ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅤ「死滅の谷」を観る聴く、
死に神、不吉なよそ者、街中の重鎮らが集まりよそ者の話、飲み、食い、語らい、そんなよそ者が買い占めた土地、しかも、大きな壁で仕切って、全く出入り口が見当たらないままに、不吉な建造物、走る馬車、佇む男、果たして死に神、新婚のカップルが乗っている、老婆が一人降りたって、乗り込んできた死に神、視線、笑みのカップル、希望に満ちあふれて、馬車は街に、街の重鎮の集まる店に、夜の十一時を告げる時の声、知らせる男、カップルも店の中、死に神もやって来た、娘が目を離した隙に婚約者は消えて、外に慌てて出て行く娘、だが、見当たらないままに、斯くて、開いた場、招かれた場、間、光、影、あの死に神の建造物の中だろうか、死に神に対面、死した人々、亡霊、錯覚、幻、隊列、歩き去って行く、何処に、死の世界か、既に死した若者、彼が無くては、これから生きがいも何も無い、哀しみ、訴え、死に神は聞き入れるはずも無く、連れない視線、そんな娘に問いかける死に神、3本の蝋燭、三人の死の間際の人物、彼らを助け出すことが出来たならば、青年を返そうと、こうして僅かに残った3本の蝋燭の炎たち、1本のドラマが始まる、聞かされる、見せ付けられる、娘は招かれる、だが、何がそれぞれのお話の中で出来るのだろうか、イスラムの世界、ラマダン、ダンス、男、女、祈り、そこにフランク人、イスラムの娘に恋して、今晩の誘い、使いの者を出すと娘、しかし、イスラムの男らに見つかって、追われ、屋敷の中、地下だろうか、追っかけ、娘の兄か、父か、娘を連れて外に、不吉な、不安を感じる娘、既に、男は殺されて、哀しみの娘、結局、娘は青年を助けることは出来なかった、恋のために、宗教を越えて、恋したのだが、墓を掘る墓堀人、墓穴の前に横たわる青年、蝋燭の炎は1本消える、小さな煙が上がるばかり、イスラムの世界、建築、建物、構図、衣装、光、影、セットの素晴らしさ、追っかけ、殺到、そして次なる世界、2本目の蝋燭の炎、ヴェニス、恋する娘、見上げる恋人、横恋慕の男、いや、婚約者、嫉妬、許せない、この傲慢な婚約者、怒り、嫉妬、剣に毒を塗る娘、使用人の黒人、彼を使って、祭り、階段、ロング、殺到する人々、登り、降り、橋、色彩、人工の色、斯くて、招かれた、現れた、祭り故に、仮面の男、二人、が、どっちの男が恋人、どっちの男が婚約者、果たして、剣を渡された使用人、二人は決闘、大きな広間、剣を振るう二人、仮面の二人、中々格好が良いのだ、サスペンス、スリル、そして、刺される男、面を取ると、なんと、娘の恋した男こそが刺し殺されてしまう、いつだって、死に神が横に寄り添うばかり、この死に神から離れることは成らずに、斯くて3本目の蝋燭の炎、中国、魔術師、恋する男女、魔術師の娘と恋人、舞う巻本、そして絨毯、これに乗って旅立つ三人、悪辣な王様の前に、魔術を遣ってみせる、小人たちの軍隊、殺到する隊列、王様の目の前に、王様たちを巨人の如くに見上げる小人たち、感動する王様、が、王様は娘を気に入ってしまって、困り果て何とかしようと、魔術師は次なる魔術、小さな像から巨大な象が、笑みの王様、この象も娘も欲しいと、こうして恋人は捕らえられて、困惑の父と娘、父は彫塑に、娘に魔術を託したか、助け出そうと抜け出す娘、象に乗って二人は遁走、追われて、娘はこれまた手足の沢山の観音に、男は豹に、だが、死に神に見つかって始末されてしまう、またしても、死に神の問いかけの三つのドラマは死に追いやられて、誰の恋も助け出せない、死に神は娘に問う、何も出来ずに、聴き入るばかりの娘に、お前の代わりに生在る命を持って来いと、浮浪者を求めるが、逃げられ、老人たちに声を掛けるがまたしても、蔑み見放され、斯くて火事の現場、屋敷が燃える、赤ん坊が屋敷の中に、嘆きの母、命をこの手に、決意して、飛び出す娘、赤ん坊を手にして、この命を、生命を死に神に身代わりに差しだせば、助かる、己が、婚約者が、だが、出来ない、赤ん坊を吊し下ろして助けて、己は火の中に、こうして死に神の前に、先に死した青年が横たわっている、その前に、二人して、死に神の横に立ち上がり、死に神と共に、奥に、死の世界に去って行く、闇の中、街中の時の声、全ては、始まりの十一時からの1時間のお話、死に神の問いかけに娘は何も答えられなかった、いや、最後には、赤ん坊を助けて、斯くて、自らも死の世界に、青年と共に、この死に神こそが、真の神では無いのだろうか、神とは、イスラムも、キリストも、仏教も、神とは、死に神なのだ、死に神のドラマの中に、閉じ込められて、素晴らしい、楽しい、閉じられた世界の中、ラストの赤ん坊と母は何処に、如何に、可能性か、希望か、いや、既に填まり込んでしまってあるか、見る行為が、切り開けるか、が、切り開くなどというお話は既に閉じられている、
