北のパラダイス

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失ったものを嘆くより、前を向いて進もう。

2014年03月09日 | ソチパラリンピック
アルペンスキー男子座位の狩野選手らが、出演しているテレビコマーシャルで口にしている言葉です。

その狩野選手が、ソチパラリンピックの滑降とスーパー大回転で金メダルを獲得し、バンクーバーパラリンピックのスーパー大回転で金メダルを獲得したのに続く2大会連続、しかも早くも今大会2つ目の金メダル獲得となりました。

狩野選手は小学校三年生の時に交通事故で脊髄を損傷してから不自由な生活を送っていましたが、スキー指導員の父君の影響で小さい時に始めたスキーを事故後も続け、障がい者アルペンスキーの道を切り開いて遂に世界の第一人者となりました。

私も若い頃スキーに熱中しましたが、速く、正確に滑れるかどうかは、素早い重心移動によって前後左右のバランスを上手くとれるかどうかにかかっています。

座位スキーは一本のスキー板でしかも座って滑るので、普通のスキーよりもっとバランスのとり方が難しいと思いますが、狩野選手は小さい時から身に付けて来たバランス力を活かし、座位スキーに転向してからの想像を絶するような厳しい練習を重ねたことが、今回の快挙に繋がった一つの要因ではないかと思います。

オリンピック選手も、パラリンピック選手も、ともに厳しい練習や実践経験を積んで出場権を獲得したわけですが、困難な状況を乗り越えて来た道のりは、パラリンピック選手のほうがさらに厳しいものがあったのではないかと思います。

健常者が事故などで手足を失ったり、脊髄を損傷したりして障がい者となり、車いす生活を余儀なくされた時の喪失感とか絶望感というものを考えると、その精神的な苦痛の度合いは我々の想像をはるかに超えたものであると思います。

それこそ「失ったものを嘆くより、前を向いて進もう」と自分に言い聞かせ、悲しみを乗り越え、苦難を克服してソチパラリンピックの大舞台に立ったわけですから、出場選手一人ひとりに対しては、どういう結果に終わったとしてもその偉業を称え、惜しみない賛辞を送りたいと思います。

そして狩野選手には、同じ日本人そして同じ北海道出身者として大偉業の達成を称えるとともに、健常者にも、障がい者にも、全ての人たちに勇気と希望を与えて戴いたことに心から感謝したいと思います。

「失ったものを嘆くより、前を向いて進もう」

この言葉が、この地球上に住む約70億人の全ての人たちの合言葉になれば素晴らしいですね。

これからもソチパラリンピックに出場している選手の皆さんから、たくさんのパワーを戴きたいと思います。