日本の最初のピアノはどこから来たのか、何処にあるのか知りたい方はこの本を読むと分かります。
この本は、シーボルトが何故日本にピアノを持ち込んだのか、彼のゆかりの地を訪ねる旅の記録だからです。
浜松→長崎→萩、オランダ(ライゲン、アムステルダム)ドイツ(ライプツィヒ、ボン。シュルヒッテル、フルダ、ザルツブルク、ミュンヘン)→イタリア(ローマ、フィレンツェ)とめぐる長い旅の貴重な体験の記録であり、大変興味深い内容で読みながらすっかり虜になりました。
シーボルトは外科医としての生活のなか、日本にピアノを取り寄せたのは、自分の楽しみでなく、日本の音楽に惹かれ、日本の音楽を楽譜にして本国に日本の文化を知らせようという意図でピアノを取り寄せたのだと想像でき、それこそが日本に渡ってきたピアノ第一号となるのだと、著者はフィナーレに書いています。
第一号のピアノが、シーボルトの住んた長崎でなく意外な形で存在するのも面白いですね。
旅にあるドイツやイタリアの地は、観光で行ったことがありますが、オランダには行ったことがありませんから、コロナが終息すらば、アムステルダムに行ってみたくなりました。