜査することに。3年前に起きた連続女性暴行殺人事件の犯人誤認逮捕の真相と、暴き出した真犯人。シリーズ、追います!
読了日:8月3日 著者:堂場瞬一
緑と赤の感想
パスポート取得で知らされた自分の出自。金田知英という日本人だと思っていた自分が金知英(キムジヨン)。韓流ブーム・Kポップ・嫌韓・ヘイトスピーチ、国籍とアイデンティティー、在日の人たちの抱える悩み。考えさせられた1冊。
読了日:8月3日 著者:深沢潮
ストレンジャー・イン・パラダイスの感想
村おこしに励む、若者たちの物語。小路さんの作品なので悪人は出て来ず、サラリと読了できました。
読了日:8月4日 著者:小路幸也
ウエディングドレスの感想
女学校で出会った夢見る少女たちの戦後は、一人は和装結婚式を貸衣装業界で発展させ、もう一人はブライダルという言葉を日本に広め、ウエディングドレスを日本女性の体型に合わせて作り出した。お一人は言うまでもなく桂由美さんがモデル、和装の窓子さんは創作だとのこと。ちょっと期待度が大きかったせいか、物足りない読後感でした。
読了日:8月4日 著者:玉岡かおる
キツネ山の夏休み (ジョイ・ストリート)の感想
この時期にピッタリの良書。10歳の夏休みを田舎のおばあちゃんの家で過ごすことになった弥(ひさし)。オキ丸・大五郎猫、素敵なキャラクターも魅力的。私が子どもだった頃の夏休みを思い出させてもらいました。大人にも子供たちにもお勧め。
読了日:8月5日 著者:富安陽子
輝跡 (100周年書き下ろし)の感想
熊本生まれの一人の野球選手を軸に、初恋の人・チームメイトの熱烈な追っかけファン・野球雑誌の女性編集者などをちりばめたストーリー。北澤宏太は魅力的だったけれど、出てくる女性たちはあまり好きなタイプが居なくて残念!
読了日:8月5日 著者:柴田よしき
女たちの審判の感想
誘拐殺人を犯した一人の若者・梶山智樹。死刑判決を受けた彼を巡り、刑務官・恋人・裁判官・母親の視点から描いたもの。元刑務官ご夫妻の作品なので刑務所内の様子がリアル。
読了日:8月5日 著者:紺野仲右ヱ門
潜航せよ (単行本)の感想
3年に及んだ硫黄島勤務から対馬の海栗島へ転勤になった安濃が、中国のクーデターに巻き込まれる。爆発事故を起こした中国の原子力潜水艦の艦長と、警察の特殊部隊にいる弟。クーデターを画策したのは、イ・ソンミョク。遠野真樹、大活躍。潜航せよは、続編への布石だった。
読了日:8月6日 著者:福田和代
アンソロジー 捨てるの感想
9人中3人は初読み、篠田さん・松村さん・光原さん。姑にとんでもない食事を届ける「蜜腺」、3人のお局OLの「ババヌキ」怖いけど面白い。福田さん・柴田さんのは、好き! アンソロジーはお得感あり、面白かったです。
読了日:8月7日 著者:大崎梢,篠田真由美,松村比呂美,光原百合,柴田よしき,新津きよみ,永嶋恵美,近藤史恵,福田和代
コーイチは、高く飛んだ (『このミス』大賞シリーズ)の感想
リオでオリンピックが開幕したタイミングで読了。辻堂ゆめさん、初読み。鉄棒で類い希な才能を発揮して注目される存在になった結城幸市。一家で体操に励む結城家を襲った苦難とその後。何とも切なくて、先が気になって一気読みでした。今、活躍している選手たちを連想させられ、彼らの努力が報われるように祈りたい。お勧めです!
