前の記事の「白アリの長寿の秘密とは」の続きです。
白アリは究極の助け合いの生活をしているそうで、それがなかなか面白いので、また記事にしてみました。
見て頂ければ幸いです。
≪白アリの助け合い その1≫
白アリは木を食べるのはよく知られていますが、その木の成分であるセルロースを白アリは自分で分解することが出来なくて、白アリの腸の中に住む微生物がそのセルロースを分解してくれるのだとか。
ところが次の絵で示すように、栄養分は真ん中にある少し小さい腸で吸収されるのだそうです。そして、セルロースを分解してくれる微生物が住むのは、その後にあるの3つ目の腸ですから、セルロースはそこで、解されるので、分解された栄養分は吸収することができないで、排泄されてしまいます。
(黄色がセルロースを示し、その周囲が微生物です)
ではどうやって、栄養補給をするのかというと、他の働きアリが食べて分解して排泄したもの、それを食べ、それが真ん中の腸で吸収されるという、そんな仕組みになっているのだそうです。つまり自分だけでは生きられない、仲間同士が助け合わなければ生きられない、そういう仕組みになっているんですね。
以下はその仕組みをわかり易く絵にしたものです。
(分解されたあと排出されます)
(排泄されたものを他のアリが口に入れる)
(ここへ来てようやく吸収される)
余談ですが、こんな話を聞いたことがあります。
「あの世」では、食事をするのに自分では口に運べない程の長~い箸を使うのだそうです。それで、自分で口に入れることが出来ないので、お互いが長い橋を使って相手に食べさせるのだという、そんな話を聞いたことがあります。もちろんこれは「助け合えば苦労せずに楽に食べられる」という寓話だと思いますが、ひょっとして、白アリから学んだ話かもしれませんね。
≪白アリの助け合い その2≫
さて、次は更に面白く、白アリが如何に賢いかという話です。
下の写真は白アリ用に作られた迷路です。
この迷路に白アリの集団を誘導し、如何にしてコールへ到達するか、それを動画で見せてくれました。
最初は誰も答えを知らないので、間違った方向も含めて白アリたちは全方向へと向かいます。
そして、その内に1匹がコールへ到達します。すると、わずかな時間で他のアリたちにも伝わり、間違いのルートにアリはいなくなり、白アリの集団が1本の曲線となって正しいルートが示されるまで僅かな時間しかかかりませんでした。
解説者の話では、次の色分けしたルート図の如く、この色分けした範囲で、例えば最終コーナーの青色の部分で言えば、最初にコールに到達したものはただちに青色の始まりの所まで引き返し、「こっちだよ」と伝達する。黄色なら黄の最終地点に到達したアリはその青からの伝達を受けて、黄色の初めの地点まで戻って後に続くものに「こっちだよ」と連絡する。このようにして、直ちに情報が伝わるのだそうです。
いやあ、たかが白アリとはいえ、大した知恵ですねえ。
あんたが大将!、と思わず掛け声を出しそうてした。(笑)
最後まで見ていただき、ありがとうございました。
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