北のパラダイス

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メルケル独首相来日

2015年03月10日 | 原発問題
ドイツのメルケル首相が昨日(9日)来日し、明日(11日)までの三日間の日程で滞在します。

メルケル首相の来日は2008年の洞爺湖サミット以来で、単独で来られたのはおそらく初めてではないでしょうか?

ウクライナ問題やテロ事件など国際情勢が緊迫している最中、東日本大震災発生からちょうど丸4年の明日3月11日に合わせたような日程での来日。

日本に何かを訴えるために来たのではないか、と感じるのは私だけではないでしょう。

実際、昨日行われた首脳会談では、国際問題や経済問題、環境問題のほかに福島第一原発事故にも言及されたとか。

このブログでも再三取り上げているように、ドイツは東日本大震災と福島第一原発事故の発生を契機に、それまでの原発依存のエネルギー需給システムから、再生エネルギーなどの利用による原発に依存しないエネルギー政策に舵を切りました。

その大きな理由は、原発が倫理に反するシステムだからです。

事故さえ起きなければ原発は優れたシステムだ、とする日本政府の考え方とは全く正反対の路線にドイツはシフトしました。

仮にこれから未来永劫、原発を無事故で安全に稼働させ続けたとしても、核のゴミと言われる使用済み核燃料は増え続け、しかも今だに処理方法が確立されていない訳ですから、メルケル首相が言う通り原発は「倫理に反した」エネルギー需給システムと言えます。

日本政府は、これまでも使用済み核燃料の処理については、目をつぶり、頬かむりして来ました。

そして、四年前に事故が起きてからも原発にこれからも依存する姿勢を崩していません。

なぜ日本は原発をやめようとしないのか?

原発事故が起きた当事国なのに、なぜ日本人は原発廃止を訴えないのか? 

とドイツでは言われているそうです。

ドイツ流に言えば日本人は「倫理無き民族」です。

先日ある人気番組の討論会で、出演者に原発再稼働の是非を問うたら、過半数が再稼働を容認するという回答でした。

しかもその理由が、「電気料金が安くなる」とか、「安全性が確認されたら稼働させても良い」とか、「再稼働させなければエネルギーが足りなくなる」とかで、見識の高そうな人達の言葉に唖然としてしまいました。

まず、電気料金は再稼働させてもそれほど安くならないでしょう。

次に、いくら安全性が確認されても稼働させること自体が誤りです。倫理に反しているんだから。

そして、現時点で全ての原発が停止しているにもかかわらず電力は足りていることを直視していない。

結局は、政府と電力会社、関連企業などのご都合主義です。

倫理じゃメシは食えないとばかりに、原発事故がまだほとんど解決していないのに再稼働させようとする姿勢は、ドイツ人でなくても心ある人であれば間違っていると思うはずです。

メルケル首相には、このことをもっともっと訴えて戴きたいと真に思います。

明日11日は、日本人にとっても、世界の人々にとっても、特別な日です。

明日は、これからの地球人にとって何が一番大切なのかを、沢山の人達に思い起こしてもらいたいと思います。





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