読了日:8月7日 著者:辻堂ゆめ
落陽の感想
明治神宮の森を作る物語かと思いきや、明治天皇その人の存在に思いを馳せ、その人となりを追いかけた一人の記者の物語。もう少し楽に読めるエンタメ作品を想像していたのでちょっと残念。しかし、今上天皇のお言葉が発表になった日に読了して、何とも言えない気持ちです。
読了日:8月8日 著者:朝井まかて
ダ・ヴィンチ 2016年9月号の感想
読友さんお二人のレビューが載っているということで、購入しました。好きな作家さんや気になる作品情報満載で楽しかったです~!七色一味さん、静祐さん、ナイスレビュー♪
読了日:8月9日 著者:
受難の感想
読み始めて、以前読んだ「受命」の続編だったのに気付きました。悲劇の海難事故とips細胞で再生された少女。船のオーナーの謎などを取り交ぜて読み応えアリ。
読了日:8月10日 著者:帚木蓬生
今日からは、愛のひとの感想
ひょんなことから「猫の家」と呼ばれるシェアハウスでシメ子・マロ・オク・ミチヤと暮らすことになったユキジと、記憶を無くした自称元天使のガブリエル。軽い話かと思いきや皆重い事情を抱えていた。罪は罪だけど、そこに至った生い立ちが悲しい。オク・ミチヤ・ユキジ、心安らかにその日を迎えられたら良いな。
読了日:8月11日 著者:朱川湊人
あきない世傳 金と銀 源流篇 (時代小説文庫)の感想
摂津の津門村の学者の娘・幸。父の死によって家族と別れ、大坂・天満の呉服商、五鈴屋に女衆として奉公に出される。賢い幸と、才を見出してくれた番頭さん。物語の序章からワクワク読み進めることが出来、先が楽しみ。
読了日:8月14日 著者:髙田郁
あきない世傳金と銀 2(早瀬篇) (ハルキ文庫 た 19-16 時代小説文庫)の感想
ひゃー、なんという展開・・・!あほぼんにイライラしながら五鈴屋の商売の行方を見ていたら、こんな幕切れに。次はいよいよ幸が五鈴屋を盛り立てて繁盛させるのか、続きを楽しみに待っています。
読了日:8月14日 著者:高田郁
長流の畔: 流転の海 第八部の感想
昭和38年から39年、高度成長期の大阪。松坂熊吾は事業の不振が続き、自らの浮気で房江との仲も冷え切ってくる。この巻は読み進めるのが辛いような事柄が続いた松坂家、いよいよ次の巻が最終章とのこと。どういうラストを迎えるのか楽しみに待ちたいと思います。
読了日:8月15日 著者:宮本輝
ずんずん!の感想
日本ならではの牛乳宅配、ただ配達するだけではなく、口に入るものの安全性を守り、顧客の身に起こる異変を察知する。牛乳店の人情物語かと思いきや、広告代理店やら様々な方向に広がったり恋バナが絡んだり。サラリと読み飛ばして印象が薄くなったのが惜しい!明慈乳業って(笑) 内容、面白くないわけではありません。
読了日:8月16日 著者:山本一力
邪心 警視庁犯罪被害者支援課2 (講談社文庫)の感想
シリーズ2作目。リベンジポルノの相談者が被害者支援のボランティアとともに暴漢に襲われる。支援する立場、支援される側の事情、出てくる男たちは幼く、女も好きになれないタイプ。
読了日:8月16日 著者:堂場瞬一
晴れの日には 藍千堂菓子噺の感想
菓子職人晴太郎が恋した女性はやっかいな事情を持つひと。恋の行方と店の危機を力を合わせて乗り越える、これぞ王道の人情噺。藍千堂もますます繁盛の予感ですね。
読了日:8月17日 著者:田牧大和
ウエストウイングの感想
取り壊しの噂がある古いビル、OLネゴロ・サラリーマンのフカボリ・塾に通う小学生ヒロシ。3人の共通点はビルの中にある物置場を居場所にしていること。大雨の日のエピソードから物語の終盤、中々面白かったです。
読了日:8月18日 著者:津村記久子
暗黒女子の感想
お嬢様学校の文学サークルは、選ばれし者たちの閉ざされた園。中心人物の謎の死と、闇鍋パーティーで明かされる真実。こんなドロドロ恐ろしくて単細胞なおばちゃんには衝撃が強すぎます。でも、嫌いではありません(笑)
読了日:8月18日 著者:秋吉理香子
エヴリシング・フロウズの感想
山田ヒロシの中学3年生の1年間。同じクラスになったヤザワ、少し気になるソフトボール部の野末とその友達大土居、絵のうまい増田。受験生の揺れ動く心、ヤザワに降りかかった災難、大土居の家庭に起こる切ない事件。ヒロシの成長がとても心地よく、高校生になった彼らの物語を読んでみたくなりました。大土居の母のような女性ってどうしようもない。。
