札幌駅北口から西へ200mほどいったビルの6階に「農村空間研究所」という事務所があります。
所長は北海道大学名誉教授のU先生で、32歳の時にタカシマファームの水田で土壌・土質調査のご指導を受けたのがお付き合いの始まりですから、もうかれこれ26年になります。
そのU先生が「宮の森アイス」を30個もご注文して下さり、先ほどお届けに行って来ました。
先生はお酒が飲めないかわりに、大の甘党でアイスクリームには目が無いことは昔から存じ上げていたので、先日ご挨拶がてらに「宮の森アイス」を持参したところすっかり気に入って下さり、その場でご注文を戴きました。
さて、農村空間を研究するというのはあまり馴染みがないかもしれませんが、北海道で言えば、美瑛町とか富良野町などの田園風景は、農村空間が貴重な観光資源になっている代表例です。
毎年、北海道には美しい田園風景を見るために観光客がわざわざ美瑛町や富良野町などを訪れ、いわゆるアグリツーリズムと言われる観光形態が定着しつつあります。
農村空間学あるいは田園景観学と言う領域は、そういった貴重な農村空間や美しい田園景観に対してある一定の評価を与え、それをさらに有効的に保全して観光資源としての価値を高めていく、といった役割を担っています。
その北海道における第一人者がU先生という訳です。
私も若い頃はU先生達のグループに付いて回り、貴重な農村空間や美しい田園景観を探し求めて北海道中の農村地帯を駆け回ったものです。
水田地帯の景観も素晴らしいですが、北海道と言えば、やはり畑作地帯の景観のほうに軍配が上がります。
畑作地帯では、夏から秋にかけて、色とりどりの小麦畑、ジャガイモ畑、ビート畑、トウキビ畑、牧草畑などが、遠くから眺めるとまるでパッチワークのような景色を醸し出します。
農業者の人達は、とりたてて意識してそのような景観を創り出しているわけではありませんが、輪作体系と言って同じ畑で同じ作物を2年続けて栽培しないことが、同じ場所でも毎年違った景観を創り出していることに繋がり、それがまた魅力の1つとなっています。
しかし、このような感動的な景観が創り出せるのもそこで健全な農業が営めるからで、仮にTPPによって小麦やビート、ジャガイモなどを作ることが出来なくなり、農業者が離農せざるを得ないような事態になってしまえば、農村空間や田園景観の保全も意味を成さなくなってしまいます。
ですから、農地は単なる作物を生産する場所ということではなくて、美しい田園風景を醸し出し人々に安らぎと潤いを与える場所であることを、農村空間学を通して広く世間の皆様に伝えて行かなければなりません。
そのためにも、北海道農業を維持しさらに発展させて行く必要があります。
でもTPP交渉は、残念ながら、貴重な農村空間や美しい田園景観の維持には貢献できないと思います。
U先生はなんと80歳を超えたそうです。
しかし、エネルギッシュな雰囲気は今も変わらず、そのお元気さには圧倒されます。
何とかU先生の何十年にも渡る研究実績・成果を、微力ながら後世に伝えて行ければ幸いです。
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所長は北海道大学名誉教授のU先生で、32歳の時にタカシマファームの水田で土壌・土質調査のご指導を受けたのがお付き合いの始まりですから、もうかれこれ26年になります。
そのU先生が「宮の森アイス」を30個もご注文して下さり、先ほどお届けに行って来ました。
先生はお酒が飲めないかわりに、大の甘党でアイスクリームには目が無いことは昔から存じ上げていたので、先日ご挨拶がてらに「宮の森アイス」を持参したところすっかり気に入って下さり、その場でご注文を戴きました。
さて、農村空間を研究するというのはあまり馴染みがないかもしれませんが、北海道で言えば、美瑛町とか富良野町などの田園風景は、農村空間が貴重な観光資源になっている代表例です。
毎年、北海道には美しい田園風景を見るために観光客がわざわざ美瑛町や富良野町などを訪れ、いわゆるアグリツーリズムと言われる観光形態が定着しつつあります。
農村空間学あるいは田園景観学と言う領域は、そういった貴重な農村空間や美しい田園景観に対してある一定の評価を与え、それをさらに有効的に保全して観光資源としての価値を高めていく、といった役割を担っています。
その北海道における第一人者がU先生という訳です。
私も若い頃はU先生達のグループに付いて回り、貴重な農村空間や美しい田園景観を探し求めて北海道中の農村地帯を駆け回ったものです。
水田地帯の景観も素晴らしいですが、北海道と言えば、やはり畑作地帯の景観のほうに軍配が上がります。
畑作地帯では、夏から秋にかけて、色とりどりの小麦畑、ジャガイモ畑、ビート畑、トウキビ畑、牧草畑などが、遠くから眺めるとまるでパッチワークのような景色を醸し出します。
農業者の人達は、とりたてて意識してそのような景観を創り出しているわけではありませんが、輪作体系と言って同じ畑で同じ作物を2年続けて栽培しないことが、同じ場所でも毎年違った景観を創り出していることに繋がり、それがまた魅力の1つとなっています。
しかし、このような感動的な景観が創り出せるのもそこで健全な農業が営めるからで、仮にTPPによって小麦やビート、ジャガイモなどを作ることが出来なくなり、農業者が離農せざるを得ないような事態になってしまえば、農村空間や田園景観の保全も意味を成さなくなってしまいます。
ですから、農地は単なる作物を生産する場所ということではなくて、美しい田園風景を醸し出し人々に安らぎと潤いを与える場所であることを、農村空間学を通して広く世間の皆様に伝えて行かなければなりません。
そのためにも、北海道農業を維持しさらに発展させて行く必要があります。
でもTPP交渉は、残念ながら、貴重な農村空間や美しい田園景観の維持には貢献できないと思います。
U先生はなんと80歳を超えたそうです。
しかし、エネルギッシュな雰囲気は今も変わらず、そのお元気さには圧倒されます。
何とかU先生の何十年にも渡る研究実績・成果を、微力ながら後世に伝えて行ければ幸いです。
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