死に神、不吉なよそ者、街中の重鎮らが集まりよそ者の話、飲み、食い、語らい、そんなよそ者が買い占めた土地、しかも、大きな壁で仕切って、全く出入り口が見当たらないままに、不吉な建造物、走る馬車、佇む男、果たして死に神、新婚のカップルが乗っている、老婆が一人降りたって、乗り込んできた死に神、視線、笑みのカップル、希望に満ちあふれて、馬車は街に、街の重鎮の集まる店に、夜の十一時を告げる時の声、知らせる男、カップルも店の中、死に神もやって来た、娘が目を離した隙に婚約者は消えて、外に慌てて出て行く娘、だが、見当たらないままに、斯くて、開いた場、招かれた場、間、光、影、あの死に神の建造物の中だろうか、死に神に対面、死した人々、亡霊、錯覚、幻、隊列、歩き去って行く、何処に、死の世界か、既に死した若者、彼が無くては、これから生きがいも何も無い、哀しみ、訴え、死に神は聞き入れるはずも無く、連れない視線、そんな娘に問いかける死に神、3本の蝋燭、三人の死の間際の人物、彼らを助け出すことが出来たならば、青年を返そうと、こうして僅かに残った3本の蝋燭の炎たち、1本のドラマが始まる、聞かされる、見せ付けられる、娘は招かれる、だが、何がそれぞれのお話の中で出来るのだろうか、イスラムの世界、ラマダン、ダンス、男、女、祈り、そこにフランク人、イスラムの娘に恋して、今晩の誘い、使いの者を出すと娘、しかし、イスラムの男らに見つかって、追われ、屋敷の中、地下だろうか、追っかけ、娘の兄か、父か、娘を連れて外に、不吉な、不安を感じる娘、既に、男は殺されて、哀しみの娘、結局、娘は青年を助けることは出来なかった、恋のために、宗教を越えて、恋したのだが、墓を掘る墓堀人、墓穴の前に横たわる青年、蝋燭の炎は1本消える、小さな煙が上がるばかり、イスラムの世界、建築、建物、構図、衣装、光、影、セットの素晴らしさ、追っかけ、殺到、そして次なる世界、2本目の蝋燭の炎、ヴェニス、恋する娘、見上げる恋人、横恋慕の男、いや、婚約者、嫉妬、許せない、この傲慢な婚約者、怒り、嫉妬、剣に毒を塗る娘、使用人の黒人、彼を使って、祭り、階段、ロング、殺到する人々、登り、降り、橋、色彩、人工の色、斯くて、招かれた、現れた、祭り故に、仮面の男、二人、が、どっちの男が恋人、どっちの男が婚約者、果たして、剣を渡された使用人、二人は決闘、大きな広間、剣を振るう二人、仮面の二人、中々格好が良いのだ、サスペンス、スリル、そして、刺される男、面を取ると、なんと、娘の恋した男こそが刺し殺されてしまう、いつだって、死に神が横に寄り添うばかり、この死に神から離れることは成らずに、斯くて3本目の蝋燭の炎、中国、魔術師、恋する男女、魔術師の娘と恋人、舞う巻本、そして絨毯、これに乗って旅立つ三人、悪辣な王様の前に、魔術を遣ってみせる、小人たちの軍隊、殺到する隊列、王様の目の前に、王様たちを巨人の如くに見上げる小人たち、感動する王様、が、王様は娘を気に入ってしまって、困り果て何とかしようと、魔術師は次なる魔術、小さな像から巨大な象が、笑みの王様、この象も娘も欲しいと、こうして恋人は捕らえられて、困惑の父と娘、父は彫塑に、娘に魔術を託したか、助け出そうと抜け出す娘、象に乗って二人は遁走、追われて、娘はこれまた手足の沢山の観音に、男は豹に、だが、死に神に見つかって始末されてしまう、またしても、死に神の問いかけの三つのドラマは死に追いやられて、誰の恋も助け出せない、死に神は娘に問う、何も出来ずに、聴き入るばかりの娘に、お前の代わりに生在る命を持って来いと、浮浪者を求めるが、逃げられ、老人たちに声を掛けるがまたしても、蔑み見放され、斯くて火事の現場、屋敷が燃える、赤ん坊が屋敷の中に、嘆きの母、命をこの手に、決意して、飛び出す娘、赤ん坊を手にして、この命を、生命を死に神に身代わりに差しだせば、助かる、己が、婚約者が、だが、出来ない、赤ん坊を吊し下ろして助けて、己は火の中に、こうして死に神の前に、先に死した青年が横たわっている、その前に、二人して、死に神の横に立ち上がり、死に神と共に、奥に、死の世界に去って行く、闇の中、街中の時の声、全ては、始まりの十一時からの1時間のお話、死に神の問いかけに娘は何も答えられなかった、いや、最後には、赤ん坊を助けて、斯くて、自らも死の世界に、青年と共に、この死に神こそが、真の神では無いのだろうか、神とは、イスラムも、キリストも、仏教も、神とは、死に神なのだ、死に神のドラマの中に、閉じ込められて、素晴らしい、楽しい、閉じられた世界の中、ラストの赤ん坊と母は何処に、如何に、可能性か、希望か、いや、既に填まり込んでしまってあるか、見る行為が、切り開けるか、が、切り開くなどというお話は既に閉じられている、