読了日:8月18日 著者:津村記久子
海の見える理髪店の感想
第155回直木賞受賞作品。6つの短編、表題作が一番好きです。あと、成人式も良かった。うーん、でも直木賞はこれではなく、違う作品で取って欲しかったなあ。
読了日:8月18日 著者:荻原浩
フォルトゥナの瞳の感想
人の死が見えてしまう能力を持ってしまった木山慎一郎。もし、大切な人の死が目の前に迫ったなら、どうしても救いたいと思うでしょう。それが自分の命を縮めるとしても。予測出来るラストでしたが、まあ面白かったです。
読了日:8月19日 著者:百田尚樹
鳥かごの詩の感想
図書館で背表紙インスピレーションで手に。歴史ものが多い作家さんという認識でしたが、青春グラフィティでした。高度成長期の東京下町の新聞販売店の1年間、まだ、戦争の痕を抱えて生きている時代。
読了日:8月20日 著者:北重人
どこかでベートーヴェン (『このミス』大賞シリーズ)の感想
岬洋介先生の高校時代の物語。そのころから圧倒的な才能…!転校した加茂北高校音楽科での半年間を、当時のクラスメート鷹村亮の目線で描いたもの。BGMはもちろん「悲愴」。面白かったです。
読了日:8月20日 著者:中山七里
空をつかむまでの感想
この季節にピッタリの良書!市町村合併を控えた、とある海辺の村の中学生、優太・姫・モー次郎が、トライアスロンに挑む。それぞれが抱える家庭の事情、恋、夏の大三角形に誓った友情。お勧めです。
読了日:8月20日 著者:関口尚
いまはむかしの感想
安澄加奈さんのデビュー作。かぐや姫と5つの宝、月に帰って行ったという結末が有名な竹取り物語ですが、これは異聞。争いを避けたい、自分の意思で未来を開きたいという思い。キヨとアキのこれからは読者の想像に任せるということなのでしょうね。若い作家さんの才能を感じました。
読了日:8月21日 著者:安澄加奈
総選挙ホテルの感想
業績が悪化したホテルの社長に就任したのは、経営面では全くの門外漢の心理学者。従業員総選挙で大規模な人材の配置転換を断行し、戸惑う堅物の支配人や現場のスタッフたち。ホテルがどんどん変わってゆく過程が面白くて一気読みでした。フィデルホテル、泊まってみたくなりますね。
読了日:8月21日 著者:桂望実
もういっかい彼女の感想
松久淳さん、初読み。不思議な読み心地の本でした。田舎から上京してきた冴えない女の子・菜津子さんが、どんどん魅力的になるのが微笑ましく、取材している二人の距離近づく様子が良かったです。猫のにゃにゃこ、可愛い!
読了日:8月22日 著者:松久淳
スタフ staphの感想
サクっと読めましたが、印象には残らなそうな…。道尾さんらしくないような、新しい挑戦なのか。思いっきりの良すぎる叔母と大人びた賢い甥っ子というコンビは中々良かったのですが。スタフの意味は読後に調べました(笑)
読了日:8月22日 著者:道尾秀介
神の領域の感想
かつて箱根を走ったランナー、一人は膝の怪我で陸上を断念し検事に、もう一人は栄光をつかみ大学駅伝を指導する立場に。元陸上部員の殺人事件をきっかけに、許されざる薬物汚染を引きずり出した城戸検事。面白くて一気に読めましたが、部下の女性検事は突っかかり過ぎて不快になります。こんな登場のさせ方以外にないのかな~?そこだけが残念。
読了日:8月23日 著者:堂場瞬一
検事・沢木正夫・自首の感想
18年前に起きた殺人事件の犯人が、情報提供を求めるチラシを配っている両親の前に現れ犯行を自供。その男・梶川を取り調べることになった沢木検事。なぜ、18年の時を経て自ら名乗り出たのか?違和感を覚えた沢木は、自ら調査を始めて。。真実が明かされると、その動機に腹立たしさを覚えましたが、ちょっと都合よく色々つながり過ぎかなと思いました。まあ、面白かったのですが…。
読了日:8月23日 著者:小杉健治
ドッグファイトの感想
米資本の巨大ネット通販会社VS宅配便会社。日本人ならすぐに会社名を連想できそうな。シビアなビジネスの展開に一気読み。コンゴウが手がけるような買い物難民対策が本当に実現出来たら素晴らしいと思いました。面白かったです!
読了日:8月24日 著者:楡周平
特捜本部 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫)の感想
ルーキー・一之瀬拓真も所轄から本庁捜査一課へとステップアップ。公園のゴミ箱から女性の腕が見つかり、指には一之瀬の母校のカレッジリングが。捜査に取り組み、真摯に仕事に取り組む姿に好感。イッセイさんの移動先は刑事総務課、大友鉄がチラリと登場は嬉しい!若杉、ややウザい(笑)
読了日:8月24日 著者:堂場瞬一
少女は花の肌をむくの感想
三人の女の子の10歳と20歳。女の子は小学生でもおんな、こんなに面倒だったかな~?自分の周りにはこんな複雑な人間関係はなかった気がするけれど、単に自分が鈍感なだけだったのかしら?
読了日:8月25日 著者:朝比奈あすか
薄情の感想
第52回谷崎潤一郎賞受賞作。何となく乗れなくてササーっと斜め読みでした。機会があったら再チャレンジしてみたいと思います。
読了日:8月25日 著者:絲山秋子
失踪 (集英社文庫)の感想
尊敬する中学時代の恩師が、城巡りの途中で失踪した。行方を追う鶴見京介弁護士や、恩師の親友。恩師・夏目の過去を追ううちに明らかになる真実。あっさりとした結末なので忘れてしまいそうです。
読了日:8月26日 著者:小杉健治
任侠書房 (中公文庫)の感想
学園→病院、丸暴甘糟→丸暴総監と読み、任侠シリーズスタートの本書へ。やたら兄弟分の多い安岐本組長と真面目ヤクザの日村さん。面白くて一気読みでした。
読了日:8月27日 著者:今野敏
([ん]1-4)明日町こんぺいとう商店街: 招きうさぎと七軒の物語 (ポプラ文庫)の感想
松村栄子さん・吉川トリコさん、初読み。大山さんのあずかりやさんは既読。彩瀬さんの「伊藤米店」・松村さんの「三波呉服店」が好きです。スカイツリーの近くに、こんな商店街が本当にあったら嬉しいですね。
読了日:8月28日 著者:大島真寿美,彩瀬まる,千早茜,松村栄子,大山淳子
押入れのちよ (新潮文庫)の感想
この季節にはちょうどいい、ホラー短編が9編。表題作のちよが可愛い!ちょっと金魚姫のリュウを連想してしまいました。猫の話は今一つ、殺意のレシピや予期せぬ訪問者はブラックユーモアで面白かったです。
読了日:8月28日 著者:荻原浩
高田郁さんの新シリーズ、あきない世傳 金と銀、期待通りの面白さ!
2016年8月の読書メーター
読んだ本の数:52冊
読んだページ数:17035ページ
ナイス数:6050ナイス
大岩壁の感想
ヒマラヤ、ナンガ・パルバッド。5年前登頂目前に気候の急変で断念し、下山途中の事故で一人の命を失ったその山の頂を、再び目指した立原。亡き友の弟がメンバーに加わるが…。登山経験のない私も、ハラハラドキドキのスリリングな展開。一気に読破しました。晴彦の身勝手さに何だか不完全燃焼でした。
読了日:8月1日 著者:笹本稜平
マルセイユ・ルーレットの感想
欧州サッカーの八百長とその摘発。勝敗だけでなく、様々なシーンで賭けを行う。落とし穴はギャンブル・酒・女などなど。スポーツを純粋に楽しむだけでは満足できないのでしょうか?取り締まる側にも色々、中々興味深いテーマで面白かったです。
読了日:8月1日 著者:本城雅人
戦うハニーの感想
小規模の保育園・みつばち園に就職した、星野親。女性ばかりの職場で働く男性保育士の成長物語。このみつばち園、モンスターペアレントばかりのようで、園長以下職員の苦労がハンパではない。子供たちの世話よりも親への対応に苦悩している感ありですね。
読了日:8月2日 著者:新野剛志
検証捜査 (集英社文庫)の感想
伊豆大島に左遷された元捜査一課の敏腕刑事・神谷。本庁の刑事部長からの特命で、神奈川県警を捜査することに。3年前に起きた連続女性暴行殺人事件の犯人誤認逮捕の真相と、暴き出した真犯人。シリーズ、追います!
読了日:8月3日 著者:堂場瞬一
緑と赤の感想
パスポート取得で知らされた自分の出自。金田知英という日本人だと思っていた自分が金知英(キムジヨン)。韓流ブーム・Kポップ・嫌韓・ヘイトスピーチ、国籍とアイデンティティー、在日の人たちの抱える悩み。考えさせられた1冊。
読了日:8月3日 著者:深沢潮
ストレンジャー・イン・パラダイスの感想
村おこしに励む、若者たちの物語。小路さんの作品なので悪人は出て来ず、サラリと読了できました。
読了日:8月4日 著者:小路幸也
ウエディングドレスの感想
女学校で出会った夢見る少女たちの戦後は、一人は和装結婚式を貸衣装業界で発展させ、もう一人はブライダルという言葉を日本に広め、ウエディングドレスを日本女性の体型に合わせて作り出した。お一人は言うまでもなく桂由美さんがモデル、和装の窓子さんは創作だとのこと。ちょっと期待度が大きかったせいか、物足りない読後感でした。
読了日:8月4日 著者:玉岡かおる
キツネ山の夏休み (ジョイ・ストリート)の感想
この時期にピッタリの良書。10歳の夏休みを田舎のおばあちゃんの家で過ごすことになった弥(ひさし)。オキ丸・大五郎猫、素敵なキャラクターも魅力的。私が子どもだった頃の夏休みを思い出させてもらいました。大人にも子供たちにもお勧め。
読了日:8月5日 著者:富安陽子
輝跡 (100周年書き下ろし)の感想
熊本生まれの一人の野球選手を軸に、初恋の人・チームメイトの熱烈な追っかけファン・野球雑誌の女性編集者などをちりばめたストーリー。北澤宏太は魅力的だったけれど、出てくる女性たちはあまり好きなタイプが居なくて残念!
読了日:8月5日 著者:柴田よしき
女たちの審判の感想
誘拐殺人を犯した一人の若者・梶山智樹。死刑判決を受けた彼を巡り、刑務官・恋人・裁判官・母親の視点から描いたもの。元刑務官ご夫妻の作品なので刑務所内の様子がリアル。
読了日:8月5日 著者:紺野仲右ヱ門
潜航せよ (単行本)の感想
3年に及んだ硫黄島勤務から対馬の海栗島へ転勤になった安濃が、中国のクーデターに巻き込まれる。爆発事故を起こした中国の原子力潜水艦の艦長と、警察の特殊部隊にいる弟。クーデターを画策したのは、イ・ソンミョク。遠野真樹、大活躍。潜航せよは、続編への布石だった。
読了日:8月6日 著者:福田和代
アンソロジー 捨てるの感想
9人中3人は初読み、篠田さん・松村さん・光原さん。姑にとんでもない食事を届ける「蜜腺」、3人のお局OLの「ババヌキ」怖いけど面白い。福田さん・柴田さんのは、好き! アンソロジーはお得感あり、面白かったです。
読了日:8月7日 著者:大崎梢,篠田真由美,松村比呂美,光原百合,柴田よしき,新津きよみ,永嶋恵美,近藤史恵,福田和代
コーイチは、高く飛んだ (『このミス』大賞シリーズ)の感想
リオでオリンピックが開幕したタイミングで読了。辻堂ゆめさん、初読み。鉄棒で類い希な才能を発揮して注目される存在になった結城幸市。一家で体操に励む結城家を襲った苦難とその後。何とも切なくて、先が気になって一気読みでした。今、活躍している選手たちを連想させられ、彼らの努力が報われるように祈りたい。お勧めです!
読了日:8月7日 著者:辻堂ゆめ
落陽の感想
明治神宮の森を作る物語かと思いきや、明治天皇その人の存在に思いを馳せ、その人となりを追いかけた一人の記者の物語。もう少し楽に読めるエンタメ作品を想像していたのでちょっと残念。しかし、今上天皇のお言葉が発表になった日に読了して、何とも言えない気持ちです。
読了日:8月8日 著者:朝井まかて
ダ・ヴィンチ 2016年9月号の感想
読友さんお二人のレビューが載っているということで、購入しました。好きな作家さんや気になる作品情報満載で楽しかったです~!七色一味さん、静祐さん、ナイスレビュー♪
読了日:8月9日 著者:
受難の感想
読み始めて、以前読んだ「受命」の続編だったのに気付きました。悲劇の海難事故とips細胞で再生された少女。船のオーナーの謎などを取り交ぜて読み応えアリ。
読了日:8月10日 著者:帚木蓬生
今日からは、愛のひとの感想
ひょんなことから「猫の家」と呼ばれるシェアハウスでシメ子・マロ・オク・ミチヤと暮らすことになったユキジと、記憶を無くした自称元天使のガブリエル。軽い話かと思いきや皆重い事情を抱えていた。罪は罪だけど、そこに至った生い立ちが悲しい。オク・ミチヤ・ユキジ、心安らかにその日を迎えられたら良いな。
読了日:8月11日 著者:朱川湊人
あきない世傳 金と銀 源流篇 (時代小説文庫)の感想
摂津の津門村の学者の娘・幸。父の死によって家族と別れ、大坂・天満の呉服商、五鈴屋に女衆として奉公に出される。賢い幸と、才を見出してくれた番頭さん。物語の序章からワクワク読み進めることが出来、先が楽しみ。
読了日:8月14日 著者:髙田郁
あきない世傳金と銀 2(早瀬篇) (ハルキ文庫 た 19-16 時代小説文庫)の感想
ひゃー、なんという展開・・・!あほぼんにイライラしながら五鈴屋の商売の行方を見ていたら、こんな幕切れに。次はいよいよ幸が五鈴屋を盛り立てて繁盛させるのか、続きを楽しみに待っています。
読了日:8月14日 著者:高田郁
長流の畔: 流転の海 第八部の感想
昭和38年から39年、高度成長期の大阪。松坂熊吾は事業の不振が続き、自らの浮気で房江との仲も冷え切ってくる。この巻は読み進めるのが辛いような事柄が続いた松坂家、いよいよ次の巻が最終章とのこと。どういうラストを迎えるのか楽しみに待ちたいと思います。
読了日:8月15日 著者:宮本輝
ずんずん!の感想
日本ならではの牛乳宅配、ただ配達するだけではなく、口に入るものの安全性を守り、顧客の身に起こる異変を察知する。牛乳店の人情物語かと思いきや、広告代理店やら様々な方向に広がったり恋バナが絡んだり。サラリと読み飛ばして印象が薄くなったのが惜しい!明慈乳業って(笑) 内容、面白くないわけではありません。
読了日:8月16日 著者:山本一力
邪心 警視庁犯罪被害者支援課2 (講談社文庫)の感想
シリーズ2作目。リベンジポルノの相談者が被害者支援のボランティアとともに暴漢に襲われる。支援する立場、支援される側の事情、出てくる男たちは幼く、女も好きになれないタイプ。
読了日:8月16日 著者:堂場瞬一
晴れの日には 藍千堂菓子噺の感想
菓子職人晴太郎が恋した女性はやっかいな事情を持つひと。恋の行方と店の危機を力を合わせて乗り越える、これぞ王道の人情噺。藍千堂もますます繁盛の予感ですね。
読了日:8月17日 著者:田牧大和
ウエストウイングの感想
取り壊しの噂がある古いビル、OLネゴロ・サラリーマンのフカボリ・塾に通う小学生ヒロシ。3人の共通点はビルの中にある物置場を居場所にしていること。大雨の日のエピソードから物語の終盤、中々面白かったです。
読了日:8月18日 著者:津村記久子
暗黒女子の感想
お嬢様学校の文学サークルは、選ばれし者たちの閉ざされた園。中心人物の謎の死と、闇鍋パーティーで明かされる真実。こんなドロドロ恐ろしくて単細胞なおばちゃんには衝撃が強すぎます。でも、嫌いではありません(笑)
読了日:8月18日 著者:秋吉理香子
エヴリシング・フロウズの感想
山田ヒロシの中学3年生の1年間。同じクラスになったヤザワ、少し気になるソフトボール部の野末とその友達大土居、絵のうまい増田。受験生の揺れ動く心、ヤザワに降りかかった災難、大土居の家庭に起こる切ない事件。ヒロシの成長がとても心地よく、高校生になった彼らの物語を読んでみたくなりました。大土居の母のような女性ってどうしようもない。。
読了日:8月18日 著者:津村記久子
海の見える理髪店の感想
第155回直木賞受賞作品。6つの短編、表題作が一番好きです。あと、成人式も良かった。うーん、でも直木賞はこれではなく、違う作品で取って欲しかったなあ。
読了日:8月18日 著者:荻原浩
フォルトゥナの瞳の感想
人の死が見えてしまう能力を持ってしまった木山慎一郎。もし、大切な人の死が目の前に迫ったなら、どうしても救いたいと思うでしょう。それが自分の命を縮めるとしても。予測出来るラストでしたが、まあ面白かったです。
読了日:8月19日 著者:百田尚樹
鳥かごの詩の感想
図書館で背表紙インスピレーションで手に。歴史ものが多い作家さんという認識でしたが、青春グラフィティでした。高度成長期の東京下町の新聞販売店の1年間、まだ、戦争の痕を抱えて生きている時代。
読了日:8月20日 著者:北重人
どこかでベートーヴェン (『このミス』大賞シリーズ)の感想
岬洋介先生の高校時代の物語。そのころから圧倒的な才能…!転校した加茂北高校音楽科での半年間を、当時のクラスメート鷹村亮の目線で描いたもの。BGMはもちろん「悲愴」。面白かったです。
読了日:8月20日 著者:中山七里
空をつかむまでの感想
この季節にピッタリの良書!市町村合併を控えた、とある海辺の村の中学生、優太・姫・モー次郎が、トライアスロンに挑む。それぞれが抱える家庭の事情、恋、夏の大三角形に誓った友情。お勧めです。
読了日:8月20日 著者:関口尚
いまはむかしの感想
安澄加奈さんのデビュー作。かぐや姫と5つの宝、月に帰って行ったという結末が有名な竹取り物語ですが、これは異聞。争いを避けたい、自分の意思で未来を開きたいという思い。キヨとアキのこれからは読者の想像に任せるということなのでしょうね。若い作家さんの才能を感じました。
読了日:8月21日 著者:安澄加奈
総選挙ホテルの感想
業績が悪化したホテルの社長に就任したのは、経営面では全くの門外漢の心理学者。従業員総選挙で大規模な人材の配置転換を断行し、戸惑う堅物の支配人や現場のスタッフたち。ホテルがどんどん変わってゆく過程が面白くて一気読みでした。フィデルホテル、泊まってみたくなりますね。
読了日:8月21日 著者:桂望実
もういっかい彼女の感想
松久淳さん、初読み。不思議な読み心地の本でした。田舎から上京してきた冴えない女の子・菜津子さんが、どんどん魅力的になるのが微笑ましく、取材している二人の距離近づく様子が良かったです。猫のにゃにゃこ、可愛い!
読了日:8月22日 著者:松久淳
スタフ staphの感想
サクっと読めましたが、印象には残らなそうな…。道尾さんらしくないような、新しい挑戦なのか。思いっきりの良すぎる叔母と大人びた賢い甥っ子というコンビは中々良かったのですが。スタフの意味は読後に調べました(笑)
読了日:8月22日 著者:道尾秀介
神の領域の感想
かつて箱根を走ったランナー、一人は膝の怪我で陸上を断念し検事に、もう一人は栄光をつかみ大学駅伝を指導する立場に。元陸上部員の殺人事件をきっかけに、許されざる薬物汚染を引きずり出した城戸検事。面白くて一気に読めましたが、部下の女性検事は突っかかり過ぎて不快になります。こんな登場のさせ方以外にないのかな~?そこだけが残念。
読了日:8月23日 著者:堂場瞬一
検事・沢木正夫・自首の感想
18年前に起きた殺人事件の犯人が、情報提供を求めるチラシを配っている両親の前に現れ犯行を自供。その男・梶川を取り調べることになった沢木検事。なぜ、18年の時を経て自ら名乗り出たのか?違和感を覚えた沢木は、自ら調査を始めて。。真実が明かされると、その動機に腹立たしさを覚えましたが、ちょっと都合よく色々つながり過ぎかなと思いました。まあ、面白かったのですが…。
読了日:8月23日 著者:小杉健治
ドッグファイトの感想
米資本の巨大ネット通販会社VS宅配便会社。日本人ならすぐに会社名を連想できそうな。シビアなビジネスの展開に一気読み。コンゴウが手がけるような買い物難民対策が本当に実現出来たら素晴らしいと思いました。面白かったです!
読了日:8月24日 著者:楡周平
特捜本部 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫)の感想
ルーキー・一之瀬拓真も所轄から本庁捜査一課へとステップアップ。公園のゴミ箱から女性の腕が見つかり、指には一之瀬の母校のカレッジリングが。捜査に取り組み、真摯に仕事に取り組む姿に好感。イッセイさんの移動先は刑事総務課、大友鉄がチラリと登場は嬉しい!若杉、ややウザい(笑)
読了日:8月24日 著者:堂場瞬一
少女は花の肌をむくの感想
三人の女の子の10歳と20歳。女の子は小学生でもおんな、こんなに面倒だったかな~?自分の周りにはこんな複雑な人間関係はなかった気がするけれど、単に自分が鈍感なだけだったのかしら?
読了日:8月25日 著者:朝比奈あすか
薄情の感想
第52回谷崎潤一郎賞受賞作。何となく乗れなくてササーっと斜め読みでした。機会があったら再チャレンジしてみたいと思います。
読了日:8月25日 著者:絲山秋子
失踪 (集英社文庫)の感想
尊敬する中学時代の恩師が、城巡りの途中で失踪した。行方を追う鶴見京介弁護士や、恩師の親友。恩師・夏目の過去を追ううちに明らかになる真実。あっさりとした結末なので忘れてしまいそうです。
読了日:8月26日 著者:小杉健治
任侠書房 (中公文庫)の感想
学園→病院、丸暴甘糟→丸暴総監と読み、任侠シリーズスタートの本書へ。やたら兄弟分の多い安岐本組長と真面目ヤクザの日村さん。面白くて一気読みでした。
読了日:8月27日 著者:今野敏
([ん]1-4)明日町こんぺいとう商店街: 招きうさぎと七軒の物語 (ポプラ文庫)の感想
松村栄子さん・吉川トリコさん、初読み。大山さんのあずかりやさんは既読。彩瀬さんの「伊藤米店」・松村さんの「三波呉服店」が好きです。スカイツリーの近くに、こんな商店街が本当にあったら嬉しいですね。
読了日:8月28日 著者:大島真寿美,彩瀬まる,千早茜,松村栄子,大山淳子
押入れのちよ (新潮文庫)の感想
この季節にはちょうどいい、ホラー短編が9編。表題作のちよが可愛い!ちょっと金魚姫のリュウを連想してしまいました。猫の話は今一つ、殺意のレシピや予期せぬ訪問者はブラックユーモアで面白かったです。
読了日:8月28日 著者:荻原浩